朝ドラ「あんぱん」北村匠海、高橋文哉、中沢元紀らが出征してゆく…第10週あらすじと第11週予告

06月06日08時18分ドラマ
©NHK

出征する人達に勇ましい言葉をかける“愛国の母”・のぶ(今田美桜)だが、本心は揺らいでいた。嵩(北村匠海)、健太郎(高橋文哉)に続き、千尋(中沢元紀)までもが戦場に。NHK朝ドラ「あんぱん」の第11週「軍隊は大きらい、だけど」(6月9日~6月13日)のあらすじとみどころを紹介。予告動画は番組公式サイトに公開されている。



朝ドラ「あんぱん」とは
「あんぱん」は『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現し『アンパンマン』にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語だ。その第10週が6月2日から放送された。

草吉(阿部サダヲ)の壮絶な戦争体験が判明

朝田パンで軍用の乾パンを作ることを始め、近所の人からの厳しい視線や村八分を免れることになったが、軍の仕事をしたくないと強く思う草吉(阿部サダヲ)は出ていってしまった。草吉はパンの修行のためにカナダに行った際に、欧州での戦争に義勇軍として参戦し、誰も助けに来てくれない塹壕の中で、死にゆく仲間の乾パンを食べた辛い記憶があった。朝田家を出て行ってしまったが、戦争が終わったら、ドラマに復活してほしい人物である。

嵩(北村匠海)にも健太郎(高橋文哉)にも赤紙が

太平洋戦争が始まると、どんどんと軍に招集されてゆく。のぶ(今田美桜)の夫・次郎(中島歩)も軍の輸送船を手伝うこととなる。船員や蘭子(河合優実)の働く郵便局も人手が足りなくなってゆく。全て、若手の男性が軍に招集されているためだ。

母・登美子(松嶋菜々子)の心からの叫び

出征の時、登美子がやってきた。憲兵もいる中、人目を気にせずに「逃げ回ってもいい、死ぬな」と言い張る。そんな登美子に憲兵が近づくと、のぶもやってきて「生きて帰ってきて」とこれまでの“愛国心”では言わなかったような言葉を放った。寛(竹野内豊)の遺影を持ち、見送る千代子(戸田菜穂)も嵩を思う気持ちで言葉がでない。愛しい人を戦地に送り出す人の本音が見えるシーンとなった。

おっとりしているが、実は頑固な嵩(北村匠海)は軍でどうなる?

6月9日から始まる第11週では嵩の軍での生活が描かれる。新兵教育係・馬場役には、2019年前半に放送されたNHK朝ドラ「なつぞら」で、34歳ながらも高校生役として出演し、話題となった板橋駿谷、嵩の直接の世話係の八木上等兵役には妻夫木聡が登場する。厳しい指導の中、おっとりとした嵩がちゃんとやっていけるのかファンならずとも視聴者全員が気になるところである。

【第10週(2025/6/2-6/6)ネタバレあらすじ】

草吉(阿部サダヲ)は朝田家から去っていった。釜次(吉田鋼太郎)から草吉が乾パン作りを拒んでいた理由を聞いて、のぶは言葉を失う。草吉は日本義勇軍として欧州の戦争に参加したことがあったのだ。無理強いしてしまったことを悔いるのぶに、釜次はのぶのせいで出ていったのではないと言って聞かせる。もともと草吉は風来坊であちこちにいっていたが、御免与町にいついたのは幼いのぶが「行かないで」と言ってくれたからだったという。

そんな中、草吉が残していった乾パンのレシピを見つけた羽多子(江口のりこ)は、娘たちと共に乾パンを焼き続けようと奮起する。戦争には反対している蘭子(河合優実)もパン作りに参加していた。

戦争が激化し、太平洋戦争が開戦した。小麦粉が配給になり、朝田パンは支給してもらう小麦で作る乾パン以外は作ることが出来ず、休業に追い込まれる。嵩(北村匠海)は東京の製薬会社に勤めて一年が過ぎようとしていた。そんな中、健太郎(高橋文哉)に赤紙が届き、嵩は生きてまた会おうと言って見送る。

