カズレーザーと学ぶ。「塗って痩せる薬、太らない糖、美容LED、モテる皮膚ガス、老化は腎臓から」ざっくりまとめと見逃し配信

2023年06月21日01時34分暮らしと文化
©日本テレビ

夏到来!肌の露出が増え、見た目が気になる季節!昨日20日「カズレーザーと学ぶ」(日本テレビ)は「最新科学で美しくなる」をテーマに2時間スペシャルで放送された。この回の見逃し配信はTVerで、Huluでは過去話一覧している。

番組ではちょっと難しいけれど、各パートの専門家たちの分かりやすい解説やカズレーザーのアシスト、出演者たちの質問や実際の検証映像もあり、あっという間の2時間だった。以下、ざっくりと講義の内容をおさらい。詳しい内容や楽しいトークは見逃し配信で確認しよう。



今回、カズレーザーと共に学んだのは以下の5つ。
①夢の太らない糖アルロース
②色で効果が変わる光治療LED
③肌に塗るだけで痩せる薬
④老化の鍵は腎臓!?
⑤夏の緊急皮膚ガスチェック!
 

最初に紹介されたのは「肌に塗るだけで痩せる薬」(講義:上林拓)。
夢のような薬の正体は、ビタミンD化合物。これを直接肌に塗ると、その刺激でTSLPが増加し、脂を出して痩せる。
元々は2型糖尿病の治療の過程で、TSLPホルモンが悪免疫を良免疫に変えると分かり、マウスによる実験。その結果、TSLPホルモンを注射したマウスは体重が激減した。これはTSLPが皮脂腺を刺激し、毛穴から脂質を放出。血中の中性脂肪を取り込み、それを補うために皮下脂肪や中性脂肪を吸引しその結果痩せたため。ただしTSLPは注射でしか体内に入れられない。その後の研究で、ビタミンD化合物を直接肌に塗ると、その刺激でTSLPが体内で増加し脂を出して痩せることが実証された。
すでに学術誌サイエンスでも紹介されおり、3年後の実用化を目指して研究しているとのこと。さらに、皮脂分泌が増えるので乾燥肌の改善やドライアイを防ぐ効果も期待できる。
※部分痩せはできない。また一般的なDとは別のもの。過剰摂取は毒性もあるので要注意。

続いて「色で効果が変わる光治療LED」(講義:日比野佐和子)
今回紹介されたのは「赤、紫、青」の3色。
●赤色LED照射:育毛に効果がある。
赤色は皮膚の深部にまで届き、毛母細胞を活性化し発毛を促進する。3日間照射した実験で効果があった。
●紫色LED照射:近視の進行を抑制する。
太陽光にも含まれるバイオレット光に子供の近視抑制の効果あり。実際に台湾では週に2時間半以上の屋外運動を行う法律が制定されており、近視の発症率が減ったという。
●青色LED照射:ニキビに効果
ニキビの原因のアクネ菌の代謝物ポルフィリンが青色LEDを浴びると活性酸素を発生し、これによりピンポイントにアクネ菌が酸化、死滅する。皮脂の分泌を抑制する毛穴引き締め効果もあるのでニキビの悪化を防ぐ。ちなみに赤色LEDはコラーゲンの生成に効果があり、シワ改善に有効。

次は「夢の太らない糖アルロース」(講義:筧善行)
糖なのに食べてもゼロカロリーと、夢のような甘味料。約5gの摂取で血糖値の上昇が抑えられる。糖は分解されて小腸の壁から吸収し血液で全身へ送られる。しかし、アルロースは酵素の糖の分解を抑制し、他の糖の摂取の邪魔をするので、糖尿病にも有効。さらに、アルロースは全身の脂肪を燃焼させるUCP1を増加させる効果があり、健康的に痩せられる可能性も。企業への供給は行っており、一般家庭への販売も開始される。砂糖の甘みより少し控えめで後味も良く、食後のコーヒーに入れるなどお勧め。

この後は「夏の緊急皮膚ガスチェック」(講義:関根嘉香)
汗の季節になり、皮膚から匂う夏の三大悪臭「加齢臭」「納豆臭」「刺激臭」の原因と、匂いを抑える方法や軽減する香りについて学ぶ。
●加齢臭:2-ノネナール。皮脂の酸化によって発生する。
カシスで加齢臭が半減することがわかっており、シトラスの香りや森林の香りで匂いを軽減できる。一方でウッディーな香りやパウダリーな香りは避ける方がよい。
●納豆臭:イソ吉草酸が原因。汗をそのままにすると発生する。
普段汗をかかずエアコン漬けの生活をしていると、汗腺が休眠してしまう。そんな人が外に出て汗をかくと、匂いがきつくなる。普段から汗をかく習慣をつけることが肝心。
スパイシーな香りや森林の香りが相性良く、シトラス系は避けた方がいい。
●刺激臭:アンモニア臭。疲労やストレスにより増える。
蜆(しじみ)の味噌汁(オルニチア)がアンモニアを分解する。ヨーグルトなどでビフィズス菌を増やすのも効果的。便秘で皮膚からスカトールやインドールが発生することもあるので要注意。
お勧めの香りはフローラル、パウダリー。シトラスは避ける方がよい。

また、「モテる皮膚ガス=γ-ラクトン」についても学んだ。これは男性を惹きつける匂いで、大豆イソフラボンが腸内で分解されエクオールに変化する。但し、体内でエクオールが作れる日本人は50%位しかいないとのこと。カシスでγラクトンを増やせる。

最後は「老化の鍵は腎臓」(講義:黒尾誠)
腎臓の機能が低下すると、リンを尿として排出できなくなり、血液中でリン濃度が高くなり老化を進める。そのために生命の鍵は腎臓が握っているともいわれており、リンの過剰摂取をしないことが身を守る方法。リンには2種類ある。
●有機リン:タンパク質に多く含まれるが、食品によって吸収率は異なる。
大豆のリンはフィチン酸といって人間の腸からは吸収率0%。一方、肉や魚のリンは吸収率20~60%。
●無機リン:食品添加物に含まれている。
インスタント食品やハム、ソーセージ、ハンバーグなど加工食品に含まれこれらは100%吸収される。
近年体を鍛える人が増えているが、そうした人の肉などのたんぱく質やサプリメントの過剰摂取に伴う腎機能低下が懸念されている。また、座位行動(座りっぱなし)の時間が長いと死亡率が高くなる。これは30分以上同じ姿勢をすると骨からリンが溶け出すためなので、30分に1回歩けばリスクは軽減される。

■日本テレビ系列「カズレーザーと学ぶ。」放送概要
放送日時:6月20日(火)夜9時から2時間スペシャル
MC: カズレーザー(メイプル超合金)
出演者:斉藤慎二/おいでやすこが、大沢あかね、中山忍、錦鯉、本田望結、武藤十夢
進行:岩田絵里奈(日本テレビアナウンサー)
<専門家>
筧善行:香川大学 学長
日比野佐和子:大阪大学 特任准教授
上林拓:ペンシルベニア大学 医学部 教授
黒尾誠:自治医科大学 抗加齢医学研究部 教授
関根嘉香:東海大学理学部 教授

日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」番組公式サイト