NHK大河「べらぼう」“鶴屋”風間俊介、笑顔の喧嘩に視聴者が反応 第20話ネタバレと第21話予告 

07時00分ドラマ
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NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)5月25日(日)放送の第20話「寝惚けて候」、蔦重(横浜流星)と鶴屋(風間俊介)の張り詰めた空気で行われた“笑顔の喧嘩”に注目が集まった。6月1日(日)放送の第21話「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」では鶴屋が新たな一手を打つ。予告動画は番組公式ホームページで公開中。



大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の人生を描く。

5月25日放送の第20話では、これまで鶴屋(風間俊介)や西村屋(西村まさ彦)らに行く手を阻まれた蔦重が市中の本屋と手を結び快進撃を見せた。また、狂歌の大スター大田南畝役で桐谷健太や、狂歌師・智恵内子役で水樹奈々が登場。教養と頓智による狂歌の世界が面白くも鮮やかに描かれた。

物語中盤では鶴屋と蔦重の直接対決が描かれ「蔦屋さんが作る本など何一つ欲しくはない」と鶴屋が笑顔で辛辣な言葉を浴びせると、「鶴屋さんが取引したいと思えるような本を作るべき精進します」と宣戦布告とも取れる言葉で返す蔦重。緊張感あふれるやり取りに「笑顔のケンカが恐ろしすぎる」「鶴屋さんに焦りが・・・ちょっと痛快」「蔦重あっぱれ」などコメントが寄せられた。

そして6月1日(日)放送の第21話では、蝦夷地を巡る幕府の動きや、蔦重たちの狂歌と錦絵をめぐる出版人たちの葛藤が描かれる。第20話で蔦重が歌麿(染谷将太)を使って仕掛けた『雛形若葉』だが、そこに鶴屋が北尾政演(古川雄大)作の『御存商売物』で打って出る。蔦重と鶴屋の対決はどちらに軍配が上がるか、来週も見逃せない。

■鶴屋の反撃、北尾政演『手前勝手御存商売物』の誕生
第20話で、蔦重と鶴屋の対決の後、鶴屋が北尾政演に「京伝先生、ひとつ本気で戯作をやってみませんか?」と声をかけるシーンが描かれたが、これが後に北尾政演こと山東京伝の出世作ともなる『御存商売物』となり、第21話に登場する。

この物語は、擬人化された赤本や黒本、青本(黄表紙)などの江戸時代の出版物が巻き起こす大騒動を描いたもの。青本の妹である柱絵が赤本、黒本にかどわかされた事件をきっかけに一発触発の事態になるが、格上の『源氏物語』や『唐詩選』が仲裁に入り、赤本・黒本は根性を綴じ直されるなど、通な読者に向けた小ネタが満載の内容となっている。これが大田南畝に大絶賛され、『御存商売物』は大ヒット。第20話で蔦重に一泡ふかされた鶴屋だが、これが鶴屋の反撃となるか。来週の2人の対決も期待したい。

■第20話ネタバレ
将軍後継者問題に揺れる江戸城では、田沼意次(渡辺謙)が一橋家の豊千代を将軍に、田安家の種姫を御台所にしようと家治(眞島秀和)に進言する。豊千代には既に薩摩の姫との縁談が決まっており、意次は正室ではなく側室で迎えることを提案し、治済(生田斗真)も了承した。しかし、島津家はこれに反対。側室では収まらないと強く抗議してくる。これは治済が仕掛けたことだったが、西の丸まで巻き込む大騒動に発展。最終的には意次と高岳(冨永愛)との決め事で種姫が御台所となることで決着する。

その頃、大田南畝(桐谷健太)作の『菊寿草』で、『見徳一炊夢』や耕書堂が高く評価された蔦重は、須原屋と南畝の家を訪ねる。市中でも『菊寿草』が話題になり、耕書堂の追い上げに鶴屋は不安を感じる一方、地本問屋では耕書堂の本を扱えないことにやりにくさを感じる者が出て来ていた。そんな中、耕書堂に岩戸屋(中井和哉)が訪ねてきて、喜三二(尾美としのり)の『見徳』を買いにくる。“言い訳さえあれば蔦重のところから本を買える”という岩戸屋の言葉をヒントに、蔦重はあることを思いつく。

まず歌麿に西村屋が力を入れている錦絵の絵師・清長そっくりの別の絵を描かせ、それを西村屋の『‘雛形若菜』の半値で『雛形若葉』と銘打った錦絵を制作。その裏ではりつ(安達祐実)が西村屋の細見作りの邪魔をするため暗躍していた。こうして『雛形若葉』により西村屋の『雛形若菜』の入銀を阻止。さらに西村屋の細見に対し、吉原ぐるみで何年も前に作った細見の名前を伝え、西村屋は細見の作成を断念するほかなかった。

7月に出すはずの細見がなくなり、市中の本屋たちは西村屋らに抗議。ここぞとばかりに岩戸屋は蔦重との取引を認めてもらえないかと打診し、仲間が離れることを恐れた鶴屋はこれを認めざるを得なかった。その日、岩戸屋たちはさっそく耕書堂に本の買い付けにやって来た。蔦重は活躍した岩戸屋にタダで『見徳』や細見を譲ることにした。その晩、蔦重は鶴屋に会いに行き、細見を差し出した。しかし鶴屋はそれを拒否。「私は蔦屋さんが作る本など、何1つ欲しくない。」と言い放った。

ある日、蔦重は次郎兵衛(中村蒼)と共に南畝の狂歌の会を見学し、自由でユーモア溢れる狂歌の魅力に引き込まれていく。会は進み、やがて酒宴が始まると、遅れて土山宗次郎(柳俊太郎)という武士が入って来る。土山の狂歌に南畝は大げさに笑い、酒宴は明け方まで続いた。歌麿が徹夜で絵を描いていると、酔っぱらった蔦重が帰宅。歌麿に抱き着き『狂歌、あれは流行る。俺が流行らせる。』と言ってそのまま寝てしまった。

■第21話あらすじ
蔦重は、鶴屋で政演(古川雄大)が描いた青本が売れたことで、地本問屋との力の差を感じる。一方、意次は蝦夷地の上知(領地を取り上げる)の件で動き出す。すると松前家が抜荷をしているという情報を得るのだが・・・。

NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、染谷将太、宮沢氷魚、高橋克実、生田斗真、冨永愛、安達祐実、水野美紀、風間俊介、尾美としのり、里見浩太朗、渡辺謙ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第21話予告動画は番組公式サイトにて公開中。

大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト

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