「真田十勇士」に登場した「真田紐」とは?幸村の九度山暮らしと情報収集を結ぶ伝統工芸

00時08分ドラマ
写真:真田紐のストラップ/九度山町観光情報「真田紐織り体験(真田紐工房)」より

岩本照主演のテレビ朝日系ドラマ「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」が10月23日にスタート。初回に登場した「真田紐(さなだひも)」という言葉が気になった人もいるのではないだろうか。名前の通り真田家ゆかりの逸話を持つこの紐は、幸村たちの九度山での暮らしを知る手がかりでもある。その特徴と、真田家との関わりをひもとく。



「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」は、真田幸村に仕えたとされる架空の家臣「真田十勇士」の物語を、史実とフィクションを織り交ぜて描く忍者アクション時代劇。全編京都ロケによる本格アクションと最新映像技術を融合し、佐助ら忍たちが巨大な徳川の権力に挑む姿を映し出す。
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■紐でありながら、実は細長い「織物」

真田紐は、縦糸と横糸を密に織り上げた、平たい帯状の紐。木綿や絹を素材とし、丈夫で伸びにくいのが特徴だ。茶道具を収める桐箱に掛けられた、縞模様の紐を思い浮かべると分かりやすい。

糸を斜めに交差させて作る組紐とは異なり、真田紐は織機を使って作る。小さくても織物であり、その強さと実用性から、荷物をくくる紐や武具、生活用具などに用いられてきた。茶道の広まりとともに箱紐としても普及し、現在も美術工芸品を保管する箱を支えている。

■幸村たちは、九度山で真田紐を売っていた?
真田十勇士「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」真田幸村(安藤政信)
ドラマで真田幸村(安藤政信)が暮らす九度山は、真田紐にまつわる伝承が残る土地だ。

九度山町の観光案内によると、関ヶ原の戦いの後、九度山で蟄居生活を送った真田昌幸・幸村父子は、丈夫な真田紐を織り、家臣たちに諸国を売り歩かせたとも伝えられている。その目的は、暮らしを支える資金を得ること。そして、外の世界の動きを探ることでもあったという。

紐を売る行商は、人や土地を訪ね歩く仕事でもある。真田家に伝わるこの逸話には、生活のための商いと、世情を知るための活動が重なっている。戦場から離れた九度山の暮らしにも、外の世界とのつながりを保とうとする姿が浮かぶ。

■「幸村が発明した」とは言い切れない

もっとも、真田紐の起源は明確になっておらず、諸説がある。「真田」という名前から、幸村が初めて考案した品と思われがちだが、そう断定するのは慎重でありたい。真田家の製作や行商にまつわる話も、確定した史実としてではなく、伝承として紹介するのが適切だ。

それでも、真田紐が九度山と真田家を結ぶ文化として受け継がれていることは確かだ。町内には住民グループ「九度山真田紐研究会」が開設した工房があり、見学や予約制の紐織り体験を通して、その技術と土地の物語に触れることができる。

◇九度山町観光情報「真田紐織り体験」

■お国の商いから見えてくる、戦いの外にある暮らし
「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」(お国役)「真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA」お国(久間田琳加)
「真田十勇士」では、久間田琳加演じる九度山の娘・お国が、真田紐の商いの道中で盗賊に襲われ、猿飛佐助(岩本照)に助けられるという設定がある。九度山に伝わる工芸と商いが、登場人物たちを結び付けるきっかけにもなっている。

忍術や殺陣が彩る物語の中で、真田紐が伝えるのは、村で物を作り、売り、暮らしをつないでいく人々の営みだ。勇猛な武将として知られる幸村にも、長い蟄居の日々があった。その時間に思いを巡らせると、何気なく登場した一本の紐が、戦いとは別の角度から真田の物語を語り始める。

「真田十勇士 SHADOW OF THE TEN NINJA」は、2026年10月23日スタート。毎週金曜23時15分。(テレビ朝日系)。最新話見逃し配信:TVer、TELASA。全話配信:Netflix。出演:岩本照(Snow Man)、安藤政信、中川大志、栗山千明、久間田琳加、佐藤龍我(ACEes)、関口メンディー、伊原六花、城桧吏、中村獅童、唐沢寿明、内藤剛志ほか。脚本:澤本嘉光、神田優ほか。演出:西浦正記、保坂昭一。主題歌:湘南乃風『サラバ』。

◇「真田十勇士 SHADOW OF THE TEN NINJA」HP

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