チュ・ヨンウが“喪門(サンムン)”と呼ばれる理由…韓国の伝統的な運命観「仙女と彦星」考察
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Prime Videoで独占配信中のtvN月火ドラマ「仙女と彦星」(原題:견우와 선녀)。本作で、チュ・ジャヒョン演じる巫女ヨムファが、チュ・ヨンウ扮する少年ギョヌにたびたび口にする「喪門(상문/サンムン)」という言葉が、視聴者の間で大きな関心を集めている。
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一体この“喪門(상문)”とは何なのか。そこには韓国の伝統的な信仰と、ドラマ全体を貫く「死と運命」のテーマが深く結びついている。
■ “喪門”とは、死を知らせる影
第6話(7月8日放送)でも、巫女ヨムファは、破滅に追い込もうとするギョヌを何度も「喪門」と呼んだ。そしてギョヌを救おうとする巫女少女パク・ソンア(チョ・イヒョン)と対峙する様子が描かれた。
「喪門」は、単なる異名ではない。韓国の伝統的な運命観において、“喪門”とは「死の影」や「死を予兆する厄災」を意味する特別な名称だ。

作中で巫女たち、霊的な能力によって人の寿命や運命を見抜くことができる存在として描かれている。第1話で主人公のパク・ソンアが見たように、ヨムファはギョヌの姿が「逆さまに見える」という霊的サインから、彼に“死が迫っている”ことを即座に察知する。この「逆さまに見える」は、巫俗(ムダン)の世界で“余命の短い人”にだけ現れる兆候とされている。
■ 巫女たちが抗う「定められた死」

ヨムファにとって、ギョヌは「死を宿す者」であり、巫女の目には彼の命の灯火がすでに揺らいで見えるのだ。だからこそ彼女は「喪門」と名指しする。その言葉には、ただの診断以上に、彼を救おうとする強い意志と、宿命に挑む覚悟が込められている。
■ 死を越えて結ばれる“初恋”の行方
「仙女と彦星」は、死の運命を背負った少年ペ・ギョヌ(チュ・ヨンウ)と、その運命に抗う巫女の少女パク・ソンア(チョ・イヒョン)が織りなす18歳の初恋救済を描くファンタジーロマンス。
霊的な運命観と若者たちの恋心が交差するこの物語では、「喪門(サンムン)」という言葉が、ただの呪いではなく、生きる意味を問う鍵として機能している。
運命を視る者と、運命に抗う者──その間に芽生える絆が、彼らの未来をどう変えていくのか。視聴者は“死と再生”をめぐるこの寓話の行方に目が離せない。⇒【全話あらすじ】
2025年6月23日にスタートしたドラマ「仙女と彦星」は、Prime Videoで毎週月・火曜日に配信される。
◇YouTube|tvN「견우와 선녀」5話予告(日本語字幕なし)
◇ tvN「견우와 선녀」HP
