広瀬アリス、七夕の願いは“ライブにたくさん行けますように”「連続ドラマW 完全無罪」舞台挨拶レポート

07月04日22時46分ドラマ

7月4日にWOWOW『連続ドラマW 完全無罪』第1話完成披露試写会が都内で実施され、主演の広瀬アリス、共演の北村有起哉、奥田瑛二、そして大森立嗣監督が登壇した。



『連続ドラマW 完全無罪』は、慟哭の「冤罪」ミステリー『完全無罪』(大門剛明/講談社文庫)を『星の子』『MOTHER マザー』で知られる大森立嗣監督が、広瀬アリス主演でドラマ化。7月7日より放送、配信スタート、全5話・第一話無料放送される。

本作の主人公で、大手法律事務所に所属する期待の弁護士・松岡千紗を演じた広瀬。本格的ミステリー初挑戦に触れて「お芝居をしていく上で色々な面をお見せしたかった」と意欲を語るも「ただ私はコメディばかりをやっていたので、私の何を見てお声がけ頂けたのかと不思議でした」と笑った。

大森監督はじめ登壇者との久々の再会となったが、広瀬は「こうして集まると話が止まらなくなります。私たちは意外とお喋りなので、さっきも花粉の話をしていました」と嬉しそう。ベテラン勢との共演には「こんな激渋な素晴らしい方々とご一緒出来るのはありがたく、おんぶに抱っこで甘えちゃおうと思いました。みなさんが素晴らしい空気を作ってくださるので…人任せです」と先輩勢の広い胸を借りたようだった。

少女誘拐事件の犯人とされながらも、無実を主張する平山聡史役の北村。大森監督とは初顔合わせだが、地元が近いという事もあり「お互いの母親同士の親交があったという機縁もあり、ついにようやくご一緒出来ることが嬉しかったです」と喜び「派手なアクションがあるわけではないけれど大森監督ならではの引き込まれるドラマがある。僕はそこで存分にやらせていただきました」と手応え十分だった。

千紗と再審請求審で対峙する元県警刑事・有森義男役の奥田は「台本も分厚く、凄まじい物語だったので“俺無理かもしれないぞ”と思いながら読み終わりましたが、冒険心とチャレンジ精神を持って、クランクインを待ち望む反面怖かったという心境でした」とオファーを回想。これに広瀬も「1 話から 5 話全話が一冊にまとめられている台本なので、とんでもなく分厚かった。私もフ~…となりました」と共感していた。

脚本・演出を担当した大森監督は「台本の分量でいえば映画2本分。これ撮れるの?と思ったことも」と明かしながらも「広瀬さんとは初めてですが、彼女の大きな目を撮ろうと思ったし、奥田さんのカッコいい背中も撮りたかった。有起哉は(有起哉の)姉ちゃんと同級生だったから、有起哉の活躍も知っていたけれど組むのは初めてだったので、こいつどれくらいやるのかな?という緊張があった」とそれぞれに新鮮さがあったと述べた。



初タッグとなる大森監督との現場について広瀬は「撮影が開始してしばらくは大森監督から『お芝居をしないで』と言われました。私は『よーい、ハイ!』と言われるとエンジンが掛かってアクセルを踏む癖があるので、力を抜いた状態でやてくださいという意味だと思
いました」と振り返り「撮影もシーンの頭から最後まで撮っていくので、セリフを噛んだらまた最初からやり直しという地獄が待っている。

この焦りを押さえて平常心でお芝居が出来るのかを常に考えていました」と熱演を報告した。これに大森監督は「広瀬さんが松岡千紗をやった時点で僕の中で広瀬さんは松岡千紗。広瀬さんが感じたことをセリフや演技に乗せてほしかった」と狙いを説明していた。

一方、奥田は初共演の広瀬の魅力について「ずっと見てしまう目をしている俳優さん。この目からは逃れられない。そう、逃れられない目をしている!…良いキャッチコピーが出来ましたね」と太鼓判を押すと、広瀬は「光栄です!」と大きな目をパチクリさせて声を弾ませていた。

そんな広瀬はロケ地・香川での思い出を聞かれると「開放感があって毎日のようにうどんを食べに行きました。撮影も早めに終わることがあったので、ウォーキングがてらごはん屋さんを見に行ったりして食を楽しんでいました。スーパー銭湯にも行きました」とエンジョイ。北村も「撮影が終わるのが早いので、スタッフさんたちも有意義に空いた時間で美味しいものを食べに行ったりしていました。それが次の日の元気に繋がるので好循環な現場でした」と好印象だった。

広瀬

放送・配信スタート日の 7 月7日七夕にかけて、七夕の短冊に“願い事”を書いて発表。音楽好きの広瀬は「ライブに沢山行けすように」と書いて「私は音楽が好きで、音楽が鳴っていない時がないくらい音楽を聴いている。いつか夢で自分主催の音楽イベントをやりたい。楽しみつつ勉強をしつつ」と説明。これに北村が「そこでは自分で歌わないの?」と聞くと、広瀬は「そこでは歌いません。私が歌ったら一番恥ずかしい!合唱みたいになってしまうので…」と裏方志望だと答えていた。

北村

奥田英二

北村は「適応したい!この暑さや人間関係、仕事、成長する子供や妻。それらにちゃんと適応したい!」、奥田は「百一歳まで空を見ていたい。僕は自分の寿命を決めていて 101 歳で死ぬんです。だからそれまで空を見ていたい。それまで 28 年あるので、世の中を見ていたいというのもある」と述べた。一方、大森監督が「早く美味しいお寿司をゆっくりと食べたい!」と身近過ぎる願望を口にすると、すかさず北村は「今お腹空いてるの?」とツッコんで、奥田は「急に寿司を食いたくなってきた!」と食欲を刺激されていた。

キャスト&監督の仲の良さが伝わるトークパートもあっと言う間に終了。最後に広瀬は「私自身展開を知っているのに第 1 話から引き込まれて次が気になって一気に観ました。ミステリーなのでストーリーも面白いけれど、幸せな人があまり出てきません。笑顔もほぼなく、私にとって役者人生の中で大きな挑戦でした。人間剥き出しのドロドロした心情シーンもあるので最後まで楽しんで観てほしいです」とアピール。大森監督は「相反する人たちが融和する中で、ものすごい心の葛藤が起きています。そんな姿を見ていただければ、分断が起きている今の世の中にあっても歩み寄れるのではないかと…。そんなことを考える作品になっていれば嬉しいです」と呼び掛けていた。

公式ホームページ
WOWOWオンデマンド

「連続ドラマW 完全無罪」番組情報
■放送日時:7月7日(日)午後10:00放送・配信スタート(全5話)[第一話無料放送]
<スタッフ・キャスト>
原作:大門剛明『完全無罪』(講談社文庫)
脚本・監督:大森立嗣(『星の子』『MOTHER マザー』『湖の女たち』)
音楽:江﨑文武
出演:広瀬アリス北村有起哉奥田瑛二
プロデューサー:植田春菜神山明子
製作:WOWOWメディアプルポ

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