フィアット、新型「パンダ」を発売、飛び出す絵本みたいな楽しい動画で同車の歴史を紹介
フィアット クライスラー ジャパンは、新型フィアット「パンダ(Panda)」(208万円)を6月1日から発売する。
1980年にデビューした初代モデルは、合理性と機能性を徹底的に追求したその斬新なデザインで旋風を巻き起こし、フィアットのみならず20世紀末を代表する傑作コンパクトカーとしての評価を確立。
また、コンパクトクラスとしては初の4WDやディーゼルエンジンモデル、電気自動車といったバリエーションを増やし、これまでに通算640万台以上を販売している。
今回発売する新型パンダは3世代目に当たるモデルで、初代モデルと2004年のヨーロピアン・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた2代目パンダの思想を受け継ぎながら、生活を豊かにする楽しさに満ちたデザインと、安全性や低燃費・低エミッションなど現代的な性能を高いレベルで両立させ、コンパクトカーとしての魅力をさらに磨き上げた。
エクステリアは、先代モデルに比べてわずかに大きくなったものの、全長3655×全幅1645×全高1550mm、ホイールベース2300mmのボディは依然として非常にコンパクト。
先代モデル同様、シックスライトデザインを採用したボディは、よりスムーズで滑らかな形に一新され、笑顔を連想させるフロントデザインとともに親しみやすい印象を与える。
滑らかなラウンドシェイプは空力特性にも貢献しており、空気抵抗係数はこのセグメントとしてはトップレベルの0.32を達成。ボディサイドとバンパーに加えられたプロテクト・ストリップは、初代パンダと同じように、どんな路面も苦にしないタフな印象を演出するばかりでなく、軽い接触からボディを守る実用的な役割を担う。高い位置に設けられたテールランプも同様で、実用性を忘れないイタリアン・デザインが味わえる。
インテリアのデザインもまた、実用性に裏打ちされた遊び心と洗練度を大切にするイタリアのプロダクトデザインの理念を表現。中でも、インテリアトリムとコーディネートされたフレームで囲われたインストルメントパネルは、初代パンダのアイデアを発展させたもので、メータークラスターや空調、オーディオなどの各種ユニットやエアアウトレットもこの枠内に取り付けられたようなデザインになっている。
また、一般的なグローブボックスに加えて、助手席前には大きな収納ポケットが設けられており、他の豊富な物入れとともにどのような使い方にも対応できるよう配慮されている。
パワーユニットは、「フィアット500」などに積まれて既に定評のある0.9L 2気筒インタークーラー付きターボの「ツインエア」エンジン。一般的なスロットルバルブに代えて、電子制御式インテークバルブが吸気をコントロールすることでポンピングロスを低減、燃焼効率を向上させる画期的なシステムを採用した。
このエンジンは、0.9Lという小排気量にもかかわらず、63kW(85ps)/5500rpmと、145Nm(14.8kgm)/1900rpmの十分に余裕ある出力・トルクを生み出す。
また、スタート&ストップシステム、エコスイッチなど最新技術との組み合わせで、優れた燃費とエミッション性能を実現しており、2011年度の「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」にも輝いている。
日本仕様では、変速機に同じく定評のあるATモード付き5段シーケンシャル・トランスミッションの「デュアロジック」を採用、JC08モードで18.4km/Lの優れた燃費を実現している。
パッケージングは、すべての乗員に快適な居住性を提供する一方、多彩なシートアレンジを生かしてステーションワゴンのような荷物積載能力も発揮する。新型パンダは、外寸をできるだけ抑えながらも、スリムな形状のシートを採用するなど各部の設計を見直し、インテリアスペースとラゲッジスペースを拡大。
室内幅は、従来モデルに比べて前席で＋26mm、後席で＋5mm、室内長は20mm延長され、リアシートのレッグスペースが改善されている。
ラゲッジスペースの容量も従来モデルに比べて10L増しの225Lへ拡大。60:40の比率で分割可倒式のリアシートを完全に畳めば、フラットで使い勝手に優れる870Lのラゲッジスペースを作り出すことができる。
安全面では、左右のフロントエアバッグ、サイドエアバッグとウィンドーエアバッグや、5人の定員全員分の3点式シートベルトなど基礎的なものから、ブレーキアシスト付きABS、急制動時点滅ブレーキランプ、ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)に至るまで、万全のセーフティデバイスを装備する。
「PANDA STORY」では、飛び出す絵本みたいな楽しい動画で同車の歴史を紹介しており、クルマ好きはもちろんのこと、クルマには興味がない人や小さな子供でも楽しめるものになっており、一見の価値がある。
フィアット「PANDA STORY」
フィアット「パンダ」スペシャルサイト