一方、のぶのもとには、航海が取りやめになったと次郎(中島歩)が帰ってくる。次郎は戦争が終わったら、のぶと海外を旅してみたいという。次郎はなにか言いかけたが、食事を楽しみたいとのぶには告げなかった。のぶと次郎が朝田家を訪れる。つかの間の楽しい時間を過ごし、やってきた次郎の出発の日。次郎に何か話していないことがあるのではと尋ねるのぶ。次郎はようやく胸の内を明かした。船は軍の輸送船となるため、今後は予定通りの運行はできなくなること、そして、なにより海外を知っている次郎は戦争に日本が勝つとは思えないという。そんな次郎にのぶは愛国精神で反発してしまうが、本当は「無事に帰ってきて」と言いたかったのだ。そして次郎はカメラをのぶに託して旅立っていく。

のぶは、兄に赤紙が届き不安がる生徒に勇ましい言葉をかける。しかし、次郎の言葉が引っかかり心の中は震えていた。

そして嵩にも、とうとう赤紙が届く。嵩は美術学校の座間(山寺宏一)に出征の報告に向かう。座間は一緒に飲もうと誘ってくれたが、嵩は母・登美子(松嶋菜々子)と会う約束をしていた。座間とともにでかけると、登美子は、体力も根性もない嵩に軍は向かないといいだす。嵩はそんな登美子に反発してしまい、気まずいまま別れてしまった。

坊主頭の嵩を見て全てを悟ったのぶは、「おめでとうございます」と頭を下げる。迎えた出征の日。町の人たちに激励される嵩に、千代子(戸田菜穂)も必死に言葉を絞り出す。すると、そこにとある人物が現れた。母・登美子だ。一目も気にせずに「死んだら駄目」と叫ぶ。学校からもどってきていたのぶも「戻ってきて」と叫んでしまう。憲兵に捕まりそうになったが、嵩が「お国のためにご奉公する」と宣言して、その場を収めた。

軍隊に配属になった嵩は、高知から小倉連隊に転属となり、八木上等兵(妻夫木聡)と出会った。

【第11週(2025/6/7-6/13)あらすじ】


■第51話(月)

嵩(北村匠海)は高知連隊から福岡の小倉連隊に転属。新兵教育係の馬場(板橋駿谷)ら先輩兵士の厳しい指導の下で過酷な軍生活が始まり、ここでやっていけるのかと暗い気持ちになる嵩。その中で、嵩の世話係である八木上等兵(妻夫木聡)だけは厳しいながらも決して殴らず、古兵たちとも一線を引いていた。八木は嵩に軍事勅諭を暗記するよう命じる。そんなある日、嵩は先輩の戦闘帽を盗んだ容疑をかけられる。

■第52話(火)

ひとり靴磨きをする嵩(北村匠海)の前に、健太郎(高橋文哉)が現れる。思いがけない再会に嵩は心が救われる。島中隊長(横田栄司)の前で軍人勅諭をすらすらと暗唱した嵩は、島の推薦で陸軍幹部候補生試験を受けることに。試験を間近に控えた嵩に、八木は受かるしか道はないと発破をかける。嵩は徹夜で勉強しようと厩舎の不寝番を申し出るが…。

■第53話(水)

厩舎で居眠りしてしまったものの、神野(奥野瑛太)に頼まれた島(横田栄司)の取り計らいで受験できた嵩(北村匠海)は、乙種幹部候補生に合格する。神野に礼を伝える嵩に、神野は自分も変わり者に頼まれたと言う。嵩は寝台で本を読む八木(妻夫木聡)のところへ向かい…。高知では、のぶ(今田美桜)のもとに次郎(中島歩)から手紙が届く。

■第54話(木)

嵩(北村匠海)が入隊して2年後の夏。久しぶりに会った千尋(中沢元紀)は、海軍の士官になっていた。ショックを隠せない嵩に、千尋は海軍予備学生に志願したことを説明する。「もう後戻りはできん」と淡々と話す千尋は、嵩にある古びた手帳を渡す。

■第55話(金)

小倉連隊に動員が下令され、嵩(北村匠海)は中国に行くことに。出発前日、嵩はひとり星を眺める八木(妻夫木聡)にこれまでのお礼を伝え、八木の横顔が描かれたスケッチを渡す。

■スタッフ他


脚本:中園ミホ
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り: 林田理沙アナウンサー
出演:今田美桜,北村匠海,江口のりこ,河合優実,原菜乃華,高橋文哉,中島歩,斉藤暁,小倉蒼蛙,浅田美代子,吉田鋼太郎、松嶋菜々子,中沢元紀,奥野瑛太,板橋駿谷,妻夫木聡,横田栄司 他

 <総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
 <BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
   (土)午前9時45分~11時[1週間分]

NHK朝ドラ「あんぱん」番組公式サイト
NHK朝ドラ「あんぱん」番組公式Twitter @asadora_nhk

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