映画「王になった男」大ヒットの要因は主役と代理満足?イ・ビョンホン爆笑記者会見を丸ごとレポート!映画予告動画
350人の熱烈なファンに出迎えられ来日した韓国俳優のイ・ビョンホンが29日、東京・ペニンシュラホテル東京にて主演する映画「王になった男」(チュ・チャンミン監督、2月16日公開)の記者会見を行った!取材したのでレポート、映画公式サイトで特報動画などが公開されている。28日、羽田空港に到着した時の様子はこちらのレポートでどうぞ。⇒イ・ビョンホン、1年ぶりの来日に350人が熱烈歓迎!
レポートの前に映画「王の男」とイ・ビョンホンの近況を紹介。
「王の男」は、韓国で昨年9月に公開され、観客動員数1230万人を突破、歴代トップ3、時代劇では№1の興行成績をあげる大ヒットを記録した作品。韓国版アカデミー賞「大鐘賞」で最多15部門を受賞した。
実在した朝鮮15代目の王・光海の空白の15日間の秘密に迫る史実にフィクションを取り混ぜた重厚な歴史大作。初の時代劇に挑戦したイ・ビョンホンは、暴君と心やさしい道化師・ハソンの一人二役に挑戦し、高い評価を受けた。
今年は、「G.I.ジョー バック2リベンジ」(6月日本公開予定)や「RED/レッド」の続編「RED2」(8月全米公開予定)などハリウッド映画に出演するなど目覚しい活動を続けるイ・ビョンホン。
では、いつものように90%の再現目指してレポート開始!
劇中イ・ビョンホンが着用した王にだけ許された金糸の織り込まれた衣装が展示されていた会場には、入りきれないほどの取材陣。さすが、韓流ブームを作った元祖四天王。記者会見の司会を担当するのは、フリーアナウンサーの八木田幸恵、通訳はおなじみの根本理恵。
以下、いつものように(赤文字)はその場の雰囲気や記者の感想など。カタカナは本人がしゃべった日本語。
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大きな拍手の中イ・ビョンホン登場!
(ものすごいフラッシュの音でお出迎え)
司会:イ・ビョンホンさん、本日はよろしくお願いいたします。では初めにご挨拶をどうぞ。
イ:来日も久しぶりですし、こんな風に映画の作品で記者の皆様の前で記者会見するのも久しぶりで、とても胸がときめいております。
司会:初めての時代劇。しかも暴君とその影武者ハソンの二役で挑戦作となりましたがいかがでしたか?
イ:私にとっては時代劇も初めてでしたし、王の役も全く初めてでした。これまでも時代劇を避けていたというわけではなく、そして時代劇だから出演を決めたわけではなく、とにかくこの作品が非常に素晴らしく、楽しい作品だと感じたので出演を決めました。(「悪魔を見た」など怖い映画が続いたからね)そして、撮影中はとても楽しくできましたし、新しい経験もできて、多くのことを学ぶことが出来ました。
司会:では、ここからはマスコミからの質問です。
Q1:本作の大ヒットの要因と日本の観客への見どころポイント
イ:まずは、イ・ビョンホンが出演しているからではないでしょうか?(笑)ジョウダンデス。(いえいえ、まさにその通り!)この作品は歴史的な事実を基盤にしているものなんですが、実際の王の日記を見ると映画で描かれている15日間は空白となっています。(王の日常を詳しく記した歴史記録書に【承政院日記】や【朝鮮王朝実録】がある。詳しくはこちらの朝鮮王朝豆知識◆歴史記録書で紹介)そこからヒントを得て、それをモチーフに、この空白の15日間にこういうことが起きたらどうだろうなと、フィクションを加味して作られました。史実が元になっているというところに大きな関心を持ってくださったと思います。さらに当時の賎民であるハソンがどん底の生活をしていたんですが、劇中王様の真似をするんです。どの国のどの時代の王も、世の中にうっぷんを感じたり不満や悲しみを持っているでしょうが、それをこの映画の中で吐露してくれたように思います。そしてそれを正してくれたところもあったので、観ている観客は代理満足を得られたのではないでしょうか。そうした点が大勢の方に、痛快で楽しまれたのではないでしょうか。
ちょっと喉を潤して…日本の方への観覧ポイントとしては、自分がもし王だったらと考えながら観ると楽しんで、痛快な気分を味わっていただけると思います。もちろんこの作品は史実を元にした史劇ですが、歴史や国の文化や習慣を知らなくても気安く観られる作品です。その例として、先ごろL.A.でプレミア上映があったんですが、アメリカでもその他のイギリスの方たちも楽しんでみてくださったので、なおさらそんな思いがしました。
Q2:現場を引っ張る主演俳優と王様を演じる共通点はありますか?
