ケニアを支える大企業を生んだ日本人がルワンダで新ビジネス!故郷南三陸町への思い…「カンブリア宮殿」予告動画-テレ東
5月19日、テレビ東京系のドキュメンタリー番組「カンブリア宮殿」はオーガニック・ソリューションズ・ルワンダ社長の佐藤芳之氏をゲストに迎えて放送、予告動画が公開されている。佐藤氏は「ケニアナッツカンパニー」の創業者として日本の経済界でも知られた存在である。ケニア国民の40人に1人は社員という大企業にまで育てたものの、2008年には現地人へ会社を破格で売却し新たなビジネスにチャレンジしている。現在71歳、尽きることの無い、人が生きるためのビジネスへの情熱が語られる。
近年、経済成長の著しいアフリカ大陸ながらも未だに貧困問題は根強く、アフリカへ援助や救済といった立場で接する事が未だに強いイメージとして残る。しかし佐藤氏は1974年に「ケニアナッツカンパニー」を設立、貧困を根本から解決するには援助でなく現地でビジネスを確立させることだとの信念の元、現地の人々を採用して世界に通用する食品会社とするために奮闘した。マカダミアナッツにコーヒーなど、ケニアの大地の恵みは世界に誇れるものであるものの、それを流通させる術が現地には存在しなかった。佐藤氏が日本式の経営を持ち込む事で、医療費や食事の補助などを通じて従業員の信頼を得、同時に時間厳守や衛生観念など基本的な事を徹底させていき事業を軌道に乗せたところ、今や10万人の雇用を生む一大産業へと成長した。この会社で働く事で、現地の人々は安定した収入と福利厚生が保証され、国全体の生活水準も上昇していった。
佐藤氏の驚くべきところは、ケニアの成長に一定の満足をした時点で会社を現地人へ売却した点にある。2008年に長年心血を注いだ会社を手放した後、今度は内戦の爪あとが未だ残るルワンダでの事業を一から立ち上げたのだ。今度の会社はバクテリアを利用した公衆衛生事業で、トイレなど衛生面の向上で感染病を減らして貢献しつつ雇用を生み出そうというものだ。現地の材料で作る消臭衛生剤の生産など、その事業はルワンダ政府も巻き込んで行われているというのだ。
実はこの佐藤氏の故郷は、先の大震災でも被害の大きかった宮城県の南三陸町にあった。これまでにも出身地で講演会を行うなどしており、愛着の強かった故郷の被災に佐藤氏はすぐさま日本行きを決意した。現在手掛ける公衆衛生事業が南三陸で役に立つだろうとの思いで渡った佐藤氏が見る被災地なども放送される。古希を過ぎても行動力溢れる佐藤氏の元には、共感する若者も多く集う。世代を超えて支持されるその素顔に迫る。
「カンブリア宮殿」は19日(木)よる10時から放送。予告動画はテレビ東京の無料動画サイト「テレトWATCH!」で視聴出来る。
カンブリア宮殿 ケニア・ナッツ・カンパニー創業者 佐藤芳之氏