【韓ドラコラム】「不滅の恋人」イ・フィのモデル安平大君は三絶の完璧男子!ヒロイン・ジャヒョンは?
韓国ドラマ「不滅の恋人(原題:大君‐愛を描く-)」は、朝鮮王朝第5代王・文宗~7代王・世祖即位までを時代背景にした作品で、主人公のイ・フィは安平大君がモデル!今回は実在の安平大君についてご紹介、予告動画はYoutubeにて予告動画が公開されている。
「不滅の恋人」は、兄イ・ガン(首陽大君=スヤン大君、後の朝鮮王朝第7代王・世祖)と弟イ・フィ(安平大君=アンピョン大君)の王座奪還戦が“実は1人の女性を巡って起きたのでは”という歴史的仮説を基に大きく脚色した、史実とフィクションを大胆に絡めた恋愛度数の高い時代劇。
■ドラマの中のイ・フィは?
主人公のイ・フィを演じたのは、「魔女宝鑑~ホ・ジュン、若き日の恋~」で時代劇初挑戦をしたユン・シユン。劇中描かれているイ・フィは、容姿端麗で書画の天才ともてはやされ、清廉潔白で正義感の強い王子として描かれている。文臣のソン・オクの娘ジャヒョン(チャヒョン)と運命の恋をする。韓国で放送時、ユン・シユンは柔らかくも強い、善良だが悪に決して負けないイ・フィ役を完璧に表現し高い評価を得た。
■安平大君(生年1418~没年1453)
安平大君は、王朝史上もっともすぐれた王と称されている第4代王・世宗大王と昭憲王后の三男として誕生。名は瑢(ヨン)。1428年に安平大君として冊封され、翌年(11歳)、文臣(左副代言)の鄭淵(チョン・ヨン)の娘と結婚。王朝の最高学府である成均館には1430年に入学。幼少期から学問好きで詩、書、画の三つすべてに秀でて「三絶」と呼ばれたほど。匪懈堂(ピヘダン)、琅玗居士(ナンウゴサ)、梅竹軒(メジュゴン)などの号を持つ。現存する大君の作品としては安堅(アン・ギョン)の「夢遊桃源図」へ寄せた跋文(あとがき)などがある。
夢遊桃源図この画は大君が夢で見た桃源の光景を安堅に描かせたもの。(参考:ⓒ 中央日報/中央日報日本語版より)。
ちなみに、安堅は、ドラマ「師任堂(サイムダン)、色の日記」のヒロインである申師任堂が幼少期に多大な影響を受けたという画家で、その名前が劇中の台詞にも登場する。(参考:実在の申師任堂を徹底紹介!)。
■安平大君は「癸酉靖難(ケユジョンナン)」の犠牲者!
※ドラマの時代背景はコチラで簡単にまとめている。
朝鮮北部の平安道、咸鏡道(ハムギョンド)に女真族の来襲に備えて豆満江の下流南岸に六鎮が新設されると、1438年に安平大君は他の王子たちと共に野人勢力を討伐。その後、王位を狙う兄・首陽大君と対立する。安平大君は皇甫仁、金宗瑞ら文臣と手を組み、首陽大君を後押ししたのは伯父である譲寧大君(世宗大王の実兄)や申叔舟(シン・スクチュ)、権擥(クォン・ラム)、韓明澮(ハン・ミョンフェ)ら武臣勢力。
1452年、二人の王子の兄である文宗(ムンジョン)が早世すると、その息子で12歳の端宗(タンジョン)が第6代国王に即位。翌年、首陽大君らが起こした「癸酉靖難」により、皇甫仁、金宗瑞らが殺害され、安平大君も江華島に配流される。その後、第7代王・世祖となった首陽大君から毒薬を下され自死(賜死)。35歳だった。
■ヒロイン・ジャヒョン(チャヒョン)は実在した?
「オクニョ 運命の女(ひと)」で日本でもブレイク中のチン・セヨンが演じたヒロインは、劇中、ジャヒョンとして登場し、実在の安平大君の妻と同じ朝廷の重臣の娘として描かれている。評判の美貌の持ち主だが、おしゃれよりも絵を描くことが大好き。正義感が強く情熱的で、自分の心に正直に行動する主人公イ・フィと似た人物設定になっているが、残念ながらこちらはフィクション。実在の鄭淵の娘については不明。
■ドラマの結末は?
本作は、「王女の男」の演出家と「イニョプの道」の脚本家がタッグを組んだ作品だけに、登場人物たちのプロフィールや実際に起きた事件などを実にうまくフィクションに絡めて描いている。
史実ではクーデターの犠牲になって死んでしまう安平大君をドラマではどう描くのか?また、クーデターの根底にあったのが、ジャヒョンの存在だったとは…最高にロマンチックな韓国時代劇「不滅の恋人」は、3月3日から毎週日曜夜9時からNHKBSプレミアムにて放送。1週間前の2月24日には直前スペシャルも放送される。
【「不滅の恋人」を2倍楽しむ】では、時代背景や実在の人物紹介、ドラマの見どころや韓国での評判、記者会見再現レポ、放送にあわせて各話の詳しいあらすじと見どころ、豆知識などをまとめて紹介するので、視聴の参考にどうぞ。
◇NHKBS「不滅の恋人」番組サイト
2019.03.03スタート 毎・日21:00~
◇TV CHOUSUN番組サイト
【作品詳細】【「不滅の恋人」を2倍楽しむ】