BS12「上陽賦〜運命の王妃〜」(68話版)第62話-第63話:宮殿での再会~子澹との決別【ネタバレ】

2024年12月30日22時12分ドラマ
(c) 2021 China International Television Corporation

中国ドラマ「上陽賦~運命の王妃~」(全68話版)、BS12ウェルビにて12月31日放送の第62話と第63話のあらすじと見どころを紹介しよう。予告動画は番組サイトで視聴できる。



「上陽賦〜運命の王妃〜」は、⼈気⼩説『帝王業』を原作にした時代劇。架空の古代中国を舞台に、不本意な政略結婚で結ばれた二人が、やがて心を通わせ互いに支え合うようになり、民のために戦う超本格歴史スペクタクル。
【「上陽賦」を2倍楽しむ】では、各話のネタバレ(あり、なし)あらすじや見どころ、豆知識や架空の国・成(王朝)の時代設定や、人物紹介、音楽(OST)、ロケ地などはまとめているので、視聴の参考にされたい。


■キャスト

押さえておくべき5人
比べてみた!“宋懐恩”vs“胡光烈”
王儇(以下、王ケン)/阿嫵/豫章王妃役:チャン・ツィイー(章子怡)/声:魏涼子
蕭綦(以下、蕭キ)/豫章王役:ジョウ・イーウェイ(周一囲)/声:阪口周平
馬子澹(したん)役:トニー・ヤン(楊祐寧)/声:庄司然
賀蘭箴(がらんしん)役:ユアン・ホン(袁弘)/声:伊東一人
馬子隆(ばしりゅう)役:グオ・ジアミン(郭家铭)/声:島津耕介
馬子律(なしりつ)役:プ・バージャ(浦巴甲)/声:竹内想
王藺(おうりん)役:ユー・ホーウェイ(于和偉)/声:志村貴博
 ほか



■第62話「宮殿での再会」

唐競(とうけ)は蕭キに、「蕭キ殺害計画」は皇太后の命令と報告する。だが、禁衛軍の到着が早すぎること、皇太后が愛息を死地に行かせるはずがないということから、2人は黒幕は別にいるという考えを共有する。

上陽賦(c) 2021 China International Television Corporation一方、慈安寺の王藺は、懐恩が蕭キに会っておらず、玉岫も王ケンに会わせていないことから、彼に、蕭キにとって代わりたいという気持ちが膨らんでいると見抜く。

錦児は王ケンが動かないことに不安を募らせていた。そんな中、王ケンは皇太后の見舞いに行く途中、錦児を訪ね、錦児の妊娠を知り賀蘭箴の言葉が真実だったと確信する。2人きりになり、裏切った理由を尋ねるが、錦児は答えず恨み言を口にする。「哀れな人間」と呟く王ケンに、「今や私は皇帝の賞愛を受ける貴妃、あなたは罪人の妻。哀れなのはどちら?」と言い返し、皇帝の子を身ごもった自分は王ケンに劣らないと挑戦的な目を向ける。王ケンはそんな錦児に絶縁を言い渡し、今度牙をむいたら容赦しないと告げ、帰る。

宮中で王ケンを見かけた子澹は、そっけなく立ち去ろうとする彼女に、「そなたのために全てを捧げ、自らの人生をも汚したのに、これ以上どうしろと言うのか」と問う。「名君にお練りください」の一言でその場を立ち去る王ケンは、皇太后の元へ。弱り切った姿を見て驚く王ケンに、自分が間違っていたと謝る皇太后。王ケンは、叔母様と呼んで「馬静」が生きていると伝える。

その頃、胡瑶は蕭キが忽蘭を倒し、王ケンを助けて入城したという噂を聞く。豫章王府へ馬を走らせ、棟羽山での出来事を報告する。蕭キは改めて胡光烈に生かされたのだと知り、光烈や寧朔軍の兵士たちの名誉の死をあいまいにできないと強く誓う。蕭キとともに兵士たちの墓前に立った王ケンも、亡き兵士たちに謝意を告げ、蕭キと共に遺族を守ることを約束する。

王ケンは徐女官に、辺境の地で戦や王位をめぐる骨肉の争いを目の当たりにし、国の混乱のために民たちが塗炭の苦しみを味わう姿を見たといい、自らの使命である“母儀天下”を再認識する。そして皇族と王氏を親に持ち、豫章王の妻となった自分は、皇族と寒門のどちらにも使命を果たすのが、課せられた天命だと話し、それを受け入れる決意をする。
※母儀天下は、“天下の母”という意味、詳しくは下の見どころで。

蕭キが部下と共に白い布をまとって剣を持ったまま太極殿に現れる。驚く大臣たちを前に、棟羽山での無念の死を遂げた兵士たちの潔白を認め、皇帝自らが弔ってほしいと願い出る。彼らの無念の死の上で士族や大臣たちが生き延びている。願いを聞き入れないなら承知しないと言う蕭キを言葉に、最初に賛同したのは懐恩だった。



■見どころ:王ケンが自身に課せられた運命を再認識する場面。王氏の第1の家訓“母儀天下”は「女を重んじよ」ではなく、“天下の母”という意味で「一国の母になって皇帝を補佐しろ」と言うこと。父、王藺はこの言葉の意味に気づかなかったが、この言葉は前漢・宣帝~元帝の後宮における女性の生き様を描いた「クィーンズ 長安、後宮の乱」(2008年)の原題としてもつかわれており“中国の歴史書にも度々登場する。

