「太宗イ・バンウォン(原題)」第25話・第26話:チュ・サンウク、奪った者の宿命に苦しむ…あらすじと見どころ

2023年01月10日18時00分ドラマ
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韓国本格時代劇「太宗イ・バンウォン(原題)」(全32話)がKNTVで日本初放送中だ。1月8日(日)第25話と第26話の詳しいあらすじと見どころをご紹介、日本版予告動画も番組公式サイトで公開している。

※2022年12月31日開催された「2022 KBS演技大賞」で、本作はチュ・サンウクが大賞を受賞したのをはじめ、パク・ジニが最優秀演技賞、イェ・ジウォンが助演賞を受賞した。

詳しいあらすじを知りたくない方は、見どころと※豆知識をご覧になって、あらすじは確認用にどうぞ。また、次の土曜日に再放送するので、見逃した方はチェックをお忘れなく!

「太宗イ・バンウォン(原題)」は朝鮮王朝の礎を築いた第3代王“太宗”となるイ・バンウォンの生涯を新たな視点で描く本格時代劇だ。【「太宗イ・バンウォン」を2倍楽しむ】では、時代背景や登場人物とキャストの紹介などまとめている。



■キャストイ家の家族・俳優紹介
イ・バンウォン(太宗)役:チュ・サンウク
イ・ソンゲ(太祖)役:キム・ヨンチョル
元敬王后ミン氏役:パク・ジニ
神徳王后カン氏:イェ・ジウォン
 ほか

■第25話あらすじ※豆知識
反乱軍に押される王イ・バンウォン(チュ・サンウク)だったが、援軍が駆けつけ別動隊を制圧。王はそのまま父イ・ソンゲ(キム・ヨンチョル)がいる反乱軍の軍営に乗り込む。イ・ソンゲは敗北を認め、捕らわれた反乱軍の兵士たちの解放を求める。王は捕えた兵士たちを開放し、上大王イ・ソンゲは約束通りに太上王の宮殿に戻る。

王宮へ帰還する道中、王は義弟ミン・ムジル(ノ・サンボ)が自分に対して不満を持っていることを察し、ミン家をけん制したのは王として正しい政治をするためと語るが、この言葉にますます気分を害するムジル。

西北方面の兵たちが元に戻り、反乱を首謀したチョ・サウィ(チョン・ウィガプ)が逮捕された。漢陽に戻ったイ・ソンゲは全ての勢力を失い、慟哭する。それを聞いた王は、父に憧れ、その地位に就きたいと、ずっと思ってきたことこそが、父に指摘された“胸の底にあった権力欲”だったと気づき、王妃ミン氏に弱音を吐き涙を流す。これがきっかけで夫婦の間の溝は埋まるが、ミン氏の実家では、ムジルが王から言われた冷淡な言葉を家族に話し母ソン氏(イ・ウンギョン)は、手元で育てたバンウォンの長男ヤンニョン大君(世子イ・ジェ)が王座に就くまでの辛抱だと落ち着かせる。

その後、チョ・サウィと部下、イ・ソンゲの側近キム内官(イ・チュシク)が反乱を犯した罪で処刑される。反乱鎮圧に貢献した臣下たちと食事会を開いた王は、今なおイ・ソンゲに忠心を抱き、私兵廃止に不満を持つイ・ゴイを自宅に戻るよう告げ、後に家族もろとも庶民の身分に落とす。そして義父ミン・ジェには権力への未練を捨てるよう警告する。

ミン・ジェ(キム・ギュチョル)は家族にこのことを話し、くれぐれも言動を慎むよう忠告するが、娘が王宮入りする際に付き添わせた下女キム氏が王の子を孕んだと報告を受けたソン氏は、下女が男児を出産すれば、後の後継者争いに禍根を残すかもしれないと考える。王の子でないと言わせたいが、キム氏は王の子だと言いはり、ソン氏は彼女を暖房のない部屋に送り、流産させるように仕向ける。その後キム氏は一人で男児を出産する。ソン氏はこれを夫ミン・ジェにも秘密にし、キム氏と赤ん坊を屋敷から粗末な小屋に追い出す。

