朝ドラ「あんぱん」北村匠海、今田美桜たちに次々を襲いかかる戦争の悲劇…第12週あらすじと第13週予告

中国にいる嵩(北村匠海)たちの戦況も悪化の一途をたどり、食料の補給がなくなった。飢えの辛さの中、中国人のリン少年に自分の息子の面影をみていた岩男(濱尾ノリタカ)は殺されてしまった。NHK朝ドラ「あんぱん」の第13週「サラバ 涙」(6月23日~6月27日)のあらすじとみどころを紹介。戦後の生活がスタートしてゆく。予告動画は番組公式サイトに公開されている。
朝ドラ「あんぱん」とは
「あんぱん」は『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現し『アンパンマン』にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語だ。その第12週が6月16日から放送された。
宣撫班での仕事が始まる嵩(北村匠海)
八木(妻夫木聡)の進言により嵩(北村匠海)は宣撫班の配属になる。塹壕を掘ったりする作業からは解放されるものの、実は中国の人に日本の思想をわからせ、軍に協力するようにさせるというなかなか難解な作業だ。実際に嵩がやる前に紙芝居を見せていた日本軍は観客から攻撃にあい負傷してしまっていた。嵩はなんとか現地の人から反感を買わないストーリーを考える。幸せそうな岩男(濱尾ノリタカ)だったが…
以前、のぶの妹である蘭子(河合優実)に結婚を申し込んで断られた岩居だが、出征前に結婚していたことがわかった。さらに出生後に産まれた男の子もいる。中国の子ども・リンに向ける優しい視線がかえって悲劇を連想させていたが、実際に銃撃されてしまった。戦争の厳しい現実がそこにあった。このリンと岩男のシーンで、やなせたかしの絵本「チリンのすず」を連想した視聴者も多かった。親の敵を討つために敢て相手の懐に入り込む……。銃撃された岩男も敵をとるリンも悲しい。嵩(北村匠海)の父役の二宮和也が登場
嵩たちの部隊は食料の補給が立たれ、飢餓に襲われる。嵩も野原で倒れてしまう。そんな嵩の夢に出てくるのは二宮和也演じる亡き父だ。これまで幼いころの回想シーンでのみ出演していた二宮だが、第59話では嵩役の北村匠海と二人、これからの嵩の人生に“希望”を灯すような思いをぶつけるシーンでの登場となった。第59話は、前半は八木上等兵役の妻夫木聡と北村匠海の二人芝居、後半は二宮和也と北村匠海の二人芝居で重厚な回となった。23日からの第13週で戦後が描かれる
昭和20年、8月に終戦を迎えた日本は敗戦に伴い、これまでの国民学校の教育とは"真逆“の方針で教育してゆくことになる。使用していた教科書は黒く墨塗りされて使われる。これまで子ども達に「お国のために奉公しろ」と教育してきたのぶは後悔から教師の職を辞す。さらにのぶには悲劇が襲いかかる。夫・次郎(中島歩)の死だ。戦争パートは終わるが、まだまだ悲劇は続く。アンパンマンの声優・戸田恵子が登場
アニメ「それいけ!アンパンマン」でアンパンマンの声を長年勤めている戸田恵子が第12週から登場する。また、津田健次郎など戦後パートの新しい出演者たちが登場する。【第12週(2025/6/16-6/20)ネタバレあらすじ】
嵩(北村匠海)は、絵の才能を見込まれ宣撫班勤務を命じられる。宣撫班では紙芝居を見せていた市場でひと騒動があったといい、物々しい雰囲気が漂っていた。嵩達は欧米からの恐怖から中国の人たちを守るためといって中国に入ったが、実際には中国の人から家屋を摂取したり、酷い扱いをしていた。中国人から日本人に対しては厳しい視線もあり、共産党のメンバーが紙芝居の観客に紛れて、あおって宣撫班のメンバーに怪我をさせたのだ。数日後、健太郎(高橋文哉)も宣撫班に入ることになり、2人は地元民から反感をかわない紙芝居を作ることに考える。中国で再会した岩男(濱尾ノリタカ)は現地の子どものリンのことをまるで子どものようにかわいがっていた。その様子をみて、嵩は日本と中国が双子というストーリーを考えついた。
嵩たちが仕上げた紙芝居は、八木(妻夫木聡)の助け船のおかげで無事審査に合格する。紙芝居披露の日。重々しい雰囲気の中で始まった紙芝居だったが、次第に村人たちから笑いと拍手が起こる。泣かすつもりの内容になぜ笑うのかと首をかしげる嵩たち。中国後を少し理解する八木から通訳が嵩の言葉をわざと違って訳していた事を知る。そのために笑いに繋がり、嵩の意図とは違う伝わり方をしたものの、上官に評価された嵩は夢中で絵を描く日々を過ごす。
昭和20年、駐屯地への補給路が絶たれ、嵩達の部隊の食事も非常に厳しいものになっていった。昼食の乾パンを食べながら朝田パンを思い出す。その朝田パンも、材料がなくなり休業していた。のぶ(今田美桜)は勤労奉仕となった生徒たちと共に農家の手伝いをする日々。
