「虎に翼」雨だれ石を穿つ…小林薫の言葉が伊藤沙莉の感情を激しくゆさぶった。第14週ネタバレと第15週予告
1日から放送された第14週では寅子(伊藤沙莉)が恩師・穂高(小林薫)に思いの丈を吐き出してしまった。穂高の退任の言葉は、寅子が妊娠したころに言われていた言葉に対する壮大な伏線の回収だった。NHK朝ドラ「虎に翼」の第15週「女房は山の神百石の位?」(7月8日~7月12日)のあらすじとみどころを紹介。予告動画は番組公式サイトに公開されている。
朝ドラ「虎に翼」第14週ネタバレと第15週みどころ紹介
日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ三淵嘉子をモデルにした「虎に翼」の第14週が7月1日から放送された。ドラマがスタートして3ヶ月を経過し、後半戦に移ってゆく。戦後、裁判官として働く寅子(伊藤沙莉)の活躍やそれに伴う苦悩なども描かれてゆく。
寅子(伊藤沙莉)の人気爆発!
「愛のコンサート」に出演した茨田りつ子(菊地凛子)が宣伝してくれたおかげで、佐田寅子(伊藤沙莉)の名前は全国的に有名になる。家庭裁判所には大勢の女性が色紙をもって寅子に会いにやってくる。雑誌の取材も多く、判事補としての仕事に支障がでるくらいになっていた。
新キャスト、星航一(岡田将生)登場
戦前に書かれた、最高裁長官・星朋彦(平田満)の本を最新のものに改訂するために、寅子は休日返上でその協力をする。そこで出会うのが星の息子である航一(岡田将生)だ。みためもシュッとしていてそつないのだが、心を見せない。寅子の決め台詞が「はて?」とすれば、航一は「なるほど」が多い。二人の今後がどうなるのかが気になる。
恩師・穂高(小林薫)との感情のぶつけ合いが大きな話題に
4日に放送された第69話は、穂高が最高裁判事を退官するためにお祝いの会を開いた。そこで穂高の挨拶を聞いた寅子は感情を爆発させてしまう。女子部を作り多くの女性に希望を与えたが、実際に試験に合格し、法務を続けている人間は少数だ。数多の女性たちが絶望していったが、それを穂高にだけ押しつけるような寅子の発言にはネットでも厳しい意見が多かった。寅子が妊娠したときや就職の際に、一人の社会人としての扱いではなく「か弱きもの」を守る姿勢をとったことが寅子には許せなかったのか?
実は、5月22日放送の第38話で妊娠により体調をくずした倒れた寅子に穂高が「雨だれ石を穿つ」といい寅子のがんばりが無駄にはならないと話したことがあった。退任の挨拶で自分も「しょせん、雨だれだった」と話した。「雨だれ石を穿つ」とは小さな力でも続けていれば力になるということわざだ。二人は不仲なままになるかと思われたが、5日放送の第70話でわかり合って別れた。
第15週みどころ紹介
7月8日から放送される第15週では寅子がこれまで家族を顧みていなかったことがわかってくる。新潟に転勤を命じられるが、弟・直明(三山凌輝)からは単身赴任すべきだと言われてしまう。娘の優未(竹澤咲子)は寅子には本当の姿を見せていなかったのだ、寅子はどんな決断をするのか?
【第14週(2024/7/1-7/5)ネタバレあらすじ】
多岐川(滝藤賢一)が企画した「愛のコンサート」に出演した茨田りつ子(菊地凛子)が「困っているご婦人方は佐田寅子を訪問して」と発言したことから超有名人になった寅子(伊藤沙莉)はますます仕事に追われるようになっていた。判事補としての仕事以外にも雑誌の取材なども殺到していた。寅子は家庭のこと、優未(斎藤羽結)のことを花江(森田望智)に任せきりになっていることが気になっていた。優未も頭ではわかっているがさみしさを隠せない。
最高裁長官・星朋彦(平田満)の本の改稿作業の手伝いを久藤(沢村一樹)と桂場(松山ケンイチ)に依頼され、休日返上で引き受けてしまった。長官室を訪ねた寅子は星の息子で横浜地裁の判事である航一(岡田将生)と出会う。航一は丁寧な対応をするが、心の中を見せず、寅子は「やりにくい」と感じてしまう。寅子は戸惑いながらも改稿作業を楽しむ。
一方、家庭局では、家事部と少年部の親睦を深めようと寅子が昼食会を企画するが、まったくうまくいかない。誰も昼食会にはやってこなかったのだ。そんな中改稿作業は進み、あとは序文を残すのみとなった。それだけはと星が自分で書く。その内容はすばらしいものだった。そして、星は表紙に自分の名前とならべて、航一と寅子も「補著」として記載した。これには寅子は感激した。亡き夫(仲野太賀)は法律の本を出すのが夢だったのだ。星は、最高裁長官を退き、病気のため、本の出版を前になくなってしまった。
寅子は日本人の男性とフランス人の女性の離婚調停を担当。二人の間に生まれた栄二(中本ユリス)は窃盗事件を起こし、両親ともに親権を手放したがっていた。責任を押し付け合う姿に心を閉ざしていく栄二。寅子は栄二を救う方法を模索する。栄二は窃盗で捕まっていて、少年部でも取り調べている。寅子はなんとかして栄二を救いたいと思うが、栄二は何も話さない。
