【韓ドラ歴史コラム】「暴君のシェフ」インジュ大王大妃(ソ・イスク)のモデルは“鉄の女”仁粋大妃

Netflixにて独占配信中
Netflix配信の韓国ドラマ「暴君のシェフ」に登場するインジュ大王大妃。ソ・イスクが演じるこの強烈なキャラクターは、実在の朝鮮王朝の“鉄の女”仁粋大妃をモデルにしている可能性が高い。
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「暴君のシェフ」は、現代から過去へタイムスリップした天才シェフが、絶対的な味覚を持つ王と出会い、王宮で繰り広げられる波乱のストーリーを描いたサバイバル・ファンタジー・ラブコメディ。
これまで、「王イ・ホン」「側室カン・モクジュ」のモデルを以下のように紹介した。
・時代背景は?イ・チェミンが演じる王のモデルは燕山君
・カン・ハンナ演じる側室は、三大悪女の張緑水
これを踏まえて、ソ・イスク(1967年10月25日生)扮するインジュ大王大妃の人物紹介を見ると、「ホンの祖母」「権力を握る」「廃位ヨン氏」などのワードから「仁粋大妃韓氏」からキャラクターの着想を得たと思われる。
■仁粋大妃の生涯
仁粋大妃(1437年10月7日~1504年5月11日)は、朝鮮建国当初から多くの人材を輩出した名門の清州韓氏の出身。父は名士・韓確(ハン・ファク)。朝鮮王朝9代国王・成宗の母であり、同10代王・燕山君の祖母にあたる。
■韓国史上稀有の「鉄の女」
夫である懿敬世子(ウィギョンセジャ)が早世し、一度は宮廷を離れるも、韓明澮(ハン・ミョンフェ)ら勲旧派と組んで、次男の成宗(ソンジョン)を王に押し上げた。成宗即位後に大妃の位を得て、約30年間もの長きにわたり宮廷で強い権力を握った稀有な女性だ。成宗の2番目の王妃であった尹氏と対立すると、仁粋大妃は嫉妬深いことを理由に尹氏を廃位させ死に追いやった。
高い教養と政治的手腕を持ち『内訓(ネフン)』を編纂するなど、王室女性の教育や宮廷の統治に大きな影響を与えた「鉄の女」と称された。『内訓』は、梵語、漢語、国語の三字体で婦女子の礼儀作法を教えるために編纂されたもので、これは後世貴重な研究資料となった。
※勲旧派は、朝鮮建国時に貢献した功臣や王族との親戚関係で勢力を伸ばした官僚たち。地方出身の知識集団の新進官僚と権力闘争を展開する。詳しくは【朝鮮時代の党派の歴史】で図式化している。
■ドラマのインジュ大王大妃

劇中、インジュ大王大妃役のソ・イスクの知的で威厳ある演技によって重厚に描出されている。単なる王室の母・祖母にとどまらず、女性最高位の「大妃」として朝鮮王朝の政治界に君臨した、まさに“鉄の女”の象徴。その激動の時代を生き抜いた彼女の姿は、ドラマでのインジュ大王大妃キャラクターの核となっている。
■仁粋大妃が出演する
(作品タイトル青文字クリックで作品詳細ページへ遷移)
MBC「朝鮮王朝五百年 雪中梅」(1984-1985年、日本未公開)配役:コ・ドゥシム)
韓明澮 〜朝鮮王朝を導いた天才策士〜(1994年、演:キム・ヨンナン)
KBS「王妃チャン・ノクス -宮廷の陰謀-」(1995年)配役:パン・ヒョジョン)
KBS「王と妃」(1998-2000年)配役:チェ・シラ
SBS「王と私」(2007年)配役:チョン・インファ
JTBC「インス大妃」(2012年)配役:ハム・ウンジョン→チェ・シラ
MBC「逆賊-民の英雄ホン・ギルドン-」(2017年)配役:ムン・スク
ほか➡※【ドラマの年表:朝鮮王朝】
【「暴君のシェフ」を2倍楽しむ】では、全話あらすじと見どころ、キャスト徹底紹介、時代背景や豆知識など、ドラマを深掘りしていく。
