「赤い袖先」(全27話)第25-26話“来世では見かけても通り過ぎでほしい”辛い遺言にジュノ嗚咽…あらすじ、見どころ、場面写真

09月18日08時30分ドラマ
©2021MBC

ドギム(イ・セヨン)懐妊、そして我が子の死、その後も続く不幸にもらい泣き必至!アジア中に空前の“袖先”シンドロームを巻き起こした切ないラブ史劇「赤い袖先」(全27話)BSフジ(182ch)で9月19日からの第25話、第26話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介。日本公式サイトとYoutubeで日本版トレーラーが公開中だ。

※182chの視聴方法は、BSフジにチャンネルを合わせてリモコンの「赤ボタン」を押す。

「赤い袖先」は1700年代の朝鮮を舞台に、自分が選択した人生を守ろうとする女官ソン・ドギムと、愛より国を優先する帝王世孫イ・サンの切ない宮中ロマンスを描く。【「赤い袖先」を2倍楽しむ】では時代背景や見どころ、韓国での評判、キャストの魅力などまとめて紹介している。あらすじも17話版と27話版のネタバレありとなしを用意している。



■キャスト押さえておくべきキャストと登場人物13名を紹介
イ・サン役:イ・ジュノ(2PM)
ソン・ドギム役:イ・セヨン
ホン・ドクノ役:カン・フン
英祖役:イ・ドクファ
提調尚宮チョ氏役:パク・ジヨン
ソ尚宮役:チャン・ヘジン
 ほか

※以下、ネタバレが気になる方は「■見どころ」を先にご覧になり、あらすじは視聴後の確認用のご参考にどうぞ。

■第25話あらすじ
ドギムにとっては覚悟を決めた夜だったが、それ以来10日も姿を見せないサンに不安を募らせる。サンはドギムに考える時間を与えようとしていただけだった。平然とした様子で現れたサンは不安そうなドギムを見つめて強く抱きしめた。

月日が経ち、これまで恐れていた、サンがやって来るのを待つだけの生活を送りながらも幸せを感じていたドギム。一方、サンの元にはドギムが懐妊したとの知らせが届き、大喜びしたサンはドギムのもとに急ぐが、途中で数年間子宝に恵まれずにいた中殿のもとに行き先を変える。

懐妊を知りながらもサンが正妻である中殿を慰めていると知ったドギムも側室としての生活を受け入れる。翌朝、ドギムのもとを訪れたサンは彼女の寝顔を見つめていた。

親友たちが休暇で宮の外に出かけるのを見送ったドギムは王の寵愛を受けて二度と宮の外には出られず。これまで守り抜いてきた自由な自分に別れを告げ、サンから与えられた「宜」の字を冠してウィビン ソン(宜嬪 成)氏として暮らしていく事を覚悟する…。

1786年(正祖10)、サン(ジュノ)とドギム(イ・セヨン)の間に生まれた長男で世子(次代の王位継承第1位)の文孝世子は麻疹にかかって幼くしてこの世を去る。文孝世子を看取ったサンと恵慶宮(ヘギョングン)(カン・マルグム)、大妃キム氏(チャン・ヒジン)は泣き崩れ、第二子を身ごもっているドギムは麻疹への感染を防ぐ為、最愛の息子の最期を看取る事が出来ず、息子の逝去を知らせる鐘の音を聞いて倒れてしまう。



■見どころ
承恩を受けて側室になり、懐妊するまでがかなりスピーディーに描かれた。二人が結ばれてハッピーエンドに向かう、というのはドラマではありがちな展開だが、本作ではドギムが愛の代わりに自由を失う「諦め」が描かれている。今回のエピソードではこれまで彼女がサンの求愛を拒んできた理由が生々しい現実という形で分かりやすく描かれ、虚ろな眼差しで準備をする彼女とそれを察して気遣うソ尚宮の姿、親友とはしゃぎながら宮の外に出かける自分自身の幻に涙で手を振るシーンはその最たるものだ。

純愛を貫き主君として思いのままに幸せを手に入れたサンと、愛を選んだが為に(ましてや側室なので王の女の一人に過ぎないのに)自分らしい自由な生活を失ったドギム。そんな彼女にサンが与えた、“よい”を意味する“宜”には「夫婦になって仲睦まじい(宜家宜室)、夫婦間の仲睦まじい楽しさ(宜家之楽)」というサンが理想とする家族の意味が込められている。ドギムが宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏となり、いよいよ迎える最終回、当時の社会不平等さの中で生きる二人は本当の幸せを手に入れる事は出来るのだろうか

大きな代償を払いながらもサンのそばに居る事を決意したドギム。二人が心穏やかに暮らす姿を待ち望む視聴者が多かったと思うが、むしろ真逆の展開に驚かされた。最愛の息子を病で失ってしまう。

