パク・シフ主演「風と雲と雨」笑いの爆風が起きた制作記者会見(5/14)動画案内と日本語で解説
韓国TV朝鮮にて5月17日(日)初回放送した韓国時代劇「風と雲と雨」の制作発表会が14日に開催され、ユン・サンホ監督、パク・シフ、コ・ソンヒ、チョン・グァンリョル、ソンヒョク、キム・スンス、イルが登壇し、ドラマの見どころなどを語った!Youtubeでもライブ配信された発表会の模様を詳しく紹介しよう。
なお、本作は8月にKNTVにて日本初放送されることが決定している。
●【速報】パク・シフ新作時代劇「風と雲と雨」KNTVにて8月日本初放送決定!
© 2020 TV Chosun「風と雲と雨」は、朝鮮末期を舞台に、四柱推命とサイコメトリーをテーマに、朝鮮最高の占い師である観相師(パク・シフ)と霊能力を持つ王女(コ・ソンヒ)、キングメーカーたちの王位争奪戦を圧倒的な映像美で描く本格時代劇。
※制作発表会の映像は5月25日現在、Youtubeにてアーカイブ視聴できる。以下、その場の雰囲気が伝わるように、一部要約などして詳しくご紹介。
【制作発表会】
ライブ映像の冒頭約25分はドラマハイライト映像が流れ、続いて制作発表会が始まる。
Youtubeより最初に挨拶とそれぞれ演じた役名を紹介。
前列左からユン・サンホ監督、チェ・チョンジュン役のパク・シフ、イ・ボンリョン役のコ・ソンヒ、イ・ハウン(興宣大院)役のチョン・グァンリョル、(後列左から)チェ・インギュ役のソンヒョク、キム・ビョンウン役のキム・スンス、イ・ハジョン役のイル。
和やかな雰囲気でスタートした発表会。「私たちは特別企画ドラマで会うべき運命を感じる」というコメントに笑顔のゲスト陣たち。まずは鑑賞ポイントについてそれぞれが紹介した。
ユン監督は「『風と雲と雨』は韓国現代文学の巨匠イ・ビョンジュ先生の原作小説を基盤に置いた作品。鑑賞ポイントは、激動の時代にとてつもない欲望を持つ者たちのドラマ」と紹介。見どころいっぱいの作品だが、最初に見どころ紹介する方が有利だ、と司会からバトンを渡されたパク・シフは「生放送ということもあってプレッシャーですね。皆さんの心を“見抜く”ドラマです。皆さんご注意を」とコメント。司会からカメラに向かってハートを貫く視線を送るように言われ、「今週、特に日曜日は家にいてください。出かけたら大変です。10時50分に居間(テレビのある)に座って…」と熱い視線とコメントをカメラに投げかけ、笑いを誘った。
続くコ・ソンヒは「美しい物語と素敵な監督、そして名優たちの演技のとても切ない物語です」と紹介。あまりにも模範的な回答に司会から「報道資料を直接書きました?」というツッコミにゲスト陣から笑いが起きた。チョン・グァンリョルは「台本自体がとても面白いです。そして何よりも出演俳優たちの個性が1人1人うまく生かされている」とし、鑑賞ポイントとしては「ユン監督がいらっしゃいますが、細部までとても丁寧に作られた作品です。特に照明や撮影、衣装、メイクなどにも注意深く関心を持ってみていただければ…」と説明し、「僕を見るのも鑑賞ポイントです」とカリスマ俳優らしいジョークで会場を沸かせた。
ソンヒョクは、チョン・グァンリョル先輩に言いたいことを先に言われてしまったと戸惑いながらも、「細部までこだわった演出と先輩名優たちの演技…。とにかく全て面白いです。たくさん見てください」とPR。キム・スンスは、「ハイライト映像をご覧いただきましたが、スケールの大きな物語が鑑賞ポイントですが、感情線の密度の高いドラマなので、集中してみれば見るほどドラマを味わうことができる」とよそ見しないでしっかり見てほしいとアドバイス。司会から「密度の高いドラマということはそれだけハマるドラマということですね」と聞かれると、「監督は目線、セリフの一つ一つにまで心配りしてくれました」とコメント。最後にバトンを受け取ったイルは、「このドラマは“油断するな”とメッセージしています。なぜなら人の欲心とは際限ないために、油断すると誰かに足元を救われます。視聴者も油断禁物!それほど一つ一つのシーンが重要なので、必ず本放送を見てください」と視聴者にアドバイス。
