阿部サダヲ主演、私鉄経営のモデルを作った男「経世済民の男 小林一三」後編見逃した方のためにあらすじと関連動画

2015年09月14日08時00分ドラマ

小林一三(阿部サダヲ)は借金をして北濱銀行が所有していた箕有電車の株を全て買い取り名実ともに自分の会社に!阪急電車、阪急百貨店、宝塚少女歌劇団、東宝を設立!昭和15年には商工大臣に就任したのだが…「経世済民の男 小林一三」後編は9月12日(土)放送された。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

小林一三は現・阪急阪神東宝グループの創業者で、関西経済界の大御所とされているが、実は東京でも私鉄経営に大きな影響を与えている。東京の私鉄、東急電鉄は五島慶太が創業者とされているが、一三は東急電鉄の前身となる田園都市株式会社を経営。渋沢栄一らと田園調布、玉川、調布方面の宅地開発を進めた。東急電鉄沿線(田園都市線、東横線、目蒲線)の宅地開発はまさに、一三の手法である。

劇中、一三が商工大臣に就任した際、なにかと意見を対立させていた企画院官僚が登場した。演じていたのは大東駿介、しかし役名は番組HPにも記載されていなかった。ご存じの方も多いと思われるが、この官僚は後に第56、57代内閣総理大臣に就任する岸信介である。現在、自民党総裁、第97代内閣総理大臣を務める安倍晋三は、岸信介の孫にあたる。

■再放送情報
NHK総合9月18日(金)24時10分より後編を再放送。

■後編あらすじ
箕有電車の客足が延びず、設立した宅地販売もうまくいかない。そこで一三は家族そろって出かけられる場所をつくることを考案。箕有電車沿線終点に、女子だけでオペラを上演する劇場を作った。これが宝塚少女歌劇団である。
やっと順調に動き始めた矢先、箕有電車の大株主である北濱銀行が倒産、岩下清周(奥田英二)は頭取を辞任。一三は一念発起して北濱銀行が所有していた箕有電車の株を全て買い取り、名実ともに自分の会社にする。さらに大阪から神戸まで線路を延ばし「阪急急行電車」を設立。昭和4年、駅に隣接する阪急百貨店を創業。同年、六甲山ホテル開業。昭和7年東京宝塚劇場設立。昭和12年映画会社設立(現在の東宝)。さらに自身の経営哲学を書いた本は大ベストセラーとなった。
昭和15年、第2次近衛内閣の商工大臣に就任。ところが時代は太平洋戦争に突入し、軍部からの意向を受け統制経済を推し進めようとする官僚と対立。官僚が一三の認可なしに勝手につくりあげた政策に「日本は共産党国ではない」と最後まで反対したが、後に一三は大臣辞任に追い込まれた。
昭和21年終戦。国民が一日でも早く日常を取り戻せるよう電車を復興し、こんな時だからこそと宝塚も復活させた。そのため、一三は再び借金に追われることとなる。
昭和31年、東宝社長を務めていた長男・冨佐雄(井上芳雄)がガンに犯される。冨佐雄が「今日は東宝の忘年会。ぼくの代わりにスピーチしてほしい」と一三に託す。これが小林一三にとって最後のスピーチとなる。昭和32年小林一三死去、享年84。

NHK総合「放送90年ドラマ経世済民の男 小林一三」後編は9月12日放送された。再放送は18日24時10分より。出演は阿部サダヲ、瀧本美織、草刈正雄、矢島健一、井上芳雄、星田英利、麿赤兒、大東駿介、神山繁、奥田英二ほか。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

NHK総合【放送90年ドラマ】「経世済民の男」番組公式サイト
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