一方、ハ・リュンから明の皇室で朝鮮の王女を明に嫁がせる計画をしていると聞いた王は、王妃に相談する。夫婦は、明との関係改善としては賛成だが、娘たちを異国の送るのは忍びないと、幼い娘まですぐに婚姻させることにする。そして、長男を連れて近々ミン・ジェの屋敷に行こうと王妃を喜ばせる王。その日、王は中宮殿にとどまる。王妃に苦労を掛けていることを謝り、自分が犯した罪を償うためにも正しい政治を行いたいと伝え、王妃と一夜を過ごす。

上大王宮に来るなという父イ・ソンゲの元へ出向く王。迷惑顔の父に「私もここに来ることが胸をえぐられるように辛いが、これを自分への罰だと思う。どうぞ長生きしてください」と挨拶し、父が快適に暮らせるよう手配する。

そんなある日、王は臣下から巷に流れる噂の報告を受ける。それは「王の血をひく子がある屋敷で育てられている」というもの。しかもそれが王妃の実家ミン・ジェの屋敷と聞き、驚く。これは王妃ミン氏にも報告され、ミン氏はすぐに下女ミン氏を暖かい部屋に移して待遇するよう指示する。

王は王妃にこのことを知っていたのかと問い、王妃も知ったばかりだと答えるが、王は実家を訪ねることを中止する。そして、キム氏と赤ん坊を入宮させ、ミン氏の家門排除に動き出す。

■見どころ
第25話は、やっと父と息子による骨肉の争いに決着がつき、王妃ミン氏との溝が埋まりかけた。ところが、王妃の実家ミン家では王への不満がますます募る。ミン家で育ったバンウォンの長男に一縷の望みを託すが、どうも長男は勉強嫌いの様子でこれも心配。さらに、ミン氏の母ソン氏が独断で行った下女キム氏の出産隠しが王に知られたことで、王のミン氏一家の排除が本格的に動き出す。

ところで、下女キム氏。歴史好きの方なら彼女が孝嬪(キョンビン)金氏で、赤ん坊は後の敬寧(キョンニョン)君と思い当たるはず。ミン家に恨みを持つキム氏は今後どのように描かれるのか?



■第26話あらすじ※豆知識
王妃ミン氏の下女キム氏が王の子を身ごもり、出産したことを秘密にしていたことから、ミン氏の家門を徹底的に抑え込む準備に動き出した王イ・バンウォン。

命を受けたハ・リュンは、チョ・ヨンム(キム・ボブレ)、イ・スクポン(チョン・テウ)と対策を立てる。外戚が権勢を得て国を乱した漢・成帝時代を例にして、ミン氏家門の本音を聞き出す作戦を立てる。
※ハ・リュンが例えにした「漢・成帝時代の五候」は、王禁の子で、成帝の生母の皇太后王氏(王政君)、及び成帝の執政(大将軍)となった王鳳の異母弟のこと。河平2年(紀元前27年)に兄4人(王譚・王商・王立・王根)と共に列侯(高平侯)に封ぜられ、「五侯」と呼ばれた。

イ・スクポンは王妃の弟ミン・ムジルを酒席に呼び出し、過去の無礼な態度を謝罪する。スクポンの態度の急変を疑うムジルは、兄ミン・ムグに報告し、油断禁物を忠告されるが、ムジルは王がミン氏に特別な配慮を考えており、スクポンがすり寄ってきたと思い込む。

このことから、ミン・ジェの妻ソン氏も、側室となった下女キム氏の一件を王が許したと安堵する。ミン・ジェはそんな妻の都合の良い考えに注意を促すが…。

ミン氏が頼みの綱とするヤンニョン大君、世子イ・ジェは、優秀だった王と違って勉強に興味がない。これからの政は刀でなく筆だと信じる王は、それが頭痛の種。そこで勉学の進捗状況を王自ら確認し、甘やかした教育係を奸臣と呼び、官職はく奪の上、世話係のソ内官に罰を与えるなどする。一方、王妃ミン氏は、側室となったキム氏に実家での虐待を謝罪し、秘密にしてほしいと頼む。

王は勉学の必要性を世子に思い知らせ、ミン兄弟を失脚させるためのある計略をめぐらす。側近を集めて世子に譲位すると宣言したのだ。側近の中にはミン・ジェもいて、ミン・ジェをはじめ臣下たちは譲位に大反対するが、王は聞き入れずに譲位の命を下す。厳しい父王を恐れ泣く世子の元に、譲位の王命と国璽が届く。世子な言われるまま国璽に手を伸ばそうとするが、ソ内官の顔色をみてその手を引っ込め、「嫌です」と逃げ出してしまう。