続いて撮影時の苦労などを聞かれた監督だが、みんなの鑑賞ポイントを聞いたうえでどうしてもひと言加えたいと、生放送の時間を気にしながら「とてつもない欲望を持つ者たちの政治ドラマであり、愛情を描いたメロドラマでもあり、とても感動を与えてくれるヒューマンドラマ」と補足。そして「イ・ビョンジュ作家の原作を生かしながらも、ここにいらっしゃる全て俳優たちがキャラクターを生き生きとさせるのが演出としてもっとも大切だと思います」と演出者としての立場からコメント。
続いて記者からの質問のコーナーへ。
まずは監督へ。「この作品は朝鮮末期を背景にしているが、当時の人物は現在までも歴史的解釈がいろいろ。そうした人物を表現するうえで何を重点にしたか?想像力をどの程度したのか?」という質問に、「この中で歴史的に実在したのは興宣大院(フンソンテウォン)役のチョン・グァンリョルさんとイ・ハジョン役のイル君。他のみなさんは架空の人物ですが、十分にいたかもしれないキャラクターで、こうした架空の人物を作り出した方がドラマチックな展開で感動を与えている」と回答。「コ・ソンヒ演じるイ・ボンリョン役は哲宗(25代王(朝鮮王朝系図参照)の娘役だが、これも架空と考えていいか?」という質問には、哲宗が江華島の没落王子だと簡単に説明したうえで「江華島時代にある女性と出会って娘が誕生するのは十分考えられるキャラクターを作りだしました」と答えた。
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チェ・チョンジュン役:パク・シフつぎにパク・シフへ。「朝鮮最高の観相師であるチェ・チョンジュン役のキングメーカーを演じる上で重点を置いた点は?」ときかれ、「未来を予見するキャラクターなので、余裕があって、前述のように“見抜く”目つきに重点を置いています。常に目力を入れて歩き回っています。視聴者のみなさんも気を付けてください」とパク・シフは画面を鋭く見つめ会場を笑いで包んだ。続いて、「『王女の男』以後、久々の時代劇出演だが、プレッシャーはなかったか?」という質問には、「台本を読んだとき、プレッシャー以上に期待感がありました。『王女の男』の台本を読んだとき以上に期待感が大きかった。役割はもちろん、個人的にもいい感覚でTV朝鮮と共に上昇気運が押し寄せています」と答え、視聴率については7~8%といったあと、周りを見ながら10%と大きく上方修正し、監督たちから拍手を受けた。(現在、同局の最高視聴率は現在のところ「揀択~女人たちの戦争~」が瞬間最高視聴率7.0%)
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ポンリョン役:コ・ソンヒコ・ソンヒへ。「美貌と共に人の心を読める能力があるキャラクターだが、実際にそんな能力が持てたら?」という質問に、「良いですが、人と違う能力を持つと大変なこともありそうですね。でも、欲しい気もします」と答え、司会から「もしその能力があれば誰の心を見抜きたいか?」という質問には「演技的に尊敬するチョン・グァンリョル先輩がどんな考えをしながら演じられているのか心を見抜きたいと思います」と、ここでも模範解答。続いてパク・シフとの共演について聞かれると、「とてもよかったです。先輩がいるだけで落ち着きました。私は準備期間が長くなくて撮影序盤では不安がありましたが、先輩に信じてついていけました」と答え、隣のパク・シフが「僕は後天的な観相師で、ソンヒさんは先天的に未来を予見できる能力を持っていて、お互い相手の心を見抜きながらメロ演技(ロマンチックな演技)をしました」といいながら、2人でお互いを見抜くように目を合わせて、笑いを誘った。
チョン・グァンリョルへ。「短いハイライト映像でもいろいろな表情を見せてくれが、王の父、興宣大院君役を演じる上で気を遣った点は?」ときかれ、さすが多くの時代劇に出演しているだけあって、当時の安東金氏の勢力などにも触れた後、「激変の時代、興宣は自分の身分をわざと低めました。なぜなら権力に逆らうと流刑や暗殺されるかもしれなくて、賭博や酒場などを転々として“喪家の犬(野良犬)”というあだ名まで付いた実在した人物。(彼を)改革政治家だという人もいれば、国粋主義者だという方もいます。興宣が持つならず者のような部分、息子を王位につかせようとした計略家、息子が王位に即位した後、10年間摂政しながら彼がしようとした改革等、私にはすべてが立体的に感じられました。このドラマを見ると、多様なキャラクターが見られると思います」と熱く語った(興宣大院についてこちらで紹介)。司会から、既存の作品で何度も扱われてきたキャラクターだが、今作の興宣大院君と違う点について聞かれると、「面白く表現しようとしました。人生の喜怒哀楽を、興宣をホログラムに僕の眼差し、声、アクション、時代的な状況を入れて既存のものとは違うように表現しようとしました」と答え、パク・シフから「可愛い興宣です。重みもありますがとても可愛いです。ご本人も意外と可愛い先輩です」と言われ、大テレで笑ったあと、カリスマ俳優が可愛いポーズでカメラにアピール。(爆笑)
