「末代皇妃~紫禁城の落日~」前半18話を一挙無料配信-GyaO!

清朝最後の皇帝・溥儀の側室であった文繍の波乱に満ちた半生を描く華流ドラマ「末代皇妃~紫禁城の落日~」の前半18話が、4月9日から一挙無料配信される。清朝末期といえば、アカデミー賞9部門を受賞したベルトルッチ監督「ラストエンペラー」や浅田彰の小説「蒼穹の昴」「中原の虹」などの影響で中国史の中でも人気の高い時代である。「ラストエンペラー」に登場する文繍は、"I want to divorce. (離婚したいの)"といって雨の中を走り出す場面が印象的だ。このシーンのBGM「Rain」は、坂本龍一のサウンドトラックの中でも人気の高い楽曲でもある。実はこの文繍が求めた離婚というのは、中国歴代の皇帝にあって最初で最後の出来事であり、当時でも前代未聞の大スキャンダルだったのである。女性の自由が確立されていなかった時代にあって、自分の意志で生きようとした文繍のドラマをより詳細に追う歴史ドラマが、今回配信されるシリーズである。
このドラマでは、溥儀が革命によって紫禁城を追われ、天津の租界に身を移したところから始まる。文繍は夫・溥儀への不満と正室の婉容からの嫌がらせに耐えかねて離婚を決意、裁判所に訴えるという実力行使に出る。やっと離婚を勝ち取ったものの、その条項には「生涯の再婚を許さず」という項目が盛り込まれていた。この為、自由の身になって男性と恋に落ちても結婚の選択を取ることは出来ないという新たな苦悩が始まってしまった。激動の時代背景が絡み合い、更に数奇な運命へと導くドラマはこの時代の中国ならではのものである。清朝の上流階級の女性でありながら、彼女が自由に生きられた理由の一つに、満州族の名家出身だったことで漢族の風習である纏足(てんそく・足を縛って小さくする)をされていなかった事も有利に働いているだろう。歴史好きには必見、歴史がわからなくてもその人間模様は胸踊る波乱のドラマとして楽しめるものとなっている。
文繍を演じる蒋勤勤(ジアン・チンチン)は数々の映画人を輩出する名門・北京電影学院の出身で、2005年には資生堂のイメージキャラクターにも選ばれた人気の美人女優である。このドラマは2003年に中国で放送されたテレビドラマで、文繍と対立する役に男装の麗人・川島芳子も登場するとあって日本人にとっても見所のポイントが随所に見受けられる。
ドラマ全36話中の前半18話がこの4月9日から7月1日までの配信となっているので、この機会を逃さずチェックしたい。
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