一方、最高裁では「尊属殺の規定」に関するある判決が言い渡される。15人の最高裁の裁判官の中には穂高(小林薫)がいた。穂高は、尊属殺は憲法に違憲だという考えだったが、大勢の判事は合憲としていた。
寅子は穂高が最高裁判事を退任することを知らされる。桂場に退官記念の祝賀会の準備を手伝ってくれと言われ、うっかり引き受けてしまった。寅子はこれまでに穂高に対して抱いている気まずい気持ちのまま退任記念の祝賀会に出席する。桂場、久藤、多岐川らが集まる中、寅子は穂高の言葉に真っ向から意見する。穂高は女子部を創設し、女性の社会進出の場を作ろうとしたが、寅子は尊敬と感謝はしても夢をもっていても散っていった女性たちのことを考え、許さないといいきった。穂高は「謝っても反省してもだめ」ならどうすればいいと嘆くが、寅子の怒りは収まらない。
祝賀会の翌日、穂高と寅子はお互いの立場から遠慮せずに想いをぶつけ合う。寅子は尊敬もしているし感謝もしているが、昨日のことは謝らないという。そんな寅子に穂高は、気を抜くことなく、自分を疑い続け、時代の先をあるくように伝える。寅子も素直にその言葉を受け取った。
寅子は栄二に向き合い、彼の言葉を引き出そうとする。調停委員は両親のどちらかがいいかを選択させようとして栄二と話すが、寅子は他の人でもいいという。栄二は寅子の言葉をきっかけに、頼りたい人の存在を思い出す。それは父の姉だった。父親が浮気をして以来、音信不通となっていたが、子どもの頃から自分をかわいがってくれたのはその伯母だけだというのだ。寅子たちは少年部と協力して、伯母を探した。伯母が観察することを条件に父親に親権を渡し、窃盗の罪についても観察処分となった。
穂高が亡くなり、その葬儀の後、たけもとで、桂場、多岐川、久藤とともに寅子も穂高を偲ぶ。そして酔って帰り、布団で喪服のまま酔い潰れている寅子を優未(竹澤咲子)が冷たい視線で見つめていた。
【第15週(2024/7/8-7/12)あらすじ】
■第71話(月)
昭和26年。視察のためにアメリカに行っていた寅子(伊藤沙莉)が帰国する。刺激を受けてますます張り切る寅子に、新しい時代の女性の代表として密着取材をさせて欲しいという雑誌の依頼が舞い込む。家族を巻き込んでの取材に笑顔で対応する花江(森田望智)を筆頭に、猪爪家の面々は様子がおかしい。
■第72話(火)
帰国後の寅子(伊藤沙莉)は大忙し。多岐川(滝藤賢一)、山本長官(矢島健一)と共にラジオ番組に出演し、女性の社会進出についてはっきりと考えを述べる。「家庭裁判所の母」と呼ばれ、後輩も出来て順風満帆。そんな中、寅子は新しい調停を担当することに。不貞行為を理由に夫から離婚の訴えを起こされた女性・瞳(美山加恋)をいさめた寅子は、瞳から「女の味方ではないのか」と非難される。
■第73話(水)
新潟への異動を命じられた寅子(伊藤沙莉)。寅子は初めて家族との間に溝が出来ていることを自覚する。寅子は弟・直明(三山凌輝)から優未(竹澤咲子)がこれまで寅子に見せていた姿が本当の姿ではなかったことを知らされる。新潟には寅子だけが行くべきだという直明の言葉に、寅子は言い返すことができない。
■第74話(木)
いつの間にか家庭を顧みなくなっていたことを指摘された寅子(伊藤沙莉)。道男(和田庵)からも非難され、家族と正面から向き合うことを決意する。新潟には家族全員でついていくと言う花江(森田望智)。すると、直人(琉人)ら子供たちから寅子への不満が噴出する。寅子は新潟に一人で行くべきなのか、決断の時が迫る。
■第75話(金)
寅子(伊藤沙莉)は家族に優等生であることを強いていたと反省する。多岐川(滝藤賢一)と汐見(平埜生成)らが旅立つ寅子のために壮行会を開いてくれる。汐見のはからいで香子(ハ・ヨンス)と話が出来た寅子は、よね(土居志央梨)、轟(戸塚純貴)、梅子(平岩紙)にも別れの挨拶をするために上野を訪れる。
■スタッフ他
脚本: 吉田恵理香
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
語り: 尾野真千子
出演:伊藤沙莉,森田望智,平岩紙,土居志央梨,戸塚純貴,ハ・ヨンス,高橋努,平埜生成,三山凌輝,名村辰,松川尚瑠輝,沢村一樹,滝藤賢一,松山ケンイチ,美山加恋,他
<総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
<BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
(土)午前9時45分~11時[1週間分]
◇NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式サイト
◇ NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式X(Twitter) @asadora_nhk
◇ NHK朝ドラ「虎に翼」NHK-PRサイト
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