NHK大河「べらぼう」政治に負けない蔦重、新たな戦略で出版界を盛り上げる第41話ネタバレ第42話予告
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)10月26(日)放送の第41話「歌麿美人大首絵」では再起を図る蔦重(横浜流星)が次々と新しい戦略で出版界を盛り上げる。11月2日(日)放送の第42話「招かざる客」ではロシア船の出現で江戸城が揺れる。予告動画は番組公式ホームページで公開中だ。
大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の人生を描く。
10月26日放送の第41話では、引退を決意した須原屋(里見浩太朗)から「世を明るくする出版」を託された蔦重が、歌麿(染谷将太)の『婦人相学十躰』や『源氏物語』の文を加藤千蔭(中山秀征)の書でまとめた『ゆきかひふり』の出版までこぎつけた。さらに母・つよ(高岡早紀)の体調の変化、歌麿の蔦重への秘めたる思い、江戸城での定信(井上祐貴)が突然辞職を願い出る場面などが描かれた。
ラストではロシアの船がやって来たという速報で江戸城の空気が一変する場面で終了。そして11月2日放送の第42話では、ロシア船が根室沖に現れ激昂する定信は幕閣内でますます孤立してしまい、江戸市中ではてい(橋本愛)の懐妊、そして歌麿の美人画がブームとなる様子が描かれる。予告では歌麿が「蔦重とは終わりにします」という気になるセリフも。別れの予感をさせる来週の放送もお楽しみに。
■須原屋、つよ金言光る
蔦重が吉原にいることから手助けしてくれていた須原屋が身上半減の刑を機に引退を決意した第41話。処罰の原因は絶版となっていた『海国兵談』も流通させていたことだった。『海国兵談』では、ロシアが日本に攻め寄せる可能性が書かれたもので、幕府はこれを不穏な書物と見なしていたが、須原屋は蔦重に「知らねえってことは怖いことなんだよ」「物事知らねえと知ってるやつにいいようにされちまうんだ」と語り、蔦重がその言葉に感銘を受け「世を明るくする出版」をもう一度決意するきっかけとなった。
また、蔦重の母・つよは、行商へ行く蔦重の髷を結い、自分が捨てたことを詫びながら、強く逞しく育った息子を労った。その上で、「大抵の人はそんなに強くもなれなくて、強がるんだ。口では平気だって言っても実のところ平気じゃなくてね。」「そこんとこ、もうちょっと気をつけてありがたく思えるようになったら、もう一段男っぷりが上がるってもんさ」と息子の背中を押した。須原屋はこの回で登場が最後となり、つよも体調の変化から別れも近い。蔦重を支えて来た先人の言葉が重みを増す回となった。
■第41話ネタバレ
蔦重は、『海国兵談』の流通に関わったことで身上半減の処罰を受けた須原屋を訪ねる。須原屋はこれを機に跡目を譲り、引退することを決意し、出版界の未来を蔦重に託す。蔦重は須原屋の意思を継ぎ、「世の中を明るくする出版」を目指し決意を新たにする。
「蔦屋の復活」を目指し、ていや瑣吉(津田健次郎)ら皆で力を合わせる中、蔦重は歌麿の大首絵を雲母摺(きらずり)を使うアイディアを提案。光沢のある仕上がりに歌麿も感心し、こじれていた2人の関係も修復されていくようだった。蔦重は『婦人相学十躰』を売り出すため、評判の人相見・大当開運役(太田光)を蔦屋に呼び、客が人相を見てもらった後、歌麿の絵を購入したくなるような仕掛けを打った。
そんな中、瑣吉が歌麿に対し「男色ではないのか」と問いかけ、悪気なく発した言葉に場が凍りつく。つよが柄杓で瑣吉を叱るが、歌麿は「男も女も関係なく、好きな人とそれ以外で分ける。世間様のものさしに当てりゃ両刀ってことになる」と切り返し、その場を納めた。しかし、歌麿の蔦重への気持ちを知っているつよは、これ以上歌麿が傷つかないためにも、瑣吉を店から追い出して欲しいと懇願。「歌をもっと大事にするよう」諫めるが、蔦重に軽くあしらわれてしまう。
一方、江戸城では将軍・家斉(城桧吏)の嫡男、竹千代が誕生し、祝宴が開かれる。その場で定信が突然、将軍補佐と奥勤め、勝手掛の辞職を願い出た。家斉と実父・一橋治済(生田斗真)は動揺していると、尾張藩主・徳川宗睦(榎木孝明)が登場し、定信以外に将軍補佐を務められる者はいないと助言し、定信は奥勤めだけ外されることになった。実は、これは定信と宗睦が治済に近づく本多忠籌(矢島健一)を警戒して打った芝居だった。
蔦重は、ていが企画した「女性にも親しまれる書の本」に感心を寄せ、書家・加藤千蔭に依頼して、美しい書の出版を進める。さらにていは、歌麿の雲母摺からヒントを得て、背景を黒く塗り、文字が白く浮き上がるよう印刷したものを出したいと提案し採用される。
蔦重は出来上がった本や歌麿の錦絵を携え尾張へ行商に行くことになり、その出発の朝、つよは蔦重の髪結を申し出た。初めて息子の髪を結いながら、つよは蔦重を捨てた本当の理由を語った。借金を抱えた夫と共に江戸を離れる際、蔦重だけは吉原に置いていくことが息子の幸せだと思い、駿河屋に託したというつよ。自分を捨てて恋人と逃げたと思っていた蔦重は驚いたが、親子のわだかまりも解け、蔦重は江戸を出発した。
■第42話あらすじ
身上半減から店を立て直した蔦重は、ていの懐妊を知り、子供の誕生を心待ちにする。一方、定信は幕閣内で孤立し始め・・・。
NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、染谷将太、橋本愛、古川雄大、井上祐貴、又吉直樹、生田斗真、高岡早紀、風間俊介、里見浩太朗ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第42話予告動画は番組公式サイトにて公開中。
◇大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト
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