韓国映画『怪速急行■■行き』監督が選ぶJホラー5選!「リング」から「近畿地方のある場所について」まで

17時00分映画

韓国でZ世代を中心に話題を集めたミステリーホラー『怪速急行■■行き』が、7月31日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開される。『破墓/パミョ』制作陣が放つ“日常浸食型ホラー”を手掛けた韓国ホラー界の新鋭タク・セウン監督が、自身に影響を与えた日本のホラー映画5作品を明かした。



『怪速急行■■行き』は、第29回釜山国際映画祭ミッドナイトパッション部門に正式出品され、韓国公開初日には韓国映画ボックスオフィス1位を獲得した話題作。

主人公は、再生数に伸び悩むホラー系動画クリエイターのダギョン。起死回生を狙う彼女は、国内で最も行方不明者が発生すると噂される地下鉄「光臨駅」の都市伝説を動画配信サイトで公開する。動画は瞬く間に“万バズ”し、ランキング上位へ。しかし、さらなる再生数を求めるダギョンは、“人が消える駅”の真相を追い、二度と戻れない闇へ足を踏み入れていく。

ダギョン役を演じるのは、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」「優しい女プ・セミ」などで注目を集めるチュ・ヒョニョン。本作で長編映画デビューを飾り、再起を懸ける動画クリエイターの情熱から、恋する女性の純真さ、やがて駅の謎にのめり込んでいく危うさまでを表現する。

光臨駅の奇妙な噂をダギョンに聞かせる駅長役には、「涙の女王」など数々の韓国ドラマで存在感を発揮するチョン・ベス。ダギョンが所属するコンテンツ制作会社のプロデューサー、ウジン役は、Golden Childとしてデビューし、「スピリット・フィンガーズ」「18アゲイン」「A-TEEN2」などに出演するチェ・ボミンが務める。

駅、電車、広告、自動販売機、吊革――。毎日のように目にするありふれた物が、ある瞬間から不気味なものに見えてくる。本作でそんな“日常に潜む恐怖”を描き出したのが、タク・セウン監督だ。

「怖いものが好きというより、このジャンルが持つ可能性に惹かれるんです」と語る監督は、日本のホラーについても古典から近年の作品まで幅広く鑑賞するという。そんなJホラーマニアのタク・セウン監督が選んだ5作品とは。

■「リング」(1998年/中田秀夫監督)

「見たら1週間後に死ぬ」という呪いのビデオテープを巡る恐怖を描き、“貞子”という強烈なホラーアイコンを生み出したJホラーの金字塔。鈴木光司のベストセラー小説を映画化し、日本のみならず海外にも大きな影響を与えた。

■「オーディション」(2000年/三池崇史監督)

村上龍の小説を三池崇史監督が映画化したサイコサスペンス。映画のオーディションに集まった女性の中から再婚相手を探そうとした中年男性が、想像を絶する恐怖に直面する。第29回ロッテルダム国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。

■「仄暗い水の底から」(2001年/中田秀夫監督)

「リング」の中田秀夫監督が再び鈴木光司の原作に挑んだホラー。老朽化したマンションに引っ越してきた母娘を、不可解な現象が襲う。黒木瞳が主演を務め、のちにジェニファー・コネリー主演の『ダーク・ウォーター』としてハリウッドリメイクされた。

タク・セウン監督は、ホラーというジャンルについて「恐怖という感情の中には、欲望も罪悪感も悲しみも込めることができます」と説明。美術や映像表現でもさまざまな試みができる点に魅力を感じているという。

さらに、日本の名作ホラーについて「私が映画を志した頃から大きな影響を与えてくれた作品で、見るたびに多くのことを学ばせてくれます」と明かした。

■「サユリ」(2024年/白石晃士監督)

押切蓮介の人気ホラー漫画を、「貞子vs伽椰子」の白石晃士監督が実写映画化。念願の一戸建てに引っ越してきた一家を不可解な現象が襲い、家族が一人、また一人と命を落としていく。その家には、少女の霊が取り憑いていた。

■「近畿地方のある場所について」(2025年/白石晃士監督)

「このホラーがすごい!2024年版」国内編1位に選ばれた背筋のベストセラーを白石晃士監督が映画化。突然行方不明になったオカルト雑誌編集者の消息を追う中、複数の怪事件が“近畿地方のある場所”につながっていることが浮かび上がる。

タク・セウン監督は近年の日本ホラーについて、古典的な文法を受け継ぎながら現代的な感覚を巧みに取り入れ、新たな試みを続けていると分析。特に「すべてを説明するのではなく、感情や空気感によって言葉では表現しにくい不安や、理由のわからない恐怖を描き出す手法が印象的でした」と語っている。

独立映画や短編映画を中心にホラージャンルで活動してきたタク・セウン監督は、「ミジャンセン短編映画祭」や「富川国際ファンタスティック映画祭」への出品歴を持つ韓国ホラー界の注目株。本作『怪速急行■■行き』では、『破墓/パミョ』の制作陣とタッグを組み、乗客が一人、また一人と不可解な現象に見舞われ姿を消していく恐怖と、駅に隠された真実を追うミステリーを融合させた。

毎日の通勤や通学で利用する“駅”が、突然恐怖の入り口に変わったら――。Jホラーから多大な影響を受けた韓国の新鋭が描く“日常浸食型ミステリーホラー”に注目したい。

韓国映画『怪速急行■■行き』は、2026年7月31日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開。出演はチュ・ヒョニョン、チョン・ベス、チェ・ボミン。監督はタク・セウン。

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