【最終回】NHK「アンという名の少女3」第10話あらすじと見どころ:「心の導き」アンの人生の空白が埋まる
NHKBSプレミアムにて10月9日(月)放送予定の「アンという名の少女」シーズン3(全10回)第10話でギルバートはウィニフレッドとの破談を手紙にして書き残すが、アンはそこに婚約の報告が書かれていると思い込み、読まずに破り捨ててしまい…詳しいあらすじと見どころを紹介、本作はNetflixにて全シーズン配信中だ。
●シーズン1、2未視聴の方はコチラ⇒最終章からでも間に合う!S1、S2簡単あらすじとS3見どころ
「アンという名の少女」は、世界中で愛されるカナダの小説家ルーシー・モード・モンゴメリによる不朽の名作『赤毛のアン』をNetflixとカナダCBCが共同でドラマ化。2017年~2019年にかけてシーズン3までCBC放送、配信され、2021年現在、Netflixにて全シーズン独占配信中だ。
※シーズン1~3作品紹介は【作品紹介】で、シーズン1~シーズン2(場面写真付き)の各話のネタバレあらすじと見どころは【「アンという名の少女」を2倍楽しむ】でまとめて紹介している。
■第10話「心の導き」
シャーロットタウンを訪れたギルバートは、ウィニフレッドに結婚する意志がないことを伝える。傷ついたウィニフレッドは、噂が広まる前にパリへ行くことを決め、それまでは婚約が破談したことを誰にも話さないようギルバートに約束させる。
クィーン学院の合格発表があり、アンとギルバートは同点1位になり、同級生たちやダイアナも合格する。ギルバートはステイシー先生に援助が望めなくなり、ソルボンヌ大学へ行けなくなったことを打ち明けて、トロント大学へ入学できるよう口添えを頼む。
※以下ネタバレ。詳しいあらすじを知りたくない方は、先に「■見どころ」をご覧になり、あらすじは視聴後の確認用にご利用ください。
両親に内緒で試験を受けていたダイアナも合格するが、それを知った両親は激怒する。「お前はこの家にふさわしい相手と結婚する義務がある 。お前が人生で果たすべき義務はひとつしかない。それを果たすんだ。花嫁学校に行きなさい。結婚したあとで、お前が望んでいることを夫にねだるがいい」と親不孝者と罵られたダイアナは、大学入学も認められず絶望する。
ギルバートはウィニフレッドとの破談を手紙にしてアンに書き残すが、手紙に婚約の報告が書かれていると思い込んだアンは手紙を細かく破ってしまう。アンはすぐに後悔して内容を確かめようとするが…「婚約」、「愛していない」という単語を拾い読みし、さらに誤解してしまう。
そんな中、アンがグリーンゲイブルズを去る寂しさを悟られまいと、マシューはわざと素っ気ない態度をとる。アンはそんなマシューの態度に傷つく。マリラはバリー夫人を訪ね、「子供のやりたいことを邪魔すると、一生子供を失うことになるかもしれない」とダイアナの大学進学を許すように説得する。
アン、ルビーそしてジョシーたちは進学のためにアボンリーを出て、シャーロットタウンの下宿先に移る。その後、スコットランドの教会からアン宛の手紙が届き、マシューとマリラはアンに届けるためにシャーロットタウンを訪れる。ジョセフィンの屋敷で手紙を読むアン。しかし、両親に関する情報は何も得られなかった。マシューはそこで、「寂しい」という本心を明かし、アンに愛していることをきちんと伝える。
農園経営も順調なバッシュは、母とも和解し、デルフィーヌとの落ち着いた生活を始めていた。そこへメアリーの息子のイライジャがブライス家を訪ねてくる。今は真面目に働いているというイライジャを、バッシュは一度は追い返そうとするが、妹・デルフィーヌのそばに居たいというイライジャを家族として受け入れることを決意する。
白い日傘を差し、これから住む町を散策していたアンは、偶然ウィニフレッドに出会う。大きな荷物を準備しているウィニフレッドにこれからパリに行くのかと問いかけるアン。ウィニフレッドはギルバートとの結婚が破談になったことを揶揄されたとカッとなるが、アンがギルバートから何も伝えられていなかったことを知り驚く。ギルバートからの手紙の真意を理解したアンは、慌てて下宿に戻ると、荷物をまとめてギルバートに会いに行こうとする。
汽車で移動中のギルバートは、大学進学を認められ、シャーワットタウンに向かう途中のダイアナとバリー氏に出会う。ダイアナはギルバートの不誠実さを責め立てる。ギルバートはそこで初めてアンが自分に手紙を書いてくれていたことを知る。