ソンヒョクへは、「劇中チェ・チョンジュンの友でありながら、彼の場を奪おうとする役だが、憎めないキャラクターを演じるポイントはなにか?」と質問され、「いいえ、憎いキャラクターです。憎いけどどうすればセクシーに見えるか工夫しましたが、監督いかがでしたか?」とたずね、監督からは「OK」をもらったところで、カメラに向かって憎いけどセクシーポーズ。一番ケミ(相性)がよかった俳優を聞かれると、「監督の配慮もあって…自分は学ぶ立場なので、誰かということなくみんなと楽しくしました」と一人に絞ることができずにいると、監督がささやきアシストしてくれて「チョン・グァンリョル先輩」と答えた。
キム・スンスは、「王を凌ぐ権力家で、興宣大院の政敵のキム・ビョンウ役。敵も多く野望も大きい人物を演じるにあたって気を付けたのは?」と質問され、「持っている権力では暴君のように振る舞うこともできますが、監督から『外形的なことより奥からにじみ出る深くて黒い気運をみせてほしい』と言われて、その点で悩み気を使いました」と回答。するとここで司会からカメラ目線を要求され、「ポンニョナ、オディインヌニャ(ポンリョン、どこにいるんだ)」と黒い気運を込めてつぶやき笑わせた。チョン・グァンリョルと対立する関係については、「グァンリョル先輩とは3度目の時代劇で、僕が演技や相性について何か言える立場ではなく、今も学びながら演じています」と謙虚。パク・シフについては「『王女の男』で自分のカラーをはっきり持っているので楽しく共演しています。チョン・グァンリョル先輩との共演は王と医師、2作目は親子でありながら敵役で、今作でも政敵の役ですが、気楽に演じさせてもらっています」と答えた。チョン・グァンリョルも「スンスさんと共演した2作は大ヒット。一つは『ホジュン~宮廷医官への道』でもう一作は『朱蒙(チュモン)」です(笑)』と相性の良さをアピール。パク・シフは「そうした気運も『風と雲と雨』に集める」とここでも主役としての立場を忘れない(笑)。
「野心家のキャラクターだが本人が思う魅力は?」と質問されたイルは「僕が演じるイ・ハジョンはとても欲張りですが可愛い面があります。天然なところもあって、どう表現すればいいかたくさん悩みました。(実在の人物を演じることについては)プレッシャーが大きかったです。李舜臣将軍のようによく知られた人物とは違って、それほど広く知られているわけでもないので、監督にもたくさんお伺いして想像力を働かせました。初めての時代劇でとても緊張しました。前に座っていらっしゃるチョン・グァンリョル先輩にいろいろお伺いし、指導もたくさんいただきました」。これにはチョン・グァンリョルが深くうなずき、「最初は初の時代劇ということで緊張していましたが、どんどんうまくなって、この場を借りてありがたいといいたいほどです」とお褒めの言葉。また。ハイライト映像では、腹を立てる演技が上手だったという司会の言葉に、「僕の中に怒りが多いので、怒りの演技には自信があります」と笑って答えた。
次に「権力闘争からロマンスまで盛りだくさんのドラマにどんなメッセージを込めたのか?」という質問に、監督は「いろんな要素のあるドラマです。今も脚本家は一生懸命脚本を書いていますが、民の話にしよう。民のために良い政治をした人の物語を作ろうと話しました」と答え、パク・シフは「(新型コロナウィルス禍で苦しむ)今のように未来が不安な時期にピッタリの素材のドラマだと思います。全宇宙の気運が『風と雲と雨』に押し寄せている気がします(笑)。権力と暗闘、哀切なロマンスなど視聴者の興味を引き付けるドラマになると思います。チェ・チョンジュンの見抜く視線を鑑賞ポイントにしてください」とここでも視線をPR(笑)。すると、イルが「チェ・チョンジュンはロマンチックな観相師のようです。声が良くて、ずっと聞いていたくなりますよね(笑)」とコメントすると、「ドラマが終わるころには観相師になっているんじゃないかと思います(笑)ドラマを見てカタルシス(代理満足)を感じてください」とパク・シフは上機嫌で、司会者まで占おうとして会場は大盛り上がり。そして不安定な現状を元気づけるためにカメラに向かって「みなさん、僕たちのドラマを見て大きな勇気を持ってください。『風と雲と雨』ファイティン!」と視聴者に元気を注入。
