Netflix「終末のフール」第6・7話:ミサで暴露された真実に怒れる市民、憎き修練院にアン・ウンジンの怒りが届く

2024年05月03日11時52分ドラマ
Netflixシリーズ『終末のフール』Netflixにて独占配信中

Netflixで配信中の「終末のフール」の第6話では、ミサで暴露されたペク神父(カン・ソクウ)の悪事に市民の怒りが爆発する中、暴露内容が真実だと確信させる光景に愕然とするセジョン(アン・ウンジン)の姿が描かれた。
また、第7話では、遂に修練院の核心に迫ったセジョンが、イナ(キム・ユネ)の協力のもと修練院に乗り込み、囚われの子供たちを救う緊迫感漂う様子が見られた。

ここでは第6話、第7話のあらすじと見どころ、感想などを紹介する。(ネタバレ)

【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】



「終末のフール」は、小惑星が地球に衝突する200日後の未来を待つことしかできずパニックに陥った世界で、愛する人を守るためにトラウマを抱える元教師のセギョンが立ち上がる物語。⇒【関連記事・各話のあらすじ】

第6話では、ミサ中の騒動でペク神父の裏切り行為が暴露された。これにより市民は教会に不審感を持ち、聖域にも絶望が広がった。
第7話では、修練院が悪事に加担していると、セジョンが確信する。イナと共に危険を承知で現地に乗り込む様子は、画面の向こうにも緊張を与えた。

ペク神父への信頼を失った市民たちの変化が色濃く描かれた今回。教会が荒らされる様子は、市民達の僅かに残っていた良心の崩壊のように見えた。信じる者は救われるという言葉があるが、信じる力を無くした時こそ人は弱く、恐ろしくなるのかもしれない。

そんな絶望が広がる世界で、正義を貫くセジョンはジャンヌダルクのようにみえる。修練院にて機転の利いた証言を叫び、一部の信者達の洗脳を解いたシーンはまるで小さな革命のようだった。

■キャスト
チン・セギョン役:アン・ウンジン
ハ・ユンサン役:ユ・アイン
ウ・ソンジェ役:チョン・ソンウ
カン・イナ役:キム・ユネ
 その他

原題:종말의 바보

■第6話あらすじ
小惑星衝突まで残り189日となった日、広場で行われる追悼ミサを前に神妙な面持ちのソンジェ(チョン・ソンウ)。彼の不安が的中したかの如く、ミサではマイクが何者かによりジャックされる事件が起る。ペク神父は生きており、金銭を持ち逃げしたと語る謎の人物の言葉に、市民には動揺が広がる。その動揺は怒りへと変わり、場を収めようとしたソンジェにぶつけられる。
その後、市民達が聖堂に事実確認に向かいはじめたことで、ミサは強制終了。市民達についてソンジェやセジョン達も聖堂に向かうが、彼らの目に映ったのは燃えさかる聖堂だった。

火事の発生原因を調べる捜査が行われた際、封じられていた倉庫が遂に開けられる。しかし中はもぬけの殻となっており、金庫の中身も全て消え去っていた。
ジャック騒動の件は機材が教会の物だったことから、シスター(パク・ジュヒ)が関与していた事が発覚する。共犯者に関しては頑なに口を噤むシスターだったが、これまで封じ込めていた不審感が爆発したかのように、教会への不満を吐き出す。正当性もある彼女の言葉にソンジェ以外は全く反論ができず、立ち尽くすばかりだ。

聖堂火災の後、市民はどうにか前を向こうと奮起するものと、堰を切ったような深い絶望に飲まれるものに2分する。そんな中、塞ぎ込むようになったミリョン(キム・ヨジン)が気がかりだったセジョンは彼女の家を訪ねる。するとミリョンはまさに極端な選択の前にいた。しかし、セジョンはいつもの調子で彼女に話しかけ、さり気なく彼女に一緒に生きたいという思いを伝えるのだった。

一方その頃、絶望に暮れていたソンジェ。聖堂で1人涙を流す彼の顔は、いつもの陽気な姿が嘘のように歪んでいた。



■第6話見どころ
6話で見た暗闇にいたミリョンの太陽となったセジョンは非常に眩しかった。息子を失い、信じていた神父には裏切られ、夫には悲しむ姿を半ば呆れられていたミリョン。友人の励ましすらも負担に感じてしまう中、戻りたくても戻れない日常にいるかのようにセジョンが話しかけた瞬間、ミリョンの瞳に微かに光が灯って見えた。
セジョンのように押しつけることなく、心の穴を埋めるように声をかけることができる人になりたい、と思わされた。

■第7話あらすじ
ミリョンと共に酒を飲み交わす中でセジョンは、「誘拐犯を殺したのはあなたでしょ?」と切り出す。セジョンはとっくにミリョンの犯行に気付いていたのだ。
翌日、再びミリョンの元に現れたセジョンはいつもと変わらない様子だった。そんなセジョンにミリョンは、故郷に戻る、と微笑みながら告げる。

ユンサン(ユ・アイン)は研究所から戻ってくるように急かされるメールに険しい表情を浮かべる。セジョンも研究所の要求に気付いていたようで、彼にアメリカに戻るよう話すのだった。このことについて話し合いたいユンサンだが、セジョンはそのまま出かけてしまう。
その後、ユンサンはソンジェの元に行き、研究を仕上げたいという思いを明かす。この一言でソンジェは、セジョンを愛するが故にユンサンが葛藤していると理解した。

小惑星衝突まで残り日となった日、心を開いたヨンジ(ユン・ソア)は子供たちを自宅に招く。そこでヨンジの弟・ヨンハン(コ・ギョンミン)の写真を見た子供たちは、彼と同級生で面識があり、修練院に誘われたと話す。ここでヨンジは、ヨンハンと共に修練院から脱出しようとした日の事を思い出すのだった。

その後、再びヨンジの元を訪れたソミン(キム・ボミン)は、ヨンハンと母(ペク・ジュヒ)からの電話でパニックになったヨンジを見つける。ソミンから呼ばれたセジョンは、ヨンジの話を聞き、売春に関わっていた修練院はヨンハンが囚われているウヤン修練院だと確信。すぐさまユンサンやイナ達とともに、ヨンハンの救出に向かうのだった。

その一方で子供たちも、ヨンジと共に修練院に乗り込んで、ヨンハンの救出を試みる。追われながらも脱出に成功した彼らは、修練院に到着し、外で待機していたユンサンにより救出される。しかしユンサンは、子供たちを追っていた人物に見つかり、銃口を向けられてしまう。

一方のセジョンとイナも奮闘の結果、院内に閉じ込められていた子供たちの救出に成功。駆けつけた軍が院関係者を制圧する中、セジョンは銃声を聞く。

■第7話見どころ
ヨンハンを思うヨンジの優しく切ない姉の姿が描かれた今回。修練院から逃げ出してからこの日まで不安と悲しみ、自己嫌悪が、ヨンハンからの電話のあと、感情を溢れさせるシーンで一気に心に流れ込んできた。
また、友人を思う子供たちの姿も非常に印象的だった。危険だと分かっている場所に、恐怖を押し殺して向かう彼らの勇気と純粋さは、大人の汚さ、弱さを見た後だと、より輝いて見え、目頭を熱くさせた。


「終末のフールはNetflixにて全12話独占配信中だ。

終末のフール | オフィシャル予告編 | Netflix【日本語字幕 CC】

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