流れ板とは、己の料理の腕前に意地と誇りをかけて、日本全国を流れ歩く一匹狼の渡り職人。日本各地の食材とその旬を知り尽くした男が、熱い心を一本の包丁に託し、己の全てを賭けて、関西料理随一の板前との料理勝負に挑む。東京築地にある調理師紹介所「稲宗」は、各地の有名料亭に数多くの料理人を送り込む名門。その表看板である老舗料亭・閑日楼が関西の料理人の鉾田に買収される。この出来事により閑日楼を取り巻く人たち、そして元流れ板で現在は岡山に小さい店を構える竜二の人生が大きく動き出す。一度は離ればなれになった板前たちが、稲宗の命運をかけ、新天地・金沢に再集結する。迎え撃つは宿敵・鉾田。ある者は、亡き親方の弔いのため、ある者は料理人としての再起をかけ、またある者は男の意気に感じ入り、捨て身の一本勝負を挑む。七人の目標はただ一つ、閑日楼を取り戻すことのみ。
監督 和泉聖治(1997年 114分)
流れ板七人

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