「薯童謠 ソドンヨ」は百済を舞台にした初の韓国時代劇…初回で斬首される第26代王・聖王って?

ラブコメディやヒューマン、サスペンスなど多くのジャンルの中でも人気の韓国時代劇。テレビでは過去の名作時代劇が再放送されているが、今回はBS日テレ「韓国時代劇の巨匠イ・ビョンフン監督全8演出作品一挙放送!」の第4弾として2月13日から放送の「薯童謠-ソドンヨ-」(2005年、SBS)の時代背景と、第1話で斬首される聖王について紹介する。
「薯童謠-ソドンヨ-(以下、薯童謠)」は、古くから伝わる童謡をモチーフに、身分を隠した百済の王子(チョ・ヒョンジェ扮)と新羅の姫(イ・ボヨン扮)との運命の恋と生涯を描いた歴史ロマン大作。
©SBS
「薯童謠」は初めての百済を舞台にしたドラマ

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百済ってどんな国?

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第1話冒頭で斬首される国王は?

聖王(ソンワン)は日本に仏教を伝えた王
百済第26代・聖王(生年不詳-554年没、在位:在位:523年-554年)は、523年5月に父王・武寧王が死去したことにより王位に就いた。本名は明禯(ミョンノン)。『日本書紀』では聖明王または明王とある。高句麗に首都の漢城を奪われ、南方の熊津時代(475-538年)に逃れて以降、王と貴族の間で内紛が相次いでいたが、武寧王が漢城を奪還し国力が回復してきたおかげで、聖王は538年に首都をさらに南の泗沘(サビ)に移して貴族勢力を一掃、国力を回復した。
中国の梁(りょう)から文化・技術を受容し、国策では仏教を信仰して大通寺を建立した。倭国(日本)との連携をはかり、博士を派遣して仏像・経典などを贈り仏教を伝えた。さらに新羅に侵略された伽耶諸国を倭と共に復興するという名目で南方に位置する伽耶に進出していった。
一方で、南下する高句麗に対抗するために新羅と共闘し、かつての本拠地の漢江流域を奪回する。新羅との同盟を強化するために王女を新羅の真興王(在位540年-576年)に嫁がせるなどしたが、新羅も伽耶諸国との併合を目論んでおり、やがて両国の連携が破綻し、554年、聖王自ら兵を率いて新羅と戦ったが管山城の戦いに敗れて、ドラマと同じく斬首されてしまったのだ。国王が新羅に打たれたことで、百済の王権は国内はもちろん対外的にも失墜し、やがて百済は衰退していく。
同じ時代を描いた作品は?

いわばお互いがお互いのスピンオフドラマともいえる作品。併せて視聴するとドラマがもっと楽しめるはず。
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聖王を演じた俳優は?

©2013-4 MBC本作で聖王を演じたのはアン・ソックン。「幻の王女チャミョンゴ」で楽浪郡の天文官、最近では「悪霊狩猟団:カウンターズ」シリーズの経費担当のチェ・ジャンムル役を演じている。同じく百済が舞台の「帝王の娘スベクヒャン」では加林城の城主を演じているが、「薯童謠」で後の武王となる主人公チャン役のチョ・ヒョンジェが「帝王の娘」では聖王を演じており興味深く、その後の物語として観るのも面白い。
※参考:「百済王はチョ・ヒョンジェにお任せ」
「薯童謠」はBS日テレにて2月13日(火)より17時~2話連続で放送される。なお、BS日テレでは2015年にも本作を放送しているが、今回の放送では全74話に編集して放送される。【「薯童謠」を2倍楽しむ】では74話版に合わせて各話のあらすじと見どころを紹介する。
■キャスト⇒【相関図】
チャン/ソドン(薯童)/のちの30代王・武王役:チョ・ヒョンジェ
子役:キム・ソク
ソンファ(善花)姫/チン・ガギョン役:イ・ボヨン
子役:チェ・ソルリ
サテッキル/キム・ドハム役:リュ・ジン
モンナス博士役:イ・チャンフン
ヨンガモ役:イ・イルファ
百済27代王・威徳王役:チョン・ウク
プヨソン/のちの百済29代王・法王役:キム・ヨンホ
ウヨン姫役:ホ・ヨンラン
新羅26代王・真平王役:チェ・ドンジュン
新羅の貴族キム・サフム役:ナ・ソンギュン
ほか
◇BS日テレ「薯童謠」番組サイト
2024年2月13日スタート 月~金17:00-18:58(全74話版)2話連続放送
◇YouTube第1話無料配信中