ラスト、蕭キの訴えに最初に賛同した懐恩。そんな懐恩を、第40話では子澹が抱き込もうとする。蕭キへの恩義と出世欲の狭間で、懐恩の心は揺れ動く。残り4話をお見逃しなく。



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■第63話「子澹との決別」

「皇帝自らが棟羽山での無念の死を遂げた兵士たちを弔ってほしい」という蕭キの訴えに宋懐恩が同意すると、王夙、他の大臣たちも次々と蕭キを支持する。皇帝、馬子澹はやむなく盛大な祭祀を執り行い、哀悼の意を表し、兵士たちの功労を称える言葉を与え、そっと蕭キに頭を下げた。同じとき、王ケンは戦死者の位牌を祭る部屋※で祈りを捧げていた。
※蕭キが身銭を切って屋敷内に用意した寧朔軍の兵士たちを手厚く弔う祭壇まで作っていた部屋。

温宗慎は王夙を呼び出し、馬静の居所について探りを入れるが、王夙はしらを切り、宗慎にも下手に動かない方がいいと忠告する。宗慎からこれを聞いた皇太后は王夙がますます王藺に似てきたと警戒する。そして宗慎に自分に忠誠を尽くすかと問うが、答えはもらえない。

一方、子澹は懐恩を呼び出し、蕭キが皇都にきて1か月になるのに会いに行かないのはなぜかと訊ねる。「私は陛下の臣下で、豫章王=蕭キも臣下。臣下の間には適度は距離が必要」と答える懐恩。その言葉に納得した子澹は、自分を裏切らなければ王爵を与えると言って取り込みにかかる。蕭キへの恩義と出世欲の狭間で、懐恩の心は揺れ動く。

棟羽山の調査は士族たちが口を閉ざしているために難航しており、士族たちと親しくしている懐恩に頼んではと提案するが、唐競はすっかり変わり果てた懐恩が気に入らない。だが蕭キは、皇帝殺しの濡れ衣を着せられた自分と距離を取らねば、わが身をを守りたいからだと、懐恩をかばう。

蕭キは、敵討ちが終わったら家族のためだけに生きると王ケンに約束する。そんな中、皇太后の容態が悪化し、王ケンに会いたがっていると連絡が来る。急いで駆けつけると、皇太后は錯乱し、子隆が生きていると言い出す。話を合わせる王ケンに、子澹が皇帝になるために賀蘭箴と手を結んで、子隆を殺して蕭キに罪を着せる罠を仕掛けたと話す。王ケンは、子澹に面会に行くが、子澹は認めない。逆に王ケンが静を連れ去ったために自分が皇帝になったと責める。その言葉を聞いて鄭乳母が静を虐待していたことを思い出した王ケンは、それも子澹の仕業だったのかと愕然とする。「こうなったのは全てそなたのためだ」と言う子澹の声を背中で聞いてその場を立ち去る王ケン。王ケンと子澹の口論の報告を受けた皇太后は不敵に笑う。先ほどの錯乱は芝居だった。

棟羽山の変の真相が「蕭キに王ケンを奪われた子澹が仕組んだものだった」と蕭キが知れば、戦死者たちのために蕭キは子澹を罰する。だが相手は皇帝。また国は大混乱に陥る。王ケンは真実を話せずにいた。

腹痛を訴える錦児を診た申太医は、彼女の妊娠が貴妃になる前と気づくが、錦児は取り繕う。実は胎児の父親は忽耶奇だった。太医が口を滑らせ、青雲が送り込んだ助手が真実に気付く。とんでもない秘密を握った王夙と王藺。王藺はこれを使って錦児を利用しようと考える。

そんな中、3カ所の地方太守から「国を守った蕭キに“九錫の礼”を下賜されよ」という上書が届き、大臣たちは騒然となる。衛侯は、謀反を起こす気配を見せない蕭キが何をする気なのか首をかしげる。
※九錫(きゅうしゃく)の礼:中国漢朝・晋朝・南北朝時代等で皇帝より臣下に9種類の礼器を下賜する最高の恩賞のこと。皇帝に準ずると認めたことになる。14話で、帝位を狙った王藺が皇太子だった子隆を使って自分に九錫の恩賞を与えようとした。



上陽賦(c) 2021 China International Television Corporation

■見どころ:皇帝、子澹が蕭キに頭を下げ、形ばかりとは言え亡き兵士たちの霊を弔った。これでやっと戦死者たちも浮かばれる。懐恩も、蕭キの腹心だった時のことを振り返るが、もう手遅れ。引き返せない懐恩が権力の亡者となっていく。

また、王の側室になれたことで、王ケンにも横柄な態度で接した蘇錦児。王家の屋敷を訪ねた際にもそれは変わらない。そんな彼女の秘密がついに、王夙たちに知られてしまい、錦児もまた引き返せない。



BS12「上陽賦」番組サイト
 2024年9月16日スタート 月・火16時~ 2話連続(全68話版無料BS初放送)
予告編

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