一方、マリラとマシューはアンの両親の事を知るトーマス婦人を訪ね、本棚の中にアンの父ウォルターが妻のバーサに送った花言葉辞典を見つける。
アンがギルバートに会いに行こうと、下宿を出ると。そこにギルバート本人が現れ、お互いの気持ちを確かめ合った2人は、キスを交わす。その日のうちにトロント大へ向かわなければならないギルバートは、手紙を書くことを約束して、足早に去り。クィーン大への入学を認められたダイアナが下宿に現れ、アンは幸せの絶頂に!さらに、マリラとマシューが、アンの両親が遺した本を届けに現れる。
本の最初のページには父・ウォルターが母・バーサにこの本を送ったことが書かれており、「君が生徒達と一緒に自然を親しめるよう、この本を贈ります。愛をこめて」という言葉から、アンは自分の母が先生だったことを知り喜ぶ。そして、本の中にはアンが生まれ、ピクニックをしたという書き込みや、ウォルターが書いたと思われるバーサの似顔絵が…。自分が赤毛が母譲りだとわかったアンは嬉し涙を流す。
「私の人生の空白が埋まったわ。誕生日の願い事を叶えてくれてありがとう。最高の贈り物よ!」とアンはマニラとマシューに伝え、マリラは「私にとっては、あなたが最高の贈り物」とアンを抱き寄せた。
■見どころ
アンとギルバート、それぞれの想いの詰まった手紙が2通とも届かないという、なんともヤキモキさせられる展開は、最終回でやっと決着をみせる…のだが。これも一筋縄ではいかず、ウィニフレッドから婚約破談を内密にするよう約束させられたギルバートが律儀に実行したものだから、またもアンの心を掴めないまま、アボンリーを離れることになってしまう。
ギルバートへの片思い、せっかく大学に受かったダイアナが進学を許されない、おまけにマシューにも冷たくされて、これからの未来に心細さを感じるアン。ステイシー先生に相談に行くと「いつも幸せでいたいと思うのは、無理がある。正直にいって、不可能だし、現実的じゃない。悲しい思いをしなければ、喜びは感じられない。一番深く沈むことができる人が、一番高く羽ばたくことができる」と、これから先は、幸せな方向へ上向いていく(こともある)と諭される。シーズン1から今回の最終話まで、アンの喜びや悲しみを総括したステイシー先生の言葉に、しみじみ感じ入ってしまう。
マニラは“不安でも愛する子供の意志を尊重する”ことを、自分の経験を踏まえてバリー夫人に語り、ダイアナの大学進学の後押し。今度はバリー夫人が夫を説得して、なんとダイアナの大学進学が認められることに!
そして、ラストには、さらに驚くようなハッピーエンドが待ち受けている。
■シーズン4と「#SaveAnneWithAnE」
残念なことに、本作の続編となるシーズン4は制作されていない。人気のシリーズにも関わらず打ち切りとなってしまった理由は明らかにされていないが、2019年10月にCBC(カナダ放送協会:カナダの公共放送局)の社長キャサリン・テイトが「長い目で見るとカナダ産業の害になるだろうNetflixとの共同制作は中止にする」と発表している。
まだまだアンたちの成長やアボンリーの人々の生活を見ていたい。ファンたちによるシーズン4の復活を望む嘆願運動が、Twitter上での「#SaveAnneWithAnE」や、 Change.orでの署名活動(160万人を超える署名が集まっている)で行われているが、今のところ「アンという名の少女 シーズン4」の制作は発表されていない。
原題:Anne with an “E”
制作:2019年 カナダ
■キャスト
アン・シャーリー:エイミーベス・マクナルティ(上田真紗子)
マリラ・カスバート:ジェラルディン・ジェームズ(一柳みる)
マシュー・カスバート(R・H・トムソン(浦山迅)
ダイアナ・バリー:ダリラ・ベラ(米倉希代子)
ギルバート・ブライス:ルーカス・ジェイド・ズマン(金本涼輔)
レイチェル・リンド:コリーン・コスロ(堀越真己)
ジェリー・ベイナード:エイメリック・ジェット・モンタズ(霧生晃司)
ほか
【放送予定】全10回
2023年8月7-10月9日 月 22:00-22:48 NHKBSプレミアム
2021年11月28日-2022年3月6日 日 23:00-23:48
[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:英語)| 字幕放送有り]
◇NHK「アンという名の少女3」番組公式サイト
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