イ:ある意味、表面的には似ているかと思います。いつも周りの視線を一身に集めるところ、それによって制限されること、また、思っていても権力の乱用をしてはいけないところ。また、何かを命令すればそれは叶うかもしれないが、その責任をきちんと取らなければいけないと言うところも似ているかもしれません。しかし、違う部分もあると思います。王と言うのは、民の声に耳を傾けて民が求めていることをやっていくわけですが、俳優は、最初から最後までファンの好みだけに合わせてしまうと、自分のカラーを失くしてしまうと言うことが、演技の上であると思います。ですから作品選びでも、自分の意志で選択をすべきだと思います。もちろん耳は傾けますが、そうしたことが王との違いだと思います。
ビョンホン氏の真似は無理?(「韓流ファクトリー」の藤原倫己)Q3:ヒョン(兄貴)!(自己紹介の後、いきなり韓国語で爆笑の質問を投げかけるのは、BSジャパン「Premium Korea 韓流ファクトリー」の藤原倫己(ふじわらともき)。会いたかったです。(「オウ、気づきませんでした」とイ・ビョンホン。この後も韓国語と日本語を交え面白トークが続くので、要約…)素晴らしい作品でしたが、劇中コミカルな舞踊をされていましたが、これまでイ・ビョンホンさんのコミカルな演技をあまり見たことがなかったんですが、たくさん練習をしましたか?また、ハソンは清らかな心で民衆に近づきます。イ・ビョンホンさんも後輩に対して非情に良い笑顔で尊敬を受けています。僕も真似しようと鏡を見て練習していますが、うまくいかないんですが…。この練習方法はあっていますか?(なんと、公開悩み相談?これには会場爆笑)
イ:今回、映画の中で韓国舞踊のパフォーマンスを見せるシーンがありました。ハソンという人物は滑稽で突拍子もないところがあり、笑わせてくれる面白いキャラクターなんですが、おそらく皆さんは(私のそんな姿は)見られていないかもしれませんが、他でも時々見られるかと思います。今、倫さんが言ってくださったパフォーマンスのシーンですが、本当に大変でした。最初は簡単だと思っていたんですが、まったくそうではありませんでした。韓国舞踊は基礎から学ばなくてはいけなくて、歩くことも長い時間練習したのちに、やっと歩き方が身に付くんですね。あのシーンは、じつは最初の撮影で撮る予定だったんですが、まだまだ練習が足りなかったので、最後に回しました。そして、あのシーンを撮って映画の撮影が終了になりました。そして倫さんの質問ですが、俳優は演技の練習はしても表情の練習はあまりしないと思うんです。なぜかと言うと、俳優は心の中にそうした感情を持っていないと表情として出てこないんです。ですからいくらそうした(鏡を見て練習)練習をしてもダメ。倫さんもそうした練習はやめた方がいいです。(バッサリと答えるビョンホン氏に、記者たちも爆笑。これには「深い助言ありがとうございました」と倫くん!)
司会:場を和ませていただいてありがとうございます。(笑)でも、質問は簡潔にお願いします。(爆笑)(長時間にわたった質問、相談にやんわりイエローカード?)
Q4:今回シナリオを見て、出演を決めたのはどんなシーンですか?
イ:ある一つのシーンを見て決めたわけではありません。全体の物語が私の心に響いたので決めました。なぜこの作品が気に入ったかと言うと、誰もが一度は「自分が王様だったらどうするだろう?」という想像をするかと思いますが、そうしたことを骨太なメッセージで伝えていると思ったからです。しかも、重くなりがちな部分をコミカルに描いてあったので、素晴らしい作品だと思い出演を決めました。
Q5:俳優として日ごろから気を付けているところ、またご自身の弱点は?
イ:俳優と言う職業は、何かを練習したり勉強したりして深みを出せるものではないと思います。なぜなら俳優は人生を語り、人生を自分の体を持って演技をして見せるからなんです。本を読んだり自分を磨いたりして俳優と言う仕事ができるとは思っていません。そして後輩にはよくこんなことを言っています。「“分別”を持ってはいけない」と。これは俳優だけではなく、アーティストもしかり。そうした人は奇抜なアイデアが必要で創意工夫や、ときに突拍子もない考えがあると思うんですが、ときには(分別が)そうした芽をきってしまうと思うんです。日本はどうかわかりませんが、子供が成長する中で親の一番多い小言は、「大人になれ、分別を持て」と言うことですが、私は後輩にその反対のことを言っています。歳がいくつになっても、たとえ50歳になっても少年としての気持ちを持っていた方がいいと思います。そうした気持ちがあれば、いいアイデアも浮かびそれを表現することもできると思います。自分の弱みについては、たくさんありすぎて一つを特定することはできませんが、この例でいうと、周りには(「分別を持つな」と)言っておきながら、自分はそうできないところが弱みでしょうか?(笑)
続いて、王の衣装を横にフォトセッションへ
とにかくすごいフラッシュの嵐!相変わらずの超低音のしびれる声で、一つ一つの質問に丁寧に答えたイ・ビョンホンは、まさに民の声にしっかりと耳を固める聖君そのもの。そんなイ・ビョンホンが自信を持ってお勧めする映画「王になった男」に、日本でも大ヒットの予感が…。
イ・ビョンホンは、カメラマンたちのアツいフラッシュに見送られて、次のイベントである新宿での記者会見会場へ向かった。(ナビコン記者も、イザ、新宿へ!あー、忙しい♪)
■作品紹介
2012年/韓国/131分/カラー/5.1chサラウンド/日本語字幕:根本理恵 原題: 、 監督:チュ・チャンミン (『マバド』『拝啓、愛しています』) 脚本: ファン・ジョユン(『オールド・ボーイ』)
キャスト:イ・ビョンホン/リュ・スンリョン/ハン・ヒョジュ/キム・イングォン/シム・ウンギョン
配給:CJ Entertainment Japan 製作:リアルライズピクチャーズ ©2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved
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