ブラピが筋肉バカに!“残念な”奴らのおバカな頭脳戦!コーエン兄弟最新作「バーン・アフター・リーディング」
あのブラッド・ピットが目も当てられない「筋肉バカ」になり、そしてジョージ・クルーニーはションボリな色ボケ不倫男に変貌! いわゆる“残念な”奴らが頭脳戦繰り広げるコーエン兄弟最新作「バーン・アフター・リーディング」が4月24日(金)日本公開となる。
本作に出てくる“残念な”奴らは計5名。ブラピ演じるフィットネス一筋の筋肉バカのチャド、ジョージ・クルーニー演じる色ボケ財務省連邦捜査官ハリーをはじめ、フランシス・マクドーマンド演じる病的な整形マニアのリンダ、ジョン・マルコヴィッチ演じる元CIA諜報員なのだがアルコール中毒のオズボーン、ティルダ・スウィントン演じる神経過敏な女医であり、オズボーンの妻であるケイティ。さすがコーエン兄弟、何という「キャラ立ち」ぶりだろうか!豪華キャスト陣の迷いなく吹っ切れた演技に抱腹絶倒が訪れる。
物語のストーリーラインは、ワシントンのフィッネスセンターに端を発する。そこで働くチャド(ブラッド・ピット)と同僚のリンダ(フランシス・マクドーマンド)は、更衣室に落ちていた一枚のCD-ROMを拾う。そのCD-ROMには何と「CIAの機密情報」データが書き込まれていた。チャドらはこのCD-ROMを利用して一攫千金を狙う荒唐無稽な計画を立て始める。
一方、アルコール中毒の元CIA諜報員のオズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)は、自分が記録した機密情報が流出してしまったことに狼狽していた。チャドから恐喝めいた幼稚な電話が掛かってきたのだ。しかし、オズボーン自身がフィットネスセンターでCD-ROMを紛失していた訳ではなかった。財務省連邦捜査官ハリー(ジョージ・クルーニー)と“ダブル不倫中”であるオズボーンの妻ケイティ(フランシス・マクドーマンド)が離婚調停を有利に進めるために、夫のパソコンの中身をCD-ROMにバックアップしておいたのだが、どうしようもないことにそれを弁護士が紛失してしまったのだ。
オズボーン、そしてロシアへの機密情報漏えいを危惧するCIAは何としてもCD-ROMを奪還しなければいけない。チャドは何とかして一攫千金を野望するが、計画のパートナーであるリンダは、何と「出会い系サイト」にて、ケイティと不倫中の色ボケ捜査官ハリーと、男と女の関係を持ってしまう。それぞれの思惑と利害が衝突し合い、一枚のCD-ROMを巡るこの予測不能なストーリーは、一気呵成にとんでもない衝撃の結末へなだれ込んでいく。
映画「ノーカントリー」(原題:No Country for Old Men)で、2007年度のアカデミー賞で監督賞、助演男優賞、脚色賞の計4冠受賞という栄光に輝いたジョエル、イーサン・コーエン兄弟。彼らの放つ最新作もやっぱり一筋縄ではいかない。ひとつのアイテムを中心とした人間関係を大胆な設定でコミカルに、そして、これでもかというほどエンターテイニングに描くことに成功している。これはかつてないクライム・エンターテイメント・コメディーだ。でも、お腹が捩れるほど笑えるのに、人間の「欲望」の果てしなさ、という象徴的な命題が、晴天の中の雲みたいに浮かび上がっていることに気づかされるあたり、さすがのコーエン兄弟だというほかはない。
そして、“残念な”奴ら計5名の姿を公開に先駆けてチェックしたい方は、映画「バーン・アフター・リーディング」オフィシャルサイトに訪れるといい。爆笑がギャランティーされた凄まじい予告編映像を公開中のほか、鼻血を垂らすあられもないブラピ様のお姿も拝見できる。そのほか、5大キャスト勢揃いの無料ブログパーツも配布中なので必見だ。
映画「バーン・アフター・リーディング」は、2009年4月24日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ、新宿ピカデリー ほか全国ロードショーとなる。
映画「バーン・アフター・リーディング」オフィシャルサイト