チョン・イル「ヘチ 王座への道」第14話<決戦>ネタバレあらすじと見どころ、豆知識:ヒロイン(Ara)不在?
ミルプン君イ・タンの計略にハマり、王・景宗の逆鱗に触れてしまったイ・グム!そしてタルムンがイ・グムを裏切る?韓国本格時代劇「ヘチ 王座への道」第14話あらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組公式サイトにはチョン・イルからのコメントと予告動画が公開されている。
※オリジナル版を参考にしているために、カットされたシーンやあらすじが前後する場合もあることをご理解ください。
※この記事は、2019年11月10日~2020年5月3日までNHKBSプレミアムでの放送時に紹介したものです。
●ネタバレなしの第14話のあらすじはこちら。【「ヘチ」を2倍楽しむ】では、ドラマの時代背景や見どころや実在の人物紹介などをまとめて紹介。
■第14話「決戦」(見どころ・豆知識)
ミルプン君イ・タンの陰謀により、謀反の告発状が王宮に届く。王の景宗を殺め、イ・グムを王にしようという企てがあるというのだ。“代理聴政”の一件では大妃のとりなしでイ・グムを信じようとした景宗だったが、“謀反”とあっては許せない。席藁待罪(ソッコテジェ)するイ・グムの前に現れた景宗は、怒りを露わにする。
イ・グムの前に亡きヨルリョン君(ノ・ヨンハク)の幻が現れる。かつての仲睦まじい2人の姿、本作ではお得意のコミカル演技を封印したチョン・イルの憔悴しきった姿に胸が痛む。
イ・グムを推戴した老論のミン・ジノンの孫とイ・イギョムの息子ら12名の若者が謀反の罪で捕らわれた。王命によって、特別な裁判機関“鞠庁”を設けて彼らを取り調べることになり、イ・グムも連行される。老論ミン・ジノンは、イ・グムと敵対しているが、さすがにこれはやりすぎと考え、少論チョ・テグに何か怪しいと忠告する。イ・グムを憎む司憲府のウィ・ビョンジュは、上司を腰抜け呼ばわりまでして裁判官の座を得る。だが、イ・グムを信じるイ・グァンジャとチョ・ヒョンミョンにより、イ・グムは一旦釈放され世弟の屋敷である東宮殿に戻る。納得できないというウィ・ビョンジュに、イ・グァンジャは告発状のどこにも世弟の名はないと、反論する。
老論から捨てられたウィ・ビョンジュは、もう彼らに遠慮しない。ビョンジュが必死になった“鞠庁/鞫庁(국청=クッチョン)”とは、逆賊などの大罪人を尋問するために、王命により一時的に設置された官庁。罪の軽重により親鞫・庭鞫・推鞫・三省推鞫があり、手続きや尋問内容は鞠庁日記として保管されている。
その頃、パク・ムンスたちは、ハン・ジョンソクが逃亡の末死亡したという事件が、ウィ・ビョンジュに捏造されたという証拠を握る。一方タルムンはミルプン君に協力し、イ・グムを中傷する貼り紙を町中にばらまく。
タルムンはユニョンのためにイ・グムを裏切り、ミルプン君側についたのか?今回描かれる謀反やイ・グムが「粛宗の実子ではない」という中傷は、1721年~1722年にかけて老論と少論と党争の中で実際に起きた「辛壬士禍(シンイムサファ)」事件をモデルにしている。詳しくはヨ・ジングが英祖を演じた「テバク」第21話「■豆知識」で解説している。
貼り紙をみたパク・ムンスはタルムンの元へ乗り込む。イ・グムを裏切った理由を言えと掴みかかるムンスにタルムンは、「腐った綱から頑丈な綱へ乗り換えだけだ」とうそぶき、怒りのまま立ち去るムンスに、忠告だと前置きし、「東宮のところへ行き、町中の怪文書をしっかり読むように」と不可解な言葉を告げる。
鞠庁でウィ・ビョンジュは拷問をはじめ、世弟イ・グムの関与を自供させようとするが、誰もイ・グムの関与を認めない。その様子を見ていたイ・グムは、ミン・ジノンの元へ。進み道が違うために敵対してはいるが、ジノンの政治家としての手腕と志に一目置いているイ・グムは、彼が悪徳非道のミルプン君を王に選ぶはずはないと睨んで、ひとまず手を組もうと“呉越同舟”を申し出るが、ジノンに“借刀殺人”の言葉でかわされる。
