「サムシクおじさん」第1話:ドラマ初主演のソン・ガンホ、激動の時代に大志を抱く青年ピョン・ヨハンと出会う(あらすじ、時代背景)
数々の映画で韓国映画のルネッサンス時代を牽引してきた名優ソン・ガンホがドラマ初主演する韓国ドラマ「サムシクおじさん」がDisney+ (ディズニープラス)のコンテンツブランド「スター」にて、5月15日(水)より独占配信を開始した。
第1話では、激動の時代を生き、それぞれの野心や理念を抱く各登場人物の出会いが描かれた。気になるあらすじをチェックしてみよう。(ネタバレ)
●【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】
「サムシクおじさん」は、1960 年代の韓国を舞台に、自国の運命をなんとか好転させようと奔走する野心あふれる理想主義的な政治家キム・サン(ピョン・ヨハン)と、影で暗躍する謎の政治フィクサー、サムシク(ソン・ガンホ)を描く骨太のヒューマン・エンタテインメント。⇒【各話のあらすじと見どころ】
■キャスト
サムシクおじさん/パク・ドゥチル:ソン・ガンホ
キム・サン:ピョン・ヨハン
カン・ソンミン:イ・ギュヒョン
チョン・ハンミン:ソ・ヒョヌ
ほか
■第1話「1日3食」あらすじ
© 2024 Disney and its related entities / Disney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中軍の極秘施設で取り調べを受けるサン(ピョン・ヨハン)。一緒に捕まった仲間は「サムシクがやったことだ」と叫ぶ。
1959年、市民が大統領の不出馬宣言の撤回を求める中、士官学校出身のエリートである国家債権局課長のサンは農業の現状と打開策を訴えようと力を入れるが長官は聞く耳を持たない。一方小さな製菓会社を装い、東大門派と西大門派の中間でフィクサーとして巧妙に活躍してきたドゥチル(ソン・ガンホ)は念願叶って国内屈指の経営者のみが加入できる青優会への加入が確実視されたが突然の政府の方針変更でチャンスはお流れの危機に瀕してしまう。
そんな中青優会アン会長(チュ・ジンモ)の息子を西大門派やドゥチルと結託して殺して国会議員の座を射止めたソンミン(イ・ギュヒョン)は事実が明るみになるのを恐れサムシクに西大門派の処理を命じる。国民からの支持も厚い革新党の演説を狙う西大門派に標的を定めたサムシクは東大門派を使って演説妨害を阻止するが、党首に代わって新しい未来を語り始めたサンに注目するドゥチル。
その頃、ソンミンは時期権力者の座を提示され、これまで利用してきたドゥチルを切り捨てようとしていた…。
■見どころ
『パラサイト 半地下の家族』『ベイビー・ブローカー』などデビュー以来31年に渡って韓国映画界のルネッサンス時代を牽引してきたソン・ガンホが初のドラマ出演を決めたとあって話題となっている本作第1話では、朝鮮戦争休戦後の復興期、まだ三食を食べることも贅沢な時代にそれぞれが願う未来や理念を実現しようとする様々な勢力の相関図が描かれた。
舞台となる1960年代初頭はまさに混沌とした激動の時代だった。1945年の日本統治からの脱却、アメリカの統治を経て1948年に建国以来、李承晩大統領の下で、第一共和国と呼ばれる軍事独裁政権が長く続き、朝鮮戦争休戦からの復興の時期にも関わらず公権力の腐敗や市民の弾圧など問題も多い時代だった。
1960年になり李承晩の不正選挙による再当選に対するデモが激化し四月革命が起こり、大統領ではなく議院内閣制を導入した民主党主導の第二共和国時代に突入。
過去の反省から自由な社会づくりが行われたが、あまりに急進的な変革や党内での考え方の違いに社会はかえって混乱に陥り、事態を危惧した軍部によって翌1961年5月に5・16軍事クーデターが引き起こされ、朴正煕大統領の下で政治腐敗の一掃や反共体制の強化を掲げた第三共和国と呼ばれる軍事独裁政権に再度突入。経済的な復興を目指す一方で、やはり政治的な汚職や不正な資金繰りなど混沌とした時代であることには変わりなかった。
なお、同じくディズニープラス スターで独占配信中のイ・ジェフン主演「捜査班長1958」も1958年から1960年代初頭の同じ時代背景を舞台にした作品だ。合わせて視聴すると当時の韓国の世相についてより深く理解できるに違いない。
「サムシクおじさん」は初回のみ5話が一挙公開され、以降水曜に2話ずつ配信、最終週は3話一挙公開となる予定だ。
◇韓国ドラマ『サムシクおじさん』|本予告
■スタッフ
監督・脚本:シン・ヨンシク「カシオペア」
◇YouTube|予告編(日本語字幕)
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