神秘の花≪ムレスズメ≫が導く、イムギと八尺鬼の最終章へ―韓国ドラマ「鬼宮」深掘り

韓国SBSで放送、日本ではLeminoで独占配信中の韓国ドラマ「鬼宮」(原題:귀궁)第13話では、「ムレスズメ」という花が物語の転換点として登場した。
ドラマの中でこの花は単なる美しい植物ではなく、イムギ(龍の化身)が摂取することで、八尺鬼のような強力な怨霊と戦う際に夜光珠(やこうじゅ)を奪われず、その力を持続させるという、物語の核心に関わる神秘的な存在として登場する。
■ムレスズメの伝承と神秘性
ムレスズメ(群雀)は、モンゴルや中国北方の民話にも登場する神秘的な花。現地の伝承では、霧の中に現れる小さな龍や、龍王の娘と人間の婚姻譚など、幻想的な物語の中で自然や霊的な存在と深く結びついてきた。群れて咲く黄金色の花は、幸福や繁栄の象徴ともされ、時に神秘的な力を持つと信じられてきた。
■「鬼宮」での花の役割
「鬼宮」の世界観は、こうした東アジアの伝承や神話を巧みに取り入れている。第13話では、カンチョリ(イムギ)が「ムレスズメ」の花が咲いたことをきっかけに、いよいよ八尺鬼との決戦の時が来たと悟る。この花は、イムギが夜光珠の力を失わずに怨霊と対峙するための“鍵”となり、まさに神話的なアイテムとして機能している。⇒【第13話あらすじと見どころ】■フォークロア(民間伝承)が生む物語の深み
こうした神秘的な花や伝説のモチーフを物語に組み込むことで、ドラマは単なるファンタジーを超え、視聴者に「何か大きな力が世界を動かしている」という畏れや驚き、そして希望を感じさせる。「鬼宮」は、ムレスズメの花を通して、古代から伝わる「自然と霊力」「自己犠牲と再生」のテーマを現代的に再解釈し、視聴者に深い余韻を残している。「鬼宮」で描かれるムレスズメの花は、東アジアの神秘的な伝承とドラマ独自のファンタジーが融合した象徴的存在。花が咲くことで始まる決戦、夜光珠を守る力、そしてイムギの運命――そのすべてが、古くから語り継がれてきた「神秘の花」の物語と重なり合い、視聴者を幻想と現実の狭間へと誘う。最終回まで残り3話。「ムレスズメ」が知らせたカンチョリと八尺鬼との決戦…果たして、決戦の先に待つのは再生か、破滅か? 物語の行方を見届けたい。
第14話は、今夜(5月31日)21:50から放送、その後、Leminoを通じて独占配信される。
「鬼宮」は、霊媒としての運命を拒む巫女ヨリと、ヨリの初恋の相手ユン・ガプの体に閉じ込められたイムギ(蛇が龍になる前の韓国伝説の動物)のカンチョリが、王家に恨みを抱く八尺鬼(パルチョッキ)と対峙し、体と魂が複雑に絡み合う肉体争奪ファンタジーロマンス。【「鬼宮」を2倍楽しむ】では、制作発表会レポや韓国での評判や視聴率、関連動画、妖怪・鬼神、また放送にあわせて全話あらすじと見どころなど紹介する。
◇日本公式サイト
◇Lemino視聴ページ
◇SBS「귀궁」HP