「印象に残っているシーンは?」と聞かれたコ・ソンヒは「ベールに包まれている人物なので、どこまで話していいのかわからなくて、難しいですね」と困り顔。そこでコ・ソンヒに代わって「ポンリョンの露出シーンがあります。とてもセクシーで、期待してください」助け舟を出したパク・シフ。(ここでパク・シフの“露出”という言葉選びが物議をかもし、パク・シフの側近は15日午後、OSENに「昨日パク・シフが「不適切だったと思う」と謝意を示した。)
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興宣大院/イ・ハウン役:チョン・グァンリョル最後に記憶に残るシーンについてチョン・グァンリョルは、「パク・シフさんと剣を交える緊張感ある場面。そしてポンリョンが現れて…」と、ネタバレになるとみんなに制止されてカリスマ俳優も大慌て。ソンヒョクは「(コ・ソンヒ同様)ベールに包まれた人物なので紹介するのは難しいですね」と困り顔であくまでもセクシー路線で行こうとし、パク・シフからゲンコツを受けそうになり、チョン・グァンリョルからも「何度セクシーというんだ」と抗議コメントを受け一同大笑いする一幕も。それでもめげずに「髪型にまでこだわった」というソンヒョクにみんなは呆れ笑い。
今回のこの時代劇を選んだ理由については聞かれたキム・スンスは、「俳優が作品選びをするポイントは面白さです。そして王の上に立つ権力者という役割を一度やってみたかったので、オファーをいただいてすぐに決めました」と即答。
撮影の面白裏話もたくさんあると前置きしたうえで、ベストシーンを話したいというイルは、怒り噴出のシーンに自信があるようで、「感情を抑えながら腹を立てたり、思い切り怒りを表出したり、シーンごとに怒りの表現が異なります」と説明し、カメラ目線で「誰が王になるのか」という台詞を感情を抑えるパターンと爆発させるパターンで演じ分け、「とにかく、誰が王になるのか気になって仕方がないんです」と答えて会場大爆笑。盛り上がりついでに今度はチョン・グァンリョルが「『風と雲と雨』視聴してください」を2パターンでカリスマ演技を披露し、この後パク・シフ、キム・スンスまでが2パターン演技をカメラに披露した。
爆笑続出の会見も終わりの時間となり、監督からは「皆さんに面白さと感動を与える作品ですので楽しみに視聴して下さい」、パク・シフは「とても興味津々な物語が繰り広げられます。たくさん期待してください」、コ・ソンヒ「一生懸命に、楽しく撮影していますので、たくさんの愛と視聴をお願いします」とコメント。チョン・グァンリョルは「作品を作っていると、(ヒットする)匂いがする作品があるんです。この作品もその匂いがします(笑)。作家、演出、役者とスタッフが一つになって頑張っています。そしてこの場を借りて、寒い日にも苦労されたエキストラのみなさんに感謝を伝えたいです。この作品を通して視聴者のみなさんにカタルシス(代理満足)がたくさん感じられると思います」と語った。
ソンヒョクは「コロナ(新型コロナウィルス)のために大変だと思いますが、頑張ってください。このドラマで僕のセクシーが見られます(笑)」、キム・スンスは「(ソンヒョクに向かって)ここまで言っておいてセクシーじゃなかったらどうする?確実なの?」と忠告し、「“風”と“雲”と“雨”が合わせられたら“爆風”ですよね。今週の日曜日から真夏まで爆風の中で過ごすことになると思います。期待してください」、最後にイルの「みんなで熱心に準備しましたので、ぜひご覧ください!」の言葉で大爆笑の制作発表会を締めくくった。
「風と雲と雨」はTV朝鮮で5月17日から毎週土・日夜10時50分から放送。初回視聴率3.8%を記録して順調なスタートを切り、TV朝鮮を代表するヒット時代劇になるか、注目が集まっている。KNTVにて8月に日本初放送する。
◇Youtube「「風と雲と雨」制作記者会見」
◇KNTV
2020.08 日本初放送
【作品詳細】【「風と雲と雨」を2倍楽しむ】