Netflix韓国ドラマ「明日」第13−14話あらすじ:遂に明かされたキム・ヒソンの前世
SF9のロウンとキム・ヒソンが死神に扮するファンタジー「明日」(全16話)が4月1日からMBC金土ドラマとして放送されNetflixでも同日から配信中だ。気になる第13−14話のあらすじと見どころを見てみよう。
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「明日」(全16話)はあの世のエリート企業「走馬灯」危機管理チームのミスで死者でも生者でもない半人半魂になってしまった主人公ジュヌン(ロウン)が昏睡状態に陥っている間、6ヶ月限定で死神としてチーム長のク・リョン(キム・ヒソン)らと共に「人を救う死神」として自殺者を救っていくファンタジードラマだ。
【「明日」を2倍楽しむ】では、各話の詳しいあらすじや見どころ、キャストの魅力などまとめて紹介している。
■第13話「椿」
「走馬灯」引導管理チームに新たな職員が配属される。彼女の名前はボユン(パク・ヒジョン)。もうじき寿命を迎え、自分の手で引導しなければいけない人物がいた彼女はある事情からジュンギル(イ・スヒョク)を尊敬しており、ジュンギルもまた、自らが彼女を引導した時の事を覚えていた。
次の自殺予定者はユ・ボクヒ(キム・ヨンニム)、91歳。家族にも生活にも恵まれて自殺をする理由など無さそうな彼女だったが、会長(キム・ヘスク)はリョン(キム・ヒソン)にボユンと一緒に行動するよう命じる。この件にはジュヌン(ロウン)の前世も関わっているという。一方、ボユンが今回引導する人物はイ・ジョンムン(キム・ヨンオク)。亡くなる前にどうしてもボクヒに会いたがっている事から今回合同で行動する事になった。
落書きされた平和の少女像(日本軍慰安婦問題を風化させない為に建てられた像)を拭いていたボクヒを訪ねた一同。彼女は幼い頃に仲良かった友人ユニ(イ・ソヨン)を良心から日本の工場に送り出したが、彼女が日本軍の慰安婦になっていたと知り自責の念に捕らわれていた。リョンはユニがとうの昔にこの世を去っている事を告げ、ジョンムンに会ってみて欲しいと提案する。
なぜ引導チームに志願したのかというジュヌンに、自分が死んだのは日本統治時代だったと語り始めるボユン。国のアイデンティティが奪われようとしていた時期、国毎に分けられていたあの世でも日本の死神が朝鮮の人々の魂を無理矢理日本のあの世に連れて行こうとしていた。それを救ったのがジュンギルだった。
ジョンムンの病室を訪れたボクヒはユニに対する罪悪感について重い口を開く。二人は姉妹のように仲良く育ったが、父親の病気で経済的に厳しくなったユニに新聞に載っていた日本の工場での仕事を薦め、大事にしていたマフラーを渡してユニを見送った。しかし、彼女を待っていたのは工場の仕事ではなく日本軍の慰安婦としての過酷な環境だった。
これを聞いたジョンムンはユニがどんなに辛い状況でも希望を失わず、自分よりも周りを心配する明るい子だったと彼女にまつわるエピソードを語り始める。彼女の前向きな性格に周りの少女達も徐々に変わっていった。ある日、証拠隠滅の為に全員が殺されるという噂を耳にした少女達は日本軍の目を盗んで逃亡を図る。迫りくる日本軍の追手におとりとして飛び出したユニはその場で乱暴され殺されてしまい、逃げ延びたジョンムンもまた、ユニに対して置き去りにしてしまった罪悪感を抱えて生きてきたのだった。
月日が流れても「遺憾だ」「慰労する」と遠回しな表現で正式に謝罪しない日本に対する憤りからユニに代わって真実を訴え続けるというジョンムンだが、この世を去る時間は迫っていた。最後に懐かしい人に会わせようというリョンに生者と死者を会わせるのはご法度だと驚くリュング(ユン・ジオン)。しかし、ユニは生者でも死者でもない死神となっていた。同行したボユンこそ大人になったユニだったのだ。
思い出のマフラーや、日本軍に無理矢理入れられた腹部の刺青からボユンがユニだと確信したボクヒとジョンムンはそれぞれが長年抱え続けてきた罪悪感を打ち明け涙ながらにユニに謝罪した。
日本が正式謝罪するまではあの世には行けないというジョンムンに「若い世代が意志を引き継ぐ」というジュヌンを見たジョンムンは当時追いかけてきた日本軍に捕まりそうになったところを助けてくれた独立運動家の若者の生まれ変わりだと気づき、若者の言葉に安心して行きを引き取った。
ジョンムンの死をもって韓国に残る日本軍慰安婦は残り12名になったというニュースが流れ、若者からは様々な意見が飛び出す中、ジュヌンは平和の少女像に花を手向けて忘れないと誓う…。
■第13話見どころ