ついに食料が底をついた駐屯地では、正気をなくした康太(櫻井健人)が民家に向かって駆け出し、老婆に小銃を向ける。老婆はすでに日本兵が全ての食事を奪っていったといったが、「少し待て」といい、奥から鶏が産んだばかりの卵を出してきて、ゆでてくれた。手を伸ばさない嵩にも一つ持ってきてくれた。そして「飢えは人を変える」という。
岩男はリンにもう会わないという。リンがスパイなのではと疑われているからだ。リンも「もう会えないの?」と涙ぐんだのかと思ったが、岩男に銃を放った。銃撃された岩男は、嵩に“リンはよくやった”と言って息絶える。八木は、リンは親のかたきをうったのだと言い、嵩に岩男のかたきをとりたいかと尋ねる。そして、やり場のない怒りを爆発させる八木。初めて見る八木の姿に、嵩は立ちすくむだけだった。
やがて食料難は限界を達し、嵩はとうとう地面に倒れこむ。もうこれまでだと思っていたが、倒れている最中、夢の中に亡き父(二宮和也)が現れる。優しいその瞳は子どもの頃のままだ。そして、こんな戦争で死んではいけない、これから何十年かけても人が喜ぶものを作れと嵩に言う。嵩が気がつくと、そこには健太郎がいた。補給部隊が到着したといわれ、久しぶりにかゆを口にすることができ、一命を取り留めた。
次郎(中島歩)からの便りに顔を輝かせるのぶだったが、それは海軍病院からだった。のぶが不安な気持ちで病室に入ると、笑顔でベッドに座る次郎の姿が。次郎は質問するばかりで、自分のことは話そうとしなかった。肺浸潤と診断されていた。
戦況は一層厳しくなり、昭和20年7月4日、高知の町に空襲警報が鳴り響く。行き交う人々の中に飛び出したのぶは、遠くから子どもの泣き声が聞こえると、皆が逃げていく方向とは逆方向へと走り出し、その子を救い出した。空襲で全て焼き払われた街をみて、のぶは呆然となる。
【第13週(2025/6/23-6/27)あらすじ】
■第61話(月)
終戦から5か月が経ち、国民学校ではGHQの指導のもと軍国主義教育からの転換が図られる。のぶ(今田美桜)は病気が一向に回復しない次郎(中島歩)の見舞いに、海軍病院に通っていた。努めて明るく振る舞うのぶだったが、次郎にあることを打ち明ける。■第62話(火)
のぶ(今田美桜)に見守られて次郎(中島歩)が息を引き取る。初七日が過ぎ、朝田家に顔を出したのぶに、蘭子(河合優実)は塞ぎ込んでいたら次郎さんが悲しむと言ってそっと抱きしめる。その帰り、のぶが御免与駅で電車を待っていると、軍服姿の嵩(北村匠海)が。しかし、互いに気付くことなくすれ違う。■第63話(水)
空襲の焼け野原でひとり佇むのぶ(今田美桜)の前に、嵩(北村匠海)が現れて再会を果たす。釜次(吉田鋼太郎)から事情を聞いたという嵩に、のぶは教師を辞めたことを話し、子どもたちに取り返しのつかないことをしてしまったと後悔を口にする。自分は生きていていいのだろうかと涙を流すのぶに、死んでいい命なんてひとつも無いと、静かに語りかける嵩。■第64話(木)
速記の本を参考に次郎(中島歩)の速記を読み解いたのぶは、彼からのメッセージに胸が熱くなる。その日から、速記の猛勉強が始まる。同じころ、柳井家には健太郎(高橋文哉)が訪ねてきて、嵩(北村匠海)を唖然とさせていた。そんなある日、闇市で客と行商のやり取りをこっそり速記でメモしていたのぶは、近くで酒を飲んでいた男たちに声をかけられて…。■第65話(金)
闇市で渡された東海林(津田健次郎)の名刺を頼りに、高知新報にやってきたのぶ(今田美桜)。しかし、東海林は全く記憶にない様子。諦めて帰ろうとするのぶに、東海林は入社試験を受けてみてはと提案する。■スタッフ他
脚本:中園ミホ
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り: 林田理沙アナウンサー
出演:田美桜,北村匠海,江口のりこ,河合優実,原菜乃華,中島歩,神野三鈴,樫尾篤紀,安藤瞳,浅田美代子,吉田鋼太郎,倉悠貴,瞳水ひまり,戸田菜穂,津田健次郎 他
<総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
<BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
(土)午前9時45分~11時[1週間分]
◇NHK朝ドラ「あんぱん」番組公式サイト
◇ NHK朝ドラ「あんぱん」番組公式Twitter @asadora_nhk
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