又吉直樹(ピース)×佐藤良成(ハンバート ハンバート)×奥山大史監督が『ぼくのお日さま』を熱くトーク|レポート

08月28日13時34分映画

映画『ぼくのお日さま』が、ISETAN SHINJUKU ART WEEK特別企画として8月27日(火)にテアトル新宿(東京・新宿)にて試写会を開催し、上映後のトークに奥山大史監督、本作に映画のタイトルの由来となった主題歌「ぼくのお日さま」を提供し、⾳楽も担当したハンバート ハンバートの佐藤良成、お笑い芸人のピースの又吉直樹が登壇した。予告動画は公式サイトで公開中だ。



【イベント名】ISETAN SHINJUKU ART WEEK特別企画 映画『ぼくのお⽇さま』特別試写会

【⽇時】8⽉27⽇(⽕) 20:30〜20:50<上映終了後 イベント>
【会場】テアトル新宿 東京都新宿区新宿 3-14-20 新宿テアトルビル B1F
【登壇者】 ⼜吉直樹(ピース/お笑い芸⼈)、佐藤良成(ハンバート ハンバート)、奥⼭⼤史監督





スペシャルトークイベントレポート

『ぼくのお日さま』は、奥山大史監督の商業映画デビュー作。田舎街のスケートリンクを舞台に、吃音のあるホッケーが苦手な少年、選手の夢を諦めたスケートのコーチ、コーチに憧れるスケート少女の3つの心が一つになっていく、淡く切ない小さな恋の物語が描かれる。

⼜吉が、14、5 年前からのハンバートハンバートのファンだったということから実現した本トークイベント。⼜吉は「もともと、この『ぼくのお⽇さま』という曲もすごく好きでした。僕は⼦どもの頃から⼈前で話すのが苦⼿で、頭の中に⾔いたいイメージがあっても、⾔語化するのが苦⼿で、考えているうちに会話が流れていって『しゃべれなかった…』ということが多かったんです。そういう感覚をあの曲を聴いた時に思い出して、そのタイトルが付いた映画ということで“⾔葉”という部分に注⽬して⾒ていたら、⾔葉だけでは表現できない感情が、映像で表現されているのを感じました」「少年が、アイススケートをやっている少⼥に夢中になるけど<少⼥に夢中になっているのか︖ アイススケートに夢中になっているのか︖> どちらでもあって、どちらでもない――⾔語化できない、なんとなく名付けてはいけない感情だなと思ったし、少⼥のコーチへの感情も簡単に名前をつけてしまうと、それ以外のものがなくなってしまう感情なんですよね。そういう複雑だけど、すごくよくわかる、⾔葉にできない感情が物語と映像で表現されていました」と本作を絶賛︕ 「映画を観終わって、監督が『ぼくのお⽇さま』という曲を選んだ理由がわかった気がしました」と、イベント冒頭から熱い感想を語った。

7 年間、⾃⾝もフィギュアスケートをやっており、その実体験を基にスケートを題材とした映画を構想していたという奥⼭監督。だが当初、脚本づくりは難航したという。作業を進めていく中、「ただの思い出再現ムービーにしかならないぞ…」と思っていた時に聴こえてきた曲が、2014 年に発表されたハンバート ハンバートの 8th アルバム「むかしぼくはみじめだった」に収録されている「ぼくのお⽇さま」だった。同楽曲について、奥⼭監督は「その時の鬱屈した気持ちに寄り添ってくれた気がしました。

最初は『これを映画にしよう』というつもりはなかったんですが、リピートして聴いているうちに、どんどん、その時に書いていたプロットが、曲に寄っていき、気づいたら『これをエンドロールに流さないといけない』という使命感に駆られるようになりました(笑)。ある程度、書けたところでハンバートハンバートの佐藤さんと(佐野)遊穂さん宛てに、これまでの経緯と『この曲を主題歌と映画のタイトルとして使わせていただきたい』とお⼿紙を書きました。1 か⽉くらいして『(主題歌もタイトルも)どちらも快諾します』とお返事をいただけた時は、すごく嬉しかったです」とふり返る。



映画「ぼくのお日さま」は、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテにて9/6(金)〜9/8(日)の3日間先行公開がはじまり、9/13(金)より全国公開される。




■あらすじ


吃音のあるアイスホッケー少年・タクヤ(越山敬達)は、フィギュアスケートを練習する少女・さくら(中西希亜良)の姿に心を奪われる。ある日、さくらのコーチ荒川(池松壮亮)は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似て何度も転ぶタクヤを見つける。タクヤの恋を応援したくなった荒川は、スケート靴を貸してタクヤの練習を付き合うことに。しばらくして荒川の提案で、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習を始めることになる。

YouTube|映画『ぼくのお日さま』予告編

映画公式サイト