第13話では「日本軍慰安婦問題」が取り上げられ日本人視聴者からすると少し気まずく、あるいは不愉快に感じられるかも知れないが、なかなか攻めたトピックだったと思う。これまでも日本統治時代の日本人の悪行を描写している作品はいくつもあるが、慰安婦の問題に丸々1時間フォーカスしたドラマは初めてなのではないだろうか。第6話で登場した朝鮮戦争の国家功労者のエピソード同様、年月が経ち、戦争を知らない世代が増えていく中で、こうした負の歴史や実際の当事者が何を感じたのかを風化させないという作者の意図が見える。
日韓の国際問題の一つである「慰安婦問題」は様々な意見や主張が入り乱れ容易く理解して解決出来る問題ではないが、これを観た視聴者が当時どのような状況で、それを背景に両国がどのような主張をしているのかに関心を抱くきっかけになればと願う。
■第14話「風の花」
4月28日、一人で酒を飲んでいたリョンを心配するジュヌンだがリョンはそれを拒絶する。この日はリョンに与えられた唯一の休暇、すなわちリョンがこの世を去った命日だった。アプリを使ってリョンのネガティブ度が100%になっている事に気がついたジュヌンは会長にリョンの過去を問いただす。
約400年前、裕福な屋敷に暮らしていたリョン(子役/カル・ソウォン)は下女のコプタンの目を盗んでは山に狩りに出かける逞しい性格の持ち主だった。かつて毒蛇に噛まれて下の身分の人々に救われ、動物を狩ってその対価を払っていたリョンはある日、山で狩りを邪魔した賤民を殺そうとしていた少年(子役/パク・サンフン)と出会う。
山で毒蛇に噛まれた少年を見つけたリョンは薬屋まで彼を運び、彼を看病する。すっかり回復した少年も薬屋に狩りの収穫を納めるようになり、中国から女真族が迫っている事を聞いて武官を目指すようになる。少年はジュンギルと名乗った。
父から許嫁と結婚するように命じられたリョンはこれを断ろうと相手の屋敷に乗り込むが出てきたのはジュンギルだった。こうして二人は市場での買い物や狩りを通じて心を通わせ正式な夫婦となるが、大人になったある日、女真族の襲来の為、ジュンギルに召集がかかり、彼の不在中に街も女真族に襲われ、リョンは弓で応戦するが下女コプタンとともに捕虜として清に連れて行かれてしまう。
何日も歩かされてた後、野営地の近くに薬屋で教えてもらった毒草が咲いているのを見つけたリョンは女真族の食事に毒を盛り、捕虜達を連れて脱走する事に成功したが、再び朝鮮の地に戻ってきた彼女達は女真族に身を売ったとして街でも蔑視され、ジュンギルの母も二人を別れさせる為にリョンに自害の為の小刀を渡す。
街で民衆から石を投げられ、リョンを庇ったコプタンが命を落としてしまう。絶望して後を追おうとするリョンを止めるジュンギルだが、彼は次第に悪い噂を広める民衆を殺し始めるようになる。これを悲しんだリョンは自ら手首を切り命を絶ってしまった…。
■第14話見どころ
リュングの生前のエピソードに続き、今回も大部分が約400年前の朝鮮時代が舞台となり、時代劇を観ているような気分になる。これまでも要所要所で回想として語られてきたリョンの生前のエピソードが全て繋がるような構成になっている。
彼女の少女時代を「花遊記<ファユギ>」や「青い海の伝説」で主人公の幼少期を演じていたカル・ソウォンが演じており、上記作品と比べより大人びた彼女の成長ぶりにも注目だ。
リョンとジュンギルが前世で関連している事はこれまでに明らかになっていたが、かつては愛し合った夫婦だったというエピソードには驚かされた。今回終盤では敵にさらわれて行きて帰ってきたからという理不尽な理由から差別を受け、そんな彼女を守る為に正気を失ってしまったジュンギルを見て自ら手首を切って命を絶ったリョンを抱いてジュンギルが泣き崩れるシーンで幕を閉じた。
残すところあと2回となった本作。最終週ではこれまでのストーリーがどのような結末を迎えるのか?そしてジュヌンは「走馬灯」を辞めて無事に昏睡状態から目を覚ます事は出来るのか?全く予想ができない展開に期待が膨らむ。
「明日」は2022年4月1日から金土ドラマとしてMBCで21時50分から放送され、毎週土曜日と日曜日に新しいエピソードがNetflixで配信される予定だ。
■スタッフ
演出:キム・テユン、ソン・チウク
脚本:パク・ラン、パク・ジャギョン、キム・ユジン
原題:내일
■キャスト
ク・リョン役:キム・ヒソン
チェ・ジュヌン役:ロウン(SF9)
パク・ジュンギル役:イ・スヒョク
イム・リュング役:ユン・ジオン
オクファン役:キム・ヘスク
チャン・ジェヒ役:キム・ヌリ
チョン・スイン役:ムン・ソユン
ほか
■配信予定
配信開始:2022年4月1日
エピソード数;全16話
◇予告動画(Youtube)
◇MBC番組公式ページ
◇Netflix作品ページ
【作品詳細】【「明日」を2倍楽しむ】