赤い袖先©2021MBC■第26話あらすじ
サンは食事を拒み寝込んでいるドギムに対して王族を産んだ正一品の嬪として振る舞うべきだと諭し、お腹の子供の為にも強くなって欲しいと気持ちを伝えるが、そんな身分を望んでいた訳ではないと辛く当たるドギム。

※嬪(正一品):世子を産んだ側室。ドギムの最終品階は宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏。詳しくはサンを愛した王妃と側室たち紹介

悲しみに暮れるドギムに更なる悲しみが訪れる。親友のヨンヒ(イ・ウンセム)が宮中で働く武官と恋に落ちて、私通した罪で投獄されていたのだ。これを知ってヨンヒに会いに行ったドギム。ヨンヒは「たとえ死が待っているとしても愛する人の女になりたかった。自分の望んだ通りに生きてみたかった。幸せだった」と語り、ドギムは泣き崩れる。息子の一件だけでなく、ヨンヒについても法に従うべきと厳しい意見を述べるサンに許しを乞う事が出来ずヨンヒの処刑が決まる。

※私通(サトン):形式上は全員が王と婚姻関係とされた宮女が他の男性と心を通わせる事。発覚すれば死罪となる重い罪とされた。

残されたドギム、ボギョン(イ・ミンジ)、ギョンヒ(ハ・ユルリ)はいつか必ず4人揃って再会しようと誓い、ドギムにも微笑みが戻る。

子を失っても王として厳格にいなければならないサンの心に気づいていたドギムはサンを慰め、二人がまだ世孫と宮女だった頃の思い出を語って微笑む。

体調を崩したサンは看病していたドギムに昔のように本を読んで欲しいと頼む。「大切な人が亡くなって行くが二人が一緒なら乗り越えられる」と本心を打ち明けたサンを優しく励まし頬に手を伸ばすドギム。ドギムの熱に気づいたサンだが、ドギムは「陛下は強いから大丈夫」と励ますとその場で気を失ってしまう。

数日間目を覚まさず寝込んでいたドギムに付き添っていたサン。ドギムが目を覚ますと、そこにサンの姿はなく…。ソ尚宮(チャン・ヘジン)にかつて宮女だった頃のように尚宮様と呼び、サンではなく親友たちを呼んで欲しいと頼む。しかしソ尚宮が呼んだのはサンだった。駆けつけたサンを見たドギムはソ尚宮を責め、サンは寂しそうな表情を見せる。

「親友たちの顔を見てから逝きたい」というドギム。「もしも宮女のままにしていたら、こんなことにはならなかったか」というサンに、「もしも来世で私を見かけてもどうか見なかったふりをして通り過ぎて欲しい、恨んでいるわけではないが、来世では自分が望んだ通りに生きてみたい」と伝える。

サンは「私のことを少しも愛していなかったのか」と今まで一度もドギムの口から聞いた事がなかった自分への気持ちを尋ねる。ドギムは「わからないのですか、嫌いならとっくに遠くに逃げていた、そばに残ったのは私の選択」と言いながらもとうとう最後まで「愛している」と伝える事なく息を引き取ってしまう。

■見どころ
最愛の息子を病で失いながらも、王としてのサンの理解者であり続けようとしたドギムが遂にサンへの愛を口にする事なくこの世を去るという衝撃の展開がかなり早い段階で描かれ、冒頭からもらい泣き必至の場面が続く。

今回も、宮で暮らす女性たちが置かれていた不条理な状況がフォーカスされた。兄が流刑先で亡くなったと聞いても弔問に行く事も喪服を着る事も許されず、閉じ込められていると語り、ドギムの訃報に静かに涙する大妃キム氏、自分の望んだ通り、愛されてみて幸せだったと振り返りながらも処刑されてしまうヨンヒとそれを受け入れるしかない仲間たち、ドギムの死後、彼女に似た側室が選ばれなかった事に安堵して涙するソ尚宮など印象的な場面が多く登場する。中でもドギムが最後に口にした「来世で会っても見なかったふりをして欲しい、来世では自分の望んだ通りに生きてみたい」という言葉はショッキングかなりショッキングなセリフだ。

前回、親友たちとの会話でこんなセリフが登場した。「たとえ彼を本当に愛していたとしても絶対に気づかせない。それが彼を苦しめられる最大の方法だ」。ドギムが生涯サンへの愛を口にしなかったのは、愛を貫く為には自分を犠牲にしなければならなかった当時の社会やその象徴であるサンへの最大限の強がりであり、痛み返しだったのだろう。

BSフジ「赤い袖先」番組サイト
 2024年8月16日-9月23日 月-金8:55-10:00 (182ch)
 2023年10月5日-11月10日 月-金10:00-11:00 終了
公式サイト
トレーラー

kandoratop【作品詳細】【「赤い袖先」を2倍楽しむ】