龍馬に自らの意を託す高杉―、大河ドラマ「龍馬伝」第41回「さらば高杉晋作」が、NHKオンデマンドの見逃し番組サービスに配信されている。視聴料金は315円。

後藤象二郎（青木崇高）と手を結んだ龍馬（福山雅治）は、亀山社中を改め「海援隊」を創始する。表向きは土佐藩のための商取引、開運などビジネスを志向する組織とする一方、龍馬の真の狙いは徳川の世を改め大政奉還を成し遂げることにあった。龍馬は長崎奉行所の目を逃れるため「才谷梅太郎」を名乗り、小曽根乾堂（本田博太郎）や大浦慶（余貴美子）ら商人の間を行き回していた。一方、後藤から土佐商会を任された弥太郎（香川照之）は海援隊の会計の一切を担うことになり、龍馬は弥太郎に蒸気船の調達を依頼する。

龍馬の行方を探す長崎奉行・朝比奈昌広（石橋凌）は後藤に尋問するが、後藤は「詮議は無用に」と突っぱねる。

それでも自らの身を案じる龍馬は、お龍（真木よう子）を三吉慎蔵（筧利夫）のもとに預けるため下関に向かう。下関では高杉晋作（伊勢谷友介）が療養していた。高杉の見舞いに訪れた龍馬は、高杉と木戸貫治（谷原章介）の前で、海援隊が大政奉還を目指していることを説く。高杉は龍馬の考えに共感するが、高杉に残された時間がないことを悟っている木戸は、時間がかかる大政奉還より武力による倒幕以外にないと言い切る。

高杉は病をおして龍馬と共に海辺を散策しながら、新しい国のあり方を語り合う。龍馬は、高杉が作った奇兵隊の姿を「新しい日本の形」と語り、その意志を引き継ぐことを誓う。

そんな中、龍馬の元へ中岡慎太郎（上川隆也）がやってくる。中岡は海援隊の向こうを張って「陸援隊」旗揚げの決意を語り、武力倒幕を主張する。龍馬は中岡に己がやりたい方法でやれと応じる。

一方そのころ弥太郎は、大洲藩士を料亭に接待し、蒸気帆船・いろは丸の借り受けに成功する。龍馬は早速いろは丸に乗り込んで初仕事に。そこへ高杉からのある贈り物が届けられる。


龍馬と高杉、似たもの同士の最後の語らいは最大の見所だ。周囲が異を唱える大政奉還の意志を断じて曲げない龍馬、その意を共有する高杉。ドラマとはいえ今の現実にも響く二人の言葉。そしてその道半ばにして退場を余儀なくされる高杉。ラストでの高杉が目から流したものは…。（足立謙二）

NHK大河ドラマ「龍馬伝」＞「龍馬伝」各放送回の見どころ

大河ドラマ「龍馬伝」第41回「さらば高杉晋作」　NHKオンデマンド