BS12「上陽賦〜運命の王妃〜」(68話版)第56話-第57話:憎悪と流言~貴妃への転機【ネタバレ】
中国ドラマ「上陽賦~運命の王妃~」(全68話版)、BS12ウェルビにて12月23日放送の第56話と第57話のあらすじと見どころを紹介しよう。予告動画は番組サイトで視聴できる。
「上陽賦〜運命の王妃〜」は、⼈気⼩説『帝王業』を原作にした時代劇。架空の古代中国を舞台に、不本意な政略結婚で結ばれた二人が、やがて心を通わせ互いに支え合うようになり、民のために戦う超本格歴史スペクタクル。
【「上陽賦」を2倍楽しむ】では、各話のネタバレ(あり、なし)あらすじや見どころ、豆知識や架空の国・成(王朝)の時代設定や、人物紹介、音楽(OST)、ロケ地などはまとめているので、視聴の参考にされたい。
■キャスト
⇒押さえておくべき5人
⇒比べてみた!“宋懐恩”vs“胡光烈”
王儇(以下、王ケン)/阿嫵/豫章王妃役:チャン・ツィイー(章子怡)/声:魏涼子
蕭綦(以下、蕭キ)/豫章王役:ジョウ・イーウェイ(周一囲)/声:阪口周平
馬子澹(したん)役:トニー・ヤン(楊祐寧)/声:庄司然
賀蘭箴(がらんしん)役:ユアン・ホン(袁弘)/声:伊東一人
馬子隆(ばしりゅう)役:グオ・ジアミン(郭家铭)/声:島津耕介
馬子律(なしりつ)役:プ・バージャ(浦巴甲)/声:竹内想
王藺(おうりん)役:ユー・ホーウェイ(于和偉)/声:志村貴博
ほか
■第56話「憎悪と流言」
(c) 2021 China International Television Corporation皇都に蘇錦児が戻って来て子澹と会う。優しくいたわってくれる子澹に心震わす錦児だが、王ケンのことを聞かれ、嫉妬心に「(王ケンは)蕭キの死を知り、悲しみのあまり棟羽山で投身自殺を図った」と嘘をつく。王ケンの自死を聞いた子澹はショックのあまり倒れてしまう。申太医は、以前王ケンを救った時の古傷が何かに衝撃を受けてぶり返したと診たてる。温宗慎は衛兵から錦児が子澹に会いに来た後倒れたようだと報告を受け、子澹が未だに罪人の妻を愛していると世間に広まれば大変だと悩む。
独りになった子澹は、王ケンが命がけで蕭キを慕っていた事実に落ち込む。そして王ケンを取り戻すために、自分自身が忌み嫌う最低の人間になってまで手に入れた皇帝の座は無駄だったと嘆き、王ケンの後を追って死ぬことも考える。
一方、王ケンの行方を捜す蕭キは食事に立ち寄った店で、王ケンの人相書きを持った兵士たちが、王ケンが棟羽山から投身自殺を図ったが死体が見つからないと話すのを聞き、子澹が王ケンを捜していると知る。
忽蘭では賀蘭拓に嫁がされた王倩(おうせん)が王ケンを目撃する。賀蘭箴は目隠しして王ケンを草原に連れ出す。目隠しを外した王ケンの目の前には美しい花畑が広がっていた。賀蘭箴は王ケンに、蕭キがすでに死んだことを思い知らせる。だが王ケンは、蕭キの最期を教えてほしいと訊ね、賀蘭箴は「大成のある人物に陥れられた」と話す。そして朝廷の血なまぐさい雨風にさらされなくていい自然豊かな忽蘭で、生涯王ケンを守ると誓うが、王ケンは「花畑は気に入ったが、受け取れない」と蕭キへの愛を貫く。
徐女官と阿越がやっと江南に到着し、事情を話して先帝の皇子、馬静を王夙に託す。夙は、静を顧采微(こさいび)のところに連れて行き預かってほしいと頼む。王夙の子だと聞かされた采微は悲しむ。「嫁入り前の家に赤ん坊がいては世間の噂になる」と、一度は断るが、怒りと悲しみの気持ちを抑えて引き受ける。
皇太后の命を受けて馬静を捜していた金全が静の居場所を突きとめ、奪い取ろうとする。そこに青雲が駆け付け、金全を殺して静を取り戻す。
その頃、忽蘭では賀蘭拓の妻となった王倩(おうせん)が王ケンの幕舎を訪れる。王ケンは、食べ物や布団の差し入れをする倩が身ごもっていると気づき驚く。その夜、王ケンが眠っていると、布団からさそりがはい出す。賀蘭箴とアリマが駆けつけ事なきを得るが、王倩がこれほどまでに自分を憎んでいると知り王ケンは衝撃を受ける。
■第56話見どころ
江南でいい雰囲気だった王夙と顧采微。静を預けるときに、こともあろうに「皇都で酒によって生ませた赤ん坊」と言うとは…。女心を知らない野暮な夙だ。采微の涙をお見逃しなく。
