大河ドラマ「豊臣兄弟!」尾上右近、足利義昭の“人間味”を語る 仲野太賀の一言に「自然と涙があふれた」
2026年放送のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」で足利義昭を演じる尾上右近が、役柄への思いや印象的なシーン、共演者とのエピソードを語った。将軍という特別な立場にありながらも「身近に感じてもらえる存在」を目指しているという義昭像には、繊細な人間ドラマが込められている。
大河ドラマ65作目となる「豊臣兄弟!」は豊臣秀吉(池松壮亮)の弟・豊臣秀長(仲野太賀)を主人公にした“下剋上サクセスストーリー”。
「人の心を読む」義昭の魅力と人間味
右近が演じる足利義昭は、人の感情を巧みに読み取り、状況に応じて自身を演じ分ける人物だという。
政治的な才覚だけでなく、人間の心への理解も深い義昭。しかしその一方で、要潤演じる明智光秀の前では素の表情を見せるなど、どこか人間らしい弱さも併せ持つ。
右近は「本音と建前が交錯する世界で生きる人ほど共感できる人物」と語り、将軍という遠い存在ではなく、視聴者にとって“身近な人物”として表現することを意識していると明かした。
仲野太賀の芝居に心を揺さぶられた名シーン
特に印象的だったのが、第11回「本圀寺の変」でのシーンだ。
三好三人衆に襲撃され、絶体絶命に追い込まれた義昭に対し、小一郎(仲野太賀)が放った「ぶざまでも生き延びてくだされ!」という言葉。
この一言に、右近自身も強く心を動かされたという。「脚本を読んだ段階では想像していなかった展開。太賀さんの芝居に突き動かされ、自然と涙があふれた」
その感情をそのまま表現したことで、結果的に“とても美しいシーン”になったと振り返る。また、豊臣兄弟については「ふとした瞬間に人の心を救う存在」と語り、その魅力にも触れた。
織田信長との複雑な関係性
義昭と小栗旬演じる織田信長の関係についても言及。
表面上は探り合う関係に見える2人だが、第13回で義昭が信長に伝えた「そなただけが頼りじゃ」という言葉には、偽りのない本心があったという。
しかし同時に、信長の底知れなさに対する恐怖や不安も感じていた義昭。信長から突きつけられた「五ヶ条の条書」を前に、自らの未熟さを痛感し、怒りが爆発する場面は、義昭という人物を象徴する重要なシーンとなっている。
“理性と感情のはざま”で揺れる将軍像に注目
右近が描く足利義昭は、政治家としての冷静さと、人間としての感情の揺らぎを併せ持つ存在だ。
その複雑さこそが、本作「豊臣兄弟!」における大きな見どころの一つと言えるだろう。
物語が進むにつれ、信長との関係や内面の葛藤がどのように変化していくのか——。義昭の行動一つひとつに、ますます注目が集まりそうだ。
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」は2025年1月4日(日)から放送開始。総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:八津弘幸、出演:仲野太賀、池松壮亮、吉岡里帆、浜辺美波、白石聖、坂井真紀、宮澤エマ、大東駿介、松下洸平、山口馬木也、宮崎あおい、小栗旬ほか。番組公式Xアカウントは「@nhk_toyotomi」。
◇大河ドラマ「豊臣兄弟!」番組公式サイト
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