韓国時代劇「青春ウォルダム～運命を乗り越えて～」（全20話）最終回では、ファン（パク・ヒョンシク）と仲間たちがネワンコルでチョ・ウォンボ（チョン・ウンイン）軍を制圧し、碧川の民たちの恨みを果たした。第20話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。本作はLeminoにて全話独占配信中で、4月7日からはNHKBS4Kなどでも放送する（放送予定など）。
●【Leminoで独占配信の韓国ドラマ】



「青春ウォルダム」は不可解な呪いにかけられた孤独な王世子と、一家殺人の濡れ衣を着せられた天才少女とのミステリー・ロマンス時代劇だ。【「青春ウォルダム」を2倍楽しむ】では、時代背景やキャスト、モデルとなった実在人物、ネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめている。

■キャスト⇒【相関図】【メイン6人徹底紹介】【その他】
イ・ファン役：パク・ヒョンシク
ミン・ジェイ[チェイ]/コ・スンドル役：チョン・ソニ
チャン・ガラム[カラム]役：ピョ・イェジン
ハン・ソンオン役：ユン・ジョンソク
キム・ミョンジン役：イ・テソン
チェ・テガン役：ホ・ウォンソ
　ほか

※以下、あらすじはネタバレですので、気になる方は見逃したときなどの参考に、見どころと豆知識を参考にしてください。

■第20話あらすじ

宗家の妻の遠大な復讐計画

宋家の妻が継妃スヨン（ホン・スヒョン）だと気付き憤るチョ・ウォンボ。10年前、夫ソン・スチョン（ユン・ソクヒョン）が刑死し、ヨニはウォンボを殺害するつもりで妓生に戻った。ヨニを見初めたウォンボは、彼女を成州チョ氏の娘スヨンとして、王の継妃にしたのだった。王妃の座に就いたスヨンはミョンアン大君（イ・ハンビン）が王になったとき、碧川の真相を明かす遠大な計画を立てたのだった。

10年前のようにネワンコルの民を皆殺しにしてスヨンも処罰すると脅すウォンボを小刀で斬りつけるスヨンだが、ウォンボの反撃に遭う。ウォンボは廃世子ファンを葬り、計画通りに大君が王になり、スヨンを大妃にして王を操ると宣言する。一方、左議政ハン・ジョンオンの元には「墓誌、継妃スヨンが用意したミン・ジェイの正体を暴露した手紙、ファン殺害をハンソンに唆したウォンボの証文」が揃った。

ネワンコルで明かされた碧川事件の真実

ネワンコルへ向かう途中、継妃から預かった「薬茶」が、呪いの書の最後「正気を失い彷徨うだろう…」を実現する者だと分かった。そして、テヨン率いる私兵と遭遇したファン一行は、武器を捨てて捕縛されたまま、ネワンコルへ。テヨンはファンを廃世子と呼び、全員処刑するという。そこにマンドク（キム・ギドゥ）家族が駆けつけ、自分たちを助けに来たのだとファンたちを擁護。元宮殿やダルレたちが、ファンは碧川出身者を差別しない、命の恩人だと訴え、ひとまずここに来た目的だけでも聞こうと、縄が解かれた。

ファンは10年前に碧川で何があったのかを聞き出そうとするが、碧川出身者たちはファンが助けに来たとは信じずなかなか口を開こうとしない。そんな中、マンドクが口を開いた。

10年前、碧川の人々は、郡守の悪政に苦しめられ、王に陳述書を書くことにした。唯一文字が書けるマンドクが、みんなの苦情を聞き取って書きあげ、署名もした。ところが王に届ける前に郡守に見つかり、マンドクたちは罰を受けて投獄された。彼らを助けるためにスチョンたちが役所に押しかけた。役人たちは逃げ出していて誰もいない。獄舎を壊してマンドクたちを救出し、人々は敵意のないことを示すために白旗をあげて官軍の到着を待った。しかし役所の印を置いて逃げたウォノが自ら傷をつけて助けを求め、ウォンボ率いる兵たちが人々を皆殺し、逆賊に仕立てたのだった。

真実を知ったファンは「必ず故郷に帰す」と約束し、テガンも「翊衛司の自分がみんなを守る」、ソンオンも「自分が郡守になって5年間の免税」を約束した。ファンは「王がチョ・ウォンボと、ウォノ罪を問う：と伝え、官僚登用のための科挙における差別などの撤廃と、生まれで差別されることを失くすと、世子の証拠を見せて誓った。

真実のための戦い

ネワンコルに井戸がないと知ったファンは、夜を徹して井戸を掘る。ひたむきなファンの姿を見て人々が心を開きかけたやさき、ウォンボが私兵を率いて現れ、口封じのために皆殺しにしようとする。その時、ファンの合図で官軍を率いるハン・ジョンオンが現れ、「逆賊をとらえよ」と王命を告げ、戦いが始まった。死闘を繰り広げる中、ファンがウォンボを制圧し、決着をつけた。しかし、ウォンボが隙をついてファンに折れた刀を投げ、それに気づいてテガンが守ろうしたが、テヨンが身を挺して世子と弟を守った。

弟テガンの腕の中で、「みんなは何も知らない。ただ故郷に帰れるという言葉を信じただけだ」と全ての罪を背負ったテヨンは、「お前に成りすましたときに、人間らしく笑えることが多かった」とチェイやファンと過ごした束の間を思い出し息を引き取った。号泣するテガンの涙と共に雨が降り出した。