王倩は何のために王ケンの元を訪ねたのか?このことで王ケンは、王倩がこれほどまでに自分を憎んでいたことを思い知る。また、阿麗瑪(アリマ)が自身の素性を話す場面で、蕭キと王ケンが楽しく踊ったシーンも回想されるのでお見逃しなく。
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■第57話「貴妃への転機」
忽蘭(くらん)では、賀蘭箴が見せしめとして従兄の賀蘭拓の元に方術士の生首を持ち込み、俺の女の王ケンに手を出すなと警告。賀蘭拓は王ケンの布団にサソリを入れた妻、王倩(せん)に「勝手な真似をするな」と手を上げた。
江南の王藺(おうりん)は前皇帝の皇子、静(せい)の安全のため今後は自分が預かると王夙(おうしゅく)に告げる。王夙は王ケンが静を権力争いに巻き込みたくなと考えていると話すが、王藺は皇子である以上それもこの子の宿命と言う。
夙は静を預けて危険な目にあわせた顧采薇(こさいび)に詫びる。静が夙と関係がないと確認でき喜びながらも、静の身分については聞こうとしない采薇。そんな彼女に夙は都に一緒に行かないかと誘い、采薇ははにかみながらこれを受け入れる。
そんな中、王ケンの死の知らせを聞いて吐血し、無気力になっている皇帝、馬子澹(ばしたん)。蘇錦児(そきんじ)は子澹に会いに行くが謁見は許されない。薬を飲ませると言う約束でやっと謁見を赦される。錦児は一国の主として国のために生きてほしいと願うが、この期に及んでも子澹は「私の望みはただ一人(王ケン)」と薬を飲もうともしない。大臣たちは子澹が一刻も早く王ケンを忘れるようにと、王ケンにゆかりのある人物として錦児を投獄する。これを知った子澹は天牢に駆け付け、錦児を罪人と呼ぶ温宗慎たちに、錦児を側室として迎えると宣言する。
忽蘭ではサソリの一件で王ケンが倩を責めるが、倩は「忽蘭で贅沢な暮らしをさせてくれた王ケンへのささやかなお礼」と悪びれない。さらに皇都で蕭キを陥れようとしたことを反省するどころか、「夫に先立たれ両親も亡くし、最も信頼していた侍女にも裏切られた」と王ケンを嘲る。一方、忽蘭王は女一人殺せないのかと賀蘭拓を叱責し、拓は婚礼までには必ず実行すると約束する。
賀蘭箴(がらんしん)は忽蘭の婚礼衣装を手に、王ケンを守りたいので形だけでもいいからと求婚するが、王ケンは蕭キの死を認めず「豫章王妃以外の身分はいらない」と拒絶する。ほんのわずかでもいい、俺に心ひかれたことはなかったのかと問う箴に、「あなたとの時間は苦痛でしかない。永遠に消え去ってほしい」と告げる。
錦繍宮(きんしゅうぐう)で意識が戻った錦児は、自分が側室、蘇貴妃になっていたことに驚く。侍女から子澹が救ってくれたと聞き、はだしのまま式乾殿に駆けつける。子澹への感謝の言葉を口にし「陛下のためだけに人生を生きている」と言う錦児に、「そなたの気持ちに気づいていた。阿嫵(あぶ)が好いていた者だったから守ってやるのだ」とそっけない子澹の言葉に表情を強張らせる錦児。そん中、王夙一行が皇都に戻り、宋懐恩も身重の妻、玉岫(ぎょくしゅう)が待つ屋敷に帰って来る。夙は母の墓参りをし、慈安寺の近くに父、王藺と静を匿う家を探す。そして青雲に警護を、王安には父たちの食糧や日用品の準備をするよう指示する。
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■第57話見どころ
夙が身に着けていた玉佩(ぎょくはい)を采薇に手渡す。そこに記されているのは「翡翠の心、絹の心」。采薇はそれを口に出して「2つの心通じたり」と続けて絹を差し出す。中国では古来より、玉は日本では翡翠と呼ばれる高貴な石とされている。「玉に五徳あり」という言葉があり、仁·義·礼·智·信の5つの徳を備えた石として、ここでは誠実さを意味している。一方、絹も繊維の中で最も貴重な物で細くて柔らかいが強いことから、強い気持ちを表す。控えめな2人の何ともつつましい恋の表現だ。
◇BS12「上陽賦」番組サイト
2024年9月16日スタート 月・火16時~ 2話連続(全68話版無料BS初放送)
◇予告編
【華流ドラマ】【作品詳細】【「上陽賦」を2倍楽しむ】