最終回16.9%「シュルプ」キム・ヘスが巣立っていく息子に対する複雑な心境を熱演!第16話ネタバレ、見どころ

2022年12月05日23時14分ドラマ
Netflixシリーズ『シュルプ』独占配信中
画像出典:tvN番組サイトより

キム・ヘス主演で、朝鮮時代の教育ママの奮闘を描いたコメディ時代劇、Netflixで独占配信の「シュルプ」(全16話)がいよいよ最終回を迎えた。気になるあらすじ(ネタバレ)と見どころを確認してみよう。
視聴率は初回7.6%から始まり、10話以降は二桁をキープし、4日に放送した第16話は16.9%と自己最高の数字で有終の美を飾った。(ニールセンコリア、全国調べ)

Netflixが待望の2022年公開予定韓国作品ラインナップ一覧

「シュルプ」は、トラブルメーカーの息子たちと、王座を狙うライバルの策略…さまざまな問題に振り回されながら、未来の朝鮮王を育て上げるために日々奮闘する王妃の姿を描く。【「シュルプ」を2倍楽しむ】で各話のネタバレあらすじ(ネタバレ)と見どころ、キャストなどまとめている。



■第16話(最終回)あらすじ
クォン医官ことイクヒョン(キム・ジェボム)の死により、亡き長男の死の真実を明かすには王(チェ・ウォニョン)の決定に頼るしかなくなってしまった。

ファリョン(キム・ヘス)から息子イクヒョンの死を知らされ生きる希望を失った廃妃ユン氏(ソ・イスク)だが、イクヒョンには子がいると知ると、孫に当たるウィソン君(カン・チャニ)を生かして欲しいと頼む。

しかしその一方で、王宮では大臣達がイクヒョンの血を引くウィソン君を斬首刑にすべきだと訴え、大妃までもがウィソン君を殺すように命じる。これ以上、玉座を血で汚したくないと願う王も、真実を明かせば自らの王位が危うくなるという大妃の脅しには返す言葉が出てこず。

大妃は王を今まで通り服従させる為、大君達に牙を向ける。ムアン大君(ユン・サンヒョン)の隠し子を見つけて王の前に突き出しただけでなく、世子嬪チョンハ(オ・ウィジュ)にも密かに毒を飲ませてお腹の中の子を殺し、再び世継ぎを身籠れない体にしようと企んでいたのだ。しかし、良心の呵責に苛まれた医官は毒を飲ませておらず、ファリョンも大妃の策略に気づいていた。大妃は大君達の品格の無さを責めるどころか、ムアン大君の身分を超えた婚姻を許し、自らの恐ろしい計画を王の前で暴かれてしまう。

懐妊の誤診は、妊娠が安定期に入るまでチョンハを守る為のファリョンの機転だった。大妃は必死の弁明をして王を味方に残そうとするが、王の心は既に母である大妃から離れていた。苛立ちを隠せず、何としても我が子を守ると牽制する大妃のやり方を否定し、何としても夫を守ると断言するファリョン。

心を決めた王は大妃に真実を打ち明けると宣言。それでも、母親を罰する事は出来ないだろうと余裕を見せるが、王は既に自分のすべき事を分かっていた。ひとり孤独に食事を摂りながら、息子との思い出に浸り微笑む大妃。

王は大臣を集めると、真実を明かし自らの過ちを正すと宣言。ソンナム大君はサンウクを訪ねると世子に対する処方は正しかったのかと問い質す。ソンナム大君は自らが持ち込んだ薬草が兄を殺したのではないか?という自責の念を抱き続けていたのだ。薬草には問題が無かったと知り安堵する彼をファリョンが励まし、今は亡き長男を送り出そうという母に冷静なソンナム大君も涙を流す。

長男との約束通り、彼が愛した家族を王宮に戻したファリョン。王は廃妃ユン氏を復権させ、テイン世子を毒殺した母である大妃を幽閉するよう命じる。ナム尚宮(イ・ジョンウン)が大妃のもとに向かうと、そこには大妃がかつて王妃に冊立された際に身に着けていた衣装を身にまとい、座ったまま息絶えているのを発見し泣き崩れる。それと同時にかつてチョ貴人と呼ばれた大妃が、王妃になった翌日に王が崩御し、たったの一日だけで王妃の座から退いた事が明かされた。悪辣ながら時に哀れにも思えた義母に対し、礼を尽くして最後の挨拶をしてひざまずくファリョン。

時が経ち、子供を身ごもったチョンハを中心に側室たちが話に花を咲かせるが、ファリョンは空いたファン淑媛(オク・チャヨン)の席が気になっていた。身分を剥奪され、ひっそりと暮らしていたファン淑媛とウィソン君のもとを訪れたファリョンは、彼女なりにウィソン君を激励するが、父や愛する男を一度に失い、精神を病んだファン淑媛がウィソン君をイクヒョンだと思い込んでいる姿を見て複雑な感情に襲われる。

