ムムム(ミムラ)の心の傷に気づくギフ(鹿賀丈史)NHKBS「昨夜のカレー、明日のパン」2話あらすじと予告動画

2014年10月11日22時00分ドラマ

7年前に夫・一樹(星野源)に先立たれ、若くして未亡人となったテツコ(仲里依紗)、同僚で恋人の岩井さん(溝端淳平)からプロポーズされたのを気に、自分が少しずつ一樹のことを忘れていることに気づく…NHK BSプレミアム「昨夜のカレー、明日のパン」第2話は12日(日)夜10時放送…予告動画は番組公式サイトで公開。

このドラマの主題歌、プリンセスプリンセス「M」がとてもいい。昔から知っている名曲だが、改めてドラマ第1話のエンディングでこの曲が流れてきたとき、あまりにも主人公テツコ(仲里依紗)の心情とシンクロしているようで、思わず涙がこぼれてしまった。初回からこんなに涙腺が緩んでしまうとは…最終回まで何度泣いてしまうのだろう…。こちらに収録⇒プリンセス・プリンセス ベスト DIAMONDS ダイアモンド 19 GROWING UP 世界でいちばん熱い夏 友達のまま パパ OH YEAH! ジュリアン GET CRAZY! KISS SEVEN YEARS AFTER M パレードしようよ DQCL-2043(amazon)

7年前に夫・一樹(星野源)に先立たれ、ギフ(義父)の連太郎(鹿賀丈史)と同居している主人公テツコ(仲里依紗)。端から見れば、死んだ夫の義父といつまでも2人暮らしはフツーじゃない。しかし2人にとって、むしろ2人だからこそわかり合える深い絆、失った者への悲しみを共有している。他人には絶対にわかり得ないテツコとギフの関係…設定としては、あるようでないような…劇的なストーリーではないが、劇中の時間の流れ方が見ていてとても心地よかった。
新聞を細かく刻む作業に没頭し、終わったあと蒸したシュウマイとビールで和むテツコとギフ…そんな小さな幸せが視聴者にじんわりと伝わってくるドラマだったのではないだろうか。

前回(第1話)でテツコが「みんな前へ進めって言うけど、とどまるのってそんなにダメなことなのかな…」というひと言に、グッーーと心を鷲づかみされてしまった。そうなのだ、人は無理矢理ポジティブシンキングで生きなくなっていいんだ。自分のペースで、留まりたければ好きなだけそこにいればいい、前に進みたいと思ったときに進めばいい…そんなことを教えてくれたような気がする。

近年、ドタバタ劇、衝撃的なストーリー、現実味のない展開…そういったドラマが話題になりがちだが、何の変哲もない「生活」をドラマにすることの難しさ、そして脚本の素晴らしさを改めて痛感させられたのが「昨夜のカレー、明日のパン」だった。

第1回放送終了後、Yahooテレビに寄せられたドラマの感想は、一様に評価が高い。視聴率重視せざるをえないのは分かるが、心にじーんと染みいるドラマ、NHKだからこそ放送できるのかもしれない。

■前回のあらすじ
7年前に夫・一樹(星野源)をガンで亡くした寺山テツコ(仲里依紗)は、当たらない(?)気象予報士のギフ(義父)連太郎(鹿賀丈史)と一緒に暮らしている。ある日、同僚の岩井さん(溝端淳平)からプロポーズされるテツコ。たまたまその場に居合わせてしまった後輩ギダリエ(小野ゆり子)に立ち聞きされ、あっと言う間に「岩井さん、テツコ結婚!」と社内に広まってしまった。戸惑うテツコ、気が付くと同僚たちは勝手に盛りあがり「岩井さん、寺山さん、結婚おめでとう」のくす玉まで用意されるしまつ…。
再婚する気などさらさらないテツコは、見つけたくす玉をどこかへ捨てようと、持ち帰ったのだが…。

会社帰りのテツコがいつも立ち寄るパン屋が閉店していた。この店は、かつて一樹が入院しているとき、ギフと立ち寄った店だった。病院で散々待たされ、もう待たされることにうんざりしていたテツコとギフ。精根尽き果て、しゃべる気も失せた夜中の帰路の途中、一軒灯りがついた店を見つけた。店に吸い込まれるようにして入る2人…店員が「もうすぐ新しいのが焼き上がりますが、お待ちになります?」と言われ思わず「ハイ」と応える2人。もう「待つ」ことにうんざりしていたはずなのに、パンができあがるのを待つ2人。その帰り、焼きたてのパンを持ちながら、悲しくても幸せな気持ちになれる、笑うことができる…そんなことを改めて知った2人だった。

いつもギフと出勤時間が同じ、お隣の小田さん(小倉一郎)が定年退職を迎えた。会社帰りささやかな「退職祝い」をするギフと小田さん。小田さんには、元CAで現在心を病んで家に引きこもっている娘ムムム(小田宝:ミムラ)がいるのだが、小田さんはそんな娘とどう接していいかわからず悩んでいた。そしてギフも、息子一樹が死んだあともずっと一緒にいるテツコと、このまま一緒に暮らしていていいものか悩んでいた。2人の悩めるオヤジたちは、ベロンベロンに酩酊して家路につくと、小田さんの家の玄関に、くす玉が吊されていた。おもむろにそれを引っ張ると「お父さん、おつかれさま」の垂れ幕が…。引きこもりの娘・ムムムが作ってくれたのだ。

一方、プロポーズされたテツコが岩井さんの家に行く約束をしたその日、台風上陸の予報があった。気象予報士のギフは「自然をナメちゃいけない」と言ってまだ雨が降ってないのにテツコに長靴を履かせる。
岩井さんちへ行ったテツコは改めて「結婚する気はない」と岩井さんに言う。岩井さんのことが嫌いになったとかじゃなくて、家族というものがキライ…「なんでみんな失わないと思うの? 一樹みたいに死んじゃうんだからね」テツコは一樹を失ったことで、大切な人を亡くすのなら、家族なんていらないと考えていた…。

■第2話「星と雪だるま」
テツコ(仲里依紗)は岩井さん(溝端淳平)からプロポーズされたのをきっかけに、夫・一樹(星野源)のことをちょっとずつ忘れている自分に気づく。一方ギフ(鹿賀丈史)は、お隣の小田さんちの娘で一樹の幼なじみ、通称“ムムム”の本名が思い出せずにいた。元CAで小田さん自慢の娘だったのに、ある日突然笑えなくなり、仕事を辞め家に引きこもっていた。そんなある日、ギフは一樹の死が“ムムム”にも深い心の傷になっていたことを知る。

毎週、放送終了後に番組公式サイトでは、劇中に登場したメニューのレシピを公開。今回は、一樹の葬式のあと、ギフとテツコが食べたインスタントラーメンのレシピ。

10月12日(日)夜10時スタート、NHK BSプレミアムドラマ「昨夜のカレー、明日のパン」(全7話)、第2話「星と雪だるま」を放送。主演:仲里依紗 共演:鹿賀丈史、溝端淳平、ミムラ、、賀来賢人、小野ゆり子、吉田羊、片桐はいり、星野源ほか。番組公式サイトにて、予告動画を視聴できる。

NHK BSプレミアムドラマ「昨夜のカレー、明日のパン」番組公式サイト

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