ムヒャンヒョルモクの卵を飲んだスヨンは正気を失くしていた。王は「お前に出会って癒された。スヨンと大君に感謝している」と伝えた。「私をあの人のところに行かせてください」と請うスヨンを城外に出してやった。

すべてが元通りに…

碧川事件の真相と彼らが盗賊でも逆賊でもないこと、そしてそれを明らかにした功で世子の復位が告知された。チョン・ウォンボとウォノ（チョ・ジェリョン）は八つ裂きの刑に、共犯者たちも罷免の上、流刑。継妃は王妃を廃位され、ミョンアン大君は平安道へ送った。王は世子に代理で政を任せ、これまで差別されてきた碧川の人々への補償を検討し、生活の安定に向け尽力するよう指示。そしてミン・ジェイの無実が証明され、侍女チャン・ガラムは奴婢から平民の身分が与えられた。

チェイとカラムはファンが用意してくれた家で暮していた。カラムから黒幕スヨンを許せるのかと聞かれたチェイは、正気を失くして町中をさまようことで彼女は罰を受けていると答えた。ファンから「傷ついた者同士が憎み合う悪循環を悪者たちは願っている」と教えられたチェイは、「私はそれを断ち切りたい。悪者に負けないために…」とカラムに伝えた。

ファンの元に、碧川郡守ソンオンから手紙が届いた。元気な碧川の様子と共に、ハヨン公主のことにも言及していた。喜ぶハヨンだが、その内容は「碧川に遊びに行きたいという公主の願いを、体よく断る」もの。するとハヨンはファンに「婚姻させてください」と突然の宣言。相手の希望を「前は兵曹正郎で今は碧川郡守の人…唯一の欠点は女心が分からない」とソンオンを指名した。手紙はまだ続く。「世子から任された子供とあの女が再会した」ことも記してあった。ハヨンはそれが弟と母と気づいた。そして「朝鮮は世子のおかげで平和になりました。相思相愛のチェイさんに寂しい思いをさせないで」と、ソンオンから友ファンの背中を押す言葉で手紙は終わった。

萬研堂の主人はコム・モンジン？

ミョンジンの母が萬研堂に客としてやってきた。カラムは笑顔で客の相談に応じ、師匠自慢を始めた。「師匠に恋慕しているの」と訊ねられたカラムは、「私なんかには手の届かない存在」と殊勝な言葉で返事。しかしその後に「師匠のお母さまがとても気性が荒いので」と、悪口を始めた。そこに、ミョンジンが父親とやって来て、カラムは客が師匠の母親と気づいた。

両親は、「いつまでこんな暮らしをするのか」と叱責し、生活を変えようとしない息子に勘当を言い渡すことで、息子の生き方とカラムと一緒になることを暗に許した。泣きべそをかくカラムに「私にはもう一つの名前がある」と、カラムが初めて文字を練習したときに書いた「コム・モンジン」を新たな名前にし、「チャン・ガラムとお似合いの名前じゃないか」と求愛した。

※ミョンジンの新しい名前については第3話見どころを参照。

善政を敷く王ファンの恋煩い

王になったファンは1年間不調が続いた。病名は…「恋煩い」。一方、チェイもファンを恋しがりながら子供たちに文字を教えていた。そんなある日、梅の木の下にファンがいた。「お前のいない宮殿は退屈だ。私と一緒に来るのだ」というファンに「約束通りに尚膳にしてくれるのですか」とチェイ。「内官が、あんな輿にのるか！遅くなったが、あの日のお前の告白の私の答えだ」と告白するファン。何かと文句を言うチェイに「お前はいつも一言多い」、「だから嫌いですか」、「いや、嫌いではない…恋慕している。私もお前に恋している」と手を差しだし、その手をチェイが握った。王イ・ファンは愛しいミン・ジェイを抱き締め、口づけした。



■見どころと感想など
最終回の前半は事件の真相を明かし悪人どもを成敗し、後半は悪人たちの末路と、ファンと共に事件解決をした仲間たちのその後が描かれた。先の読めない事件の真相を暴くミステリー部分も面白いが、何よりタイトルの副題“～運命を乗り越えて～”が示すように、性別、身分、慣習、失恋、復讐などに立ち向かうファン、チェイ、カラム、ミョンジン、ソンオン、テガンの6人の若者たちの姿に勇気がもらえる素敵な作品だった。

なお、エンディングで流れる曲は、パク・ヒョンシクが歌った「몽우리」（モンウリ/つぼみ）。これについては最終回放送終了後の韓国での評判や視聴率と共に【こちら】で詳しく紹介。パク・ヒョンシクが演じた世子のモデルと思われる実在人物については世子のモデルを7つのキーワードで検証している。

NHKでは以下の日程で放送される。
BSP4K　毎週日曜21時
2024月7日7日（日）スタート！
BS　毎週金曜 午前０時２５分 ［木曜深夜］
2024年4月12日（金）［11日（木）深夜］スタート！

◇tvN公式YouTube予告動画

◇NHK「青春ウォルダム」
　BSP4K 4/7（日）21時、BS 4/12（金）［（木）深夜24時25分］スタート！

【作品詳細】【「青春ウォルダム」を2倍楽しむ】