GyaO!、朝鮮王朝“三代悪女”を超えた悪女キム尚宮を描いた「王の女」全42話、無料配信開始!

2011年12月13日16時44分ドラマ
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朝鮮王朝時代には、チョン・ナンジョン、チャン・ノクス、チャン・ヒビンという“三大悪女”がいた!本日13日よりGyaO!にて無料配信開始したドラマ「王の女」は、この三大悪女と肩を並べるほどの悪名高き女人の激動の生涯を描いた歴史ドラマ、ヒロインのキム尚宮をパク・ソニョン、ヒロインが愛した光海君をチソンが演じる。三大悪女についてはこちらで詳しく紹介している。

パク・ソニョンは、三大悪女を描いたドラマ「張禧嬪」では、悪女に虐げられる悲劇の王女を演じた。キム尚宮が愛した光海君は、朝鮮王朝の第15代王。(歴代王は「朝鮮王朝系図」の表を参照)。2001年の「女人天下」、2002年の「張禧嬪」に続いて2003年にSBSで放送された(「ドラマの朝鮮王朝」の表を参照)。光海君を演じたチソンは、「ロイヤルファミリー」「太陽をのみ込め」「ニューハート」「ラストダンスは私と一緒」「オールイン」などで日本でも人気の俳優。

物語のあらすじは、キム尚宮が、愛しい光海君を次代の王にすべく14代の宣祖王にその身を投げ出して尽くす、という物語。まあ、光海君側から見れば究極の“献身女”だろうが、一般的に見れは若い体を使って男をたぶらかす“妖女”。一部には、このキム尚宮こそ「三大悪女」の筆頭とする声もあるほど。ドラマ第23話では、チャン・ノクスやチョン・ナンジョンが使った“媚薬”も登場する。さあ、その効き目のほどは、ドラマでお確かめあれ。

しかし、このキム尚宮も最初から悪女だったわけではない。子供を生めなかった王妃が、宣祖王の寵愛を独り占めする側室のヤン・ファダンを貶(おとし)めるため、ケトンと呼ばれた下女だったキム尚宮を“王の女”にしようとしたのだ。この王妃は宣祖の最初の正妻、後々まで「生涯を通して側室たちの子供をわが子のように慈しんだ、慎ましい国母」と言われたが、これが本当だったら、全くもってひどい女だ。もっとも、日本の“大奥”時代もそうだったように、当時の韓国も、宮女たちの究極の夢は“王の女”になることだったのだから、王妃だけを責める訳にはいくまい。

それにしても、この宣祖。実にいやらしい“スケベおやじ”感を出している。個人的には、「張禧嬪」の粛宗王を演じたチョン・グァンヨルの“スケベ度”も相当のものと見たが、宣祖を演じたイム・ドンジンのそれは半端じゃない。二人目の王妃を迎えるときは、身の毛もよだつ(?)いやらしさ。もっとも、チョン・グァンヨルも、イム・ドンジンもどちらも演技でやっているだけで、両人とも素顔は至って紳士的だということをお断りしておこう。

宣祖王のいやらしさが、チ・ソン演じる光海君の若さ特有の清潔感をうまく際立たせている。名前からして歴代の王とは違う!ドラマでは誰もが認める眉目秀麗の若者と描かれており、源氏物語のプレイボーイ、光源氏を思い出すかたもいるのでは?もっとも、こちらは、キム尚宮が自分のためにその身を差し出したことに、強く心を痛めるナイーブな人物。にもかかわらず、稀代の暴君“燕山君”と並んで、後に廃位されて“君”と呼ばれている。これについては、別の機会に詳しく紹介したい。

キム・ユソクが演じた、光海君の兄、臨海君もいい。“若気の至り”が随所に顔を出す役柄で、日本の戦国武将、織田信長の“ウツケ”ぶりがお好みのファンにはたまらない若者だろう。この、臨海君を影で見守り続ける山賊の頭領イ・ハンミンを演じたのは、イ・フン。愛しい人に告白もせず、生涯独身を続けた孤高の人物。実在の人物ではないが、ドラマでは見事なワイヤーアクションを見せている。このワイヤーアクションは、長編モノにありがちな中だるみを引き締めてくれるいい役割を果たしている。

この作品は2003年の作品で、「シークレット・ガーデン」のハ・ジウォンと「イ・サン」のイ・ソジンが主演した「チェオクの剣」と同時期の作品(「ドラマの朝鮮王朝」の表を参照)。チェオクもワイヤーアクション満載で話題になっている。この2003年を、韓国歴史ドラマのひとつのターニングポイントと見ていいのかもしれない。

ドラマ「王の女」は、GyaO!にて、12月13日(火)~2012年2月14日(火)毎月~金曜1話更新される。

GyaO!「王の女」

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■作品紹介
・話数:全42話
・制作:SBS、2003年
・監督・演出:キム・ジェヒョン
・脚本:ユン・ジュンゴン
・キャスト:チソン、パク・ソニョン、キム・ユソク、キム・ユソク、イム・ドンジン

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