父ミン・ジェから譲位の話を聞いた王妃は、これが王の本心でなくミン氏家門を狙ったものだと見抜く。忠義心にあつい父ではなく、おそらく目標は弟たち2人だと察した王妃は、父にすぐに弟たちにそのことを伝え、舞い上がらず何が何でも譲位に反対する声を上げるよう指示するよう頼む。

父から王妃の指示を聞いたミン兄弟は臣下たちと共に、譲位の取り消しの声を上げ続ける。ところが、ファン・ヒ(カン・ジソプ)が、王を「上王」と呼んだことで、ミン兄弟は「譲位は王の本心かもしれない」と油断する。さらにミン兄弟が居残った部屋に、イ・スクポンが再度謝罪に訪れ「譲位が王の本心だ」と告げたことで、兄弟はすっかり舞い上がってしまう。
※黄喜(ファン・ヒ):(1363年3月8日~1452年2月28日)高麗時代からの官吏。朝鮮王朝では太宗、世宗2代に仕え、歴代最長の領議政(現在の首相)を勤めた。太宗5年、王命を伝える知申事(現在の秘書室長)を担当。

その頃王妃ミン氏は、王に直接譲位の取り消しを頼みに行く。だが「現場で学ぶこともよい方法だ。余が上王として補佐する」と、あくまでも譲位が本気だという姿勢を通す。王は次に側室キム氏を呼びつけ、ミン家での待遇を尋ねる。キム氏はあくまでも好待遇だったと答えるが、その表情から王はその言葉を疑う。

東宮を訪ねた王妃は、弱気の世子を勇気づけ、これは父王が叔父たちを試しているのだと教え、「国璽を持って王に“譲位の命令の取り消し”を頼みに行くよう」言い聞かせる。他に方法はないと知った世子は、王に国璽を返しに行く。「今後は一生懸命に勉強します」という世子に、「すまない」と告げて抱きしめる王。

王が譲位を取り消したことで臣下たちは安堵し万歳を唱えるが、ミン兄弟に喜びの表情はない。王の腹心たちはその表情を見逃さず、ミン兄弟を司憲府送りとする。さっそく臣下たちからミン兄弟を弾劾する声が上がる。まんまと王の計略にハマった兄弟は島流しの刑に処せられる。
※司憲府(サホンブ):官吏の汚職を監察する官庁

王妃は謝罪する王に、「(処罰は)正しい判断です。弟たちの不忠な本心が表に現れたのです。極刑ではなく流刑となったことに感謝します」と謝意を示す。

上王イ・バングァ(キム・ミョンス)は、ミン兄弟が後に逆心を抱く兆候が見えたという王に、「王は見えない敵を作り出して斬っている」と苦言を呈する。王は「奪った者の宿命です。こんな思いを世子にさせないために…」と辛い心中を吐露する。

父王に怯え、憎いと泣く世子を抱きしめる王妃は、「早く成長して王として力をつけ、その力で叔父たちを必ず助けてあげて」と頼む。

時が流れ、成長した世子は、ことあるごとに弟チュンニョン大君と比較する父王に反抗的な態度にでて…。

■見どころ
子煩悩だった王が、世子を見る目が冷たい。それも世子が、外戚ミン一族の操り人形とならないように、という、親心でもあるのだが…。「奪った者の宿命」という、バンウォンの言葉が辛い。だが、結局はこれが世子との確執を生む原因になる。

バンウォンの苦悩が描かれたこの回は、韓国放送時、視聴率11.5%とこれまでの最高視聴率を記録した(リールセンコリア、全国調べ)。

予告動画では、どうやら太上王イ・ソンゲとの和解もあるようで、次回放送が待ち遠しい。

日本初放送 10月9日(日)スタート
毎週日 20:00~22:10 ※2話連続放送
再放送 毎週土 11:30~13:40 ※2話連続放送

KNTV「太宗イ・バンウォン(原題)」番組サイト

kandoratop【作品詳細】【「太宗イ・バンウォン」を2倍楽しむ】



■視聴方法
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