一方、身分は取り戻したものの、全ての息子に先立たれたユン氏はイクヒョンが遺した形見を見つめ、孫のウィソン君が生きているというファリョンの言葉だけを希望に無理やり食事を口に入れる。

王宮を出たムアン大君はすっかり教育パパとなり、子育ての先輩である側室達を訪ねる。テ昭容(キム・ガウン)やコ貴人(ウ・ジョンウォン)もすっかり彼を受け入れるが、彼女らは王宮を出て自分の足で歩み始めた息子から子離れが出来ていなかった。

めったに無い流星の夜、チョンハを連れ出したソンナム大君はこれまで素直に打ち明けられなかった彼女への愛情を打ち明け、口づけを交わす。

ケソン大君(ユ・ソンホ)もまた旅立ちを決意し、ファリョンを寂しがらせるがすっかり大人になり自分で世界を切り開こうとする姿を見せた。兄弟に見送られ、ケソン大君は旅立ち、ファリョンは美しい女性の姿で描かれたケソン大君の絵を愛おしそうに眺め抱きしめ、時折贈られてくる外の世界を描いた絵画が彼女の癒やしとなっていた。そんなファリョンのもとに発明に夢中な五男イリョン大君(パク・ハジュン)が空を飛ぼうと屋根に登ったという知らせが入り、王宮を疾走。

ある日、宮中を歩いていたファリョンは突然の雨に襲われるが、彼女に傘を差し伸べたのはソンナム大君だった。自らの肩が濡れても気にせずに母が濡れないよう傘をさす息子に寄り添うファリョン…。



■見どころ
最終回では、ファリョンと大妃の泥沼の嫁姑最終決戦が描かれると予測した視聴者は多い事だろう。しかし、実際には二人の対決の熾烈や血なまぐさい争いの結末ではなく、彼女らが抱えるそれぞれベクトルの違う母性が描かれ、より深みを増す脚本に心を奪われた。

最終話に入ってからファリョンと大妃の対立が描かれた割合はそこまで大きくないのだが、これまで冷酷で残虐な面がに焦点が当てられてきたのに対し、息子にも見限られた大妃が息子との幸せだった時間を思い出して微笑んだり、王妃として冊立された際の衣装を着て座ったまま息絶えていたシーンのインパクトはかなり強烈。同時に彼女が王妃として冊立されたのはたったの一日だったというエピソードが明かされ、彼女もまた、自身の身分よりも息子の将来の為に王妃の座を奪ったように感じられた。

これまでのエピソードでは、様々な問題や葛藤を抱える子供達と向き合った母親が何を思い、どう向き合っていくべきなのかを示してくれるような内容が描かれてきたのに対して、最終話では自立してそれぞれの道を歩みだす王子達と、子離れが出来ない母親達の姿が描かれ、子供が見えないところで成長していく事に対する喜びや寂しさ、いつかは自分の手を離れていってしまう儚さ、そして親が思う以上に子供も親の事を思っているというメッセージが込められていた。

中でも精神を病んでしまったファン淑媛を静かに見守るウィソン君の姿や、ラストシーンで自分が濡れても構わずに母に傘をさしてあげるソンナム大君の姿がそんなメッセージを強く表していて、守ってきた我が子が自分より背が大きくなり、今度は母親を守る姿が様々な感情を呼び起こす印象的な場面だ。

これまであまり描かれなかった五男イリョン大君も含め、登場人物の後日譚も満遍なく描かれ、非常に満足度の高い終わり方だったのではないだろうか。子供が知らない母親の気持ち、母親が知らない子供の気持ちがたくさん詰まった作品なので、改めて子育て世代にはお薦めしたい作品だ。

子供の将来や社会的ステータスを巡ったママ同士のドロドロとした競争といった現代のトピックを朝鮮時代に移植し、時代を問わず不変な母と子の関係や成長を描いたtvN土日ドラマ「シュルプ」はNetflixで独占配信中だ。

■スタッフ
演出:キム・ヒョンシク
脚本家 :パク・バラ
原題:슈룹(シュルプ)

■キャスト
イム・ファリョン役:キム・ヘス
大妃役:キム・ヘスク
朝鮮王イ・ホ役:チェ・ウォニョン
ソンナム大君役:ムン・サンミン
世子役:ペ・イニョク
ムアン大君役:ユン・サンヒョン
ケソン大君役:ユ・ソンホ
イリョン大君役:パク・ハジュン
ファン貴人役:オク・チャヨン
コ貴人役:ウ・ジョンウォン
テ昭容役:キム・ガウン

ほか

Netflix公式ページ
Youtube|Netflix予告動画
tvN公式ページ

kandoratop【作品詳細】【「シュルプ」を2倍楽しむ】

【Netflix2022年韓国ドラマ】【Netflix2022年韓国映画】