『あんのこと』私情と正義の狭間で揺れ動くジャーナリスト・桐野を熱演する稲垣吾郎の場面&メイキング写真公開

05月23日10時00分映画

入江悠監督の最新作『あんのこと』が、6月7日(金)より新宿武蔵野館ほか全国で公開される。これに先駆けて新規場面写真とメイキング写真5点が解禁され、ジャーナリスト・桐野役の稲垣吾郎のコメントも到着した。予告動画は公式サイトで公開中だ。



本作は、2020年6月に掲載された「少女の壮絶な人生を綴った新聞記事」を基にした衝撃の人間ドラマだ。

機能不全の家庭に生まれ、虐待の末に薬物に溺れる少女が、人情味あふれる刑事や更生施設を取材する週刊誌記者との出会いを通じて生きる希望を見出す。しかし、希望をつかみかけた矢先に彼女の運命は残酷に襲う。

稲垣吾郎が演じるのは週刊誌のジャーナリスト桐野。杏に老人ホームでの介護の仕事を紹介しつつ、3年前から多々羅と、彼が主催する薬物更生者の自助グループ・サルベージ赤羽の活動を取材している。

解禁された場面写真には、家を飛び出した杏(河合優実)を迎える多々羅(佐藤二朗)と桐野の姿、衝撃的な事実に呆然とするシーン、編集部でのジャーナリストとしての仕事ぶりが収められている。また、喫茶店や取調室でのメイキング写真も到着した。

あんのこと

本作は主人公・杏の人生を描きつつ、実際の事件を取材した新聞記者をベースにした桐野の視点でも描かれる。桐野が自分の心情を語ることは劇中で一切なく、稲垣吾郎は役作りに苦労したそうだが、入江監督は「桐野の独特の居心地の悪さや葛藤を、稲垣さんが絶妙に体現してくれました。無表情で何を考えているのか見えにくいこともありますが、全体の芝居には何とも言えない揺れが滲み出ている」と称賛。

稲垣吾郎は「ジャーナリストとしての正義感と、二人との友情、一会社員としての下心など、揺れ動く役なのでそれが上手く伝わればいいと思います。この映画は一つの答えではなく、いまの社会にとって必要な映画だと思います」とコメント。杏へのサポートと、ジャーナリストとしての正義に揺れる人物像に、観客自身も自分ならどうするか?と考えずにはいられない、複雑な葛藤を抱えた桐野というキャラクターにも注目だ。

映画公式サイト

出演:河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎、河井青葉、広岡由里子、早見あかり
監督・脚本:入江悠
製作:木下グループ 鈍牛倶楽部 制作プロダクション:コギトワークス 配給:キノフィルムズ © 2023『あんのこと』製作委員会 
上映時間:114分 

公式サイト

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