横山やすしが怪演。小林信彦の同名小説を映画化『唐獅子株式会社』。

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番組情報
昔から、「お笑い」の人が映画やテレビドラマに出る例は少なくないが、いまは亡き漫才師、横山やすしという人は、そうしたジャンルにはほとんど興味がなかったようだ。だから、ドラマや映画への出演がかなり少ない。個性が強すぎて、適役が見つからなかったせいもあるのだろうけれど。
この『唐獅子株式会社』は、そんな横山やすしの主演映画である。封切時にはあまり話題にならなかったが、なかなかの怪作と言える。

須磨組組員のダーク荒巻(横山やすし)が三年の刑を終えて出所し、組へ戻ってくる。すると、看板が「唐獅子通信社」と変わっていた。親分(丹波哲郎)は社長、兄貴分の黒田(伊東四朗)は専務となっているのだ。社長は新人歌手の売り出しを計画し、そのマネージメントをダークに命令するのだった……。

小林信彦の原作は、ヤクザ映画のパロディを狙い、主役は若頭の黒田になっている。が、映画のほうは原作では端役でしかない、破天荒なキャラクター、ダーク荒巻を主人公にし、徹底的な活劇に変えてしまった。
横山やすしは、ほとんど本人のままで飛び回り、生き生きと演じている。もっと、映画やドラマに出ていれば別の面が引き出せたかも、と思わないでもない。

Yahoo!映画オンラインシアターの『唐獅子株式会社』番組情報
  • 原作:小林信彦/監督:曽根中生/脚本:内藤誠:桂千穂/音楽/甲斐正人/主題歌:「ローリング・ストーン/馬鹿な男の物語」山本譲二
  • 横山やすし/甲斐智枝美/丹波哲郎/伊藤四朗/杉浦直樹/桑名正博
  • 2008年08月01日 ~

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