拷問のシーンでビョンジュがどのように謀反を捏造したのかわかる。借刀殺人とは「同盟者や第三者が敵を攻撃するよう仕向ける」という作戦。「オクニョ 運命の女(ひと)」第2話でヒロインのオクニョが知の師匠イ・ジハムから教わった策だ。さあ、ジノンは断ったのか?部屋を出た彼のひと言をお聴き逃しなく。
パク・ムンスは東宮殿に出向いて町中に貼り出された怪文書のことを伝える。タルムンの仕業だと聞き衝撃を受けるイ・グムだが、寂し気な笑みを浮かべて、こんな時にも味方でいるムンスに「不運な男だ」という。だが、その時、イ・グムは怪文書それぞれ1文字誤字があるのを発見する。タルムンからの忠告をムンスから聞いたイ・グムは、町中のすべての怪文書を集めさせ、誤字に隠されたタルムンからの伝言に気づく。
タルムンに裏切られても「人それぞれ背負うべき責務がある」と、恨み言を決していわないイ・グム。この度量の広さがイ・グムの魅力。ところでタルムンはイ・グムに何を伝えようとしたのか?
その頃、作戦成功に気をよくしたミルプン君はト・ジグァンの妓楼でタルムンと酒を酌み交わしていた。ジグァンに呼ばれて席を立つミルプン君。そっと尾行するタルムンは、清の商人と劇薬の話をしているのを盗み聞く。
尾行を気づかれそうになるが、弟分のグンテのお陰で助かる。グンテはタルムンを信じていたのだ。
翌日、パク・ムンスは、ハン・ジョンソクの死亡当夜の当直だった監察から、事件後ウィ・ビョンジュにより配置転換されていたこと、事件当時司憲府にいたのはビョンジュだけだったことを聞き出す。一方、ジョンソクの遺体を検死した検視官が、ビョンジュに言われて検死報告書を2度書いたことを白状する。
ついに裁きの場にイ・グムが立つ日。大妃が粛宗の形見をグムに渡し、汚名を晴らして堂々と東宮殿に戻ってくるよう力づける。
「罪を告白すれば命は助ける」という景宗に、イ・グムは「逆心を抱いたことも、謀反を企てたこともありません。していない罪を告白することなどできない」と答え、怒る景宗はイ・グムの親鞠(尋問)を始めるよう命じるが、その言葉をミン・ジノンが遮り、驚くべき言葉を口にする。
亡き王の遺品を渡されたということは、グムが粛宗の実子だということのお墨付きを大妃からもらったということ。実際の大妃もまた何かにつけて英祖を守った。詳しくはこちらで詳しく解説。はたして、ラストミン・ジノンは何を言い出すのか?
■豆知識:ヒロイン不在?
後半に入ってヒロイン・ヨジ(Ara/コ・アラ)の出番が少なくなっている。殺主契のエピソードでは激しいアクションも披露し、その後イ・グムとの勘違いの胸キュンエピソードでも笑わせてくれたが…。実は、Araは、3月7日の聞慶(ムンギョン)セジェで行われた撮影中、走るシーンで足を挫き、靭帯を切る怪我を負った。ちなみに、怪我当時16話までの撮影は終わっているとのこと。まあ、そのせいか、後半の登場では少々元気もなく、上半身での演技が目立つ。改めて、時代劇、しかもアクションの多い撮影の大変さが分かる。キュートなAraの演技を最後まで見守りたい。
■キャスト⇒相関図(NHK)
延礽君ことイ・グム役:チョン・イル
茶母ヨジ役:Ara(コ・アラ)
熱血漢パク・ムンス役:クォン・ユル
町のごろつきダルムン/タルムン役:パク・フン
密豊君ことイ・タン役:チョン・ムンソン
ほか
◇NHK「ヘチ 王座への道」番組サイト
2021.02.14スタート 毎・日23:00-24:00 NHK総合
2019.11.10-2020.05.03 毎・日21:00~22:00 BSプレミアム
◇作品公式サイト
【作品詳細】【「ヘチ」を2倍楽しむ】