「虎に翼」辛い思いを吐露した岡田将生の背中を伊藤沙莉が優しく慰めた。第18週ネタバレと第19週予告
29日から放送された第18週で、寅子(伊藤沙莉)は朝鮮人が被告となった刑事事件を担当し、法の下の平等を実現する判決を出した。NHK朝ドラ「虎に翼」の第19週「悪女の賢者ぶり?」(8月5日~8月9日)のあらすじとみどころを紹介。寅子と航一(岡田将生)の関係はどうなるの?予告動画は番組公式サイトに公開されている。
朝ドラ「虎に翼」第18週放送後の話題と第19週みどころ紹介
日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ三淵嘉子をモデルにした「虎に翼」の第18週が7月29日から放送された。第18週は法の下の平等を裁判でどう実現するか、差別に対する寅子(伊藤沙莉)の戦いが見られた。また、星航一(岡田将生)の辛い過去が判明した。
優等生・美佐江(片岡凜)が登場するだけで緊張感が走る
第17週から登場した美佐江(片岡凜)。美佐江によく思ってもらいたい青年達がスリなどから財布をまきあげるという犯罪をしていたようだった。寅子が少しその話をちらつかせると、犯罪はぱったりと収まった。美佐江が登場するだけで寅子も緊張し、視聴者にも緊張が走る。その美佐江は5日から放送される第19週でも犯罪に関わっている疑いで登場する。寅子にたいして「どうして人を殺してはいけないのですか?」と尋ねる美佐江は、いったいどんなことをしているのか?
山登りには運がない寅子
涼子(桜井ユキ)と玉(羽瀬川なぎ)は子育てをしている寅子が想像できないと話す。稲(田中真弓)が寅子と娘の話をする。優未は来月山登りがあるという。すると寅子は「え?!」と驚く。なぜなら、寅子は法科時代に花岡(岩田剛典)たちと山に登るも花岡ともめて、花岡が怪我をし、三条にきて土地の権利についての調停の際にも実地にむかうと書記官と地元の有力者がもめて巻き添えで池に落ちた。第18週は差別がテーマになって重い内容となっている中だったが、花岡の落下の模様や寅子が池に落ちるシーンなど「クスっ」となるシーンが入った。
航一(岡田将生)の苦悩
涼子(桜井ユキ)の店に寅子、判事補の入倉(岡部ひろき)とともに出向いた星航一は、自分が戦争に関わっていた事実を語り始める。総力戦研究所という内閣直轄の組織でアメリカとの対戦となった場合の戦況を見定めていた。結果はどうやっても日本が負けることがわかり、それを訴えたが、「机上の話」として採用されず、開戦へ突き進んだ。そのことで誰からも責められること、裁かれることなく生きているが、自分を信用できないのだという。予想外の航一の過去に視聴者も驚きを隠せなかった。
第19週みどころ紹介
第18週で判明した航一の苦悩。その苦悩を知った寅子がその気持ちに寄り添いたいと思う。亡き夫・優三(仲野太賀)の以外に心引かれる人がでるとは思ってもいなかった寅子の心情が変わってゆく。二人の間に進展が見られる週となる。
また、三条支部にいる書記官の高瀬(望月歩)と事務員の小野(堺小春)が友情結婚をすると言い出すのだが、寅子は自分が優三(仲野太賀)と結婚したときのことを考えてアドバイスする。二人はどんな答えを出すのか。
【第18週(2024/7/29-8/2)ネタバレあらすじ】
寅子(伊藤沙莉)と優未(竹澤咲子)の姿を見ていきなり号泣した杉田(高橋克実)。実は杉田は昭和20年の長岡空襲で娘と孫を失っていた。その杉田を優しく抱きしめたのは判事の星航一(岡田将生)だった。寅子は航一に戦争中になにか辛いことがあったのかと無遠慮に聞いてしまう。そんな寅子を優未はデリカシーがないと指摘した。
その日、三条では放火事件が発生していた。火災があったスマートボール場の経営者である朝鮮人の金顕洙(許秀哲)に逮捕状がでる。警察官は「挑戦のやつらはこれだから」と嘆き、判事補の入倉(岡部ひろき)も同調する。寅子は「差別はいけない」と指摘する。
そしてその裁判には寅子も加わることになった。寅子は傍聴席に三条支部の事務員・小野(堺小春)が座っていることに気付く。兄・顕洙の無実を裁判で勝手に訴える弟・広洙(成田瑛基)に航一はこれ以上指示を守らないと退席させるというが、広洙はやめない。そんな広洙に小野(堺小春)は向こうの言葉で真摯に声をかけた。小野にはかつて朝鮮人の恋人がいた。結婚しようとしたが、親の猛反対に遭い、別れさせられたらしい。そのことを弁護士の杉田次郎(田口浩正)はわざわざ寅子に話にきた。
改めて公平な目で事件を見ようと決める寅子。わかり合えない人とも諦めずに関係を深めようと踏み込んでいく寅子の姿を航一は見守っていた。
寅子と航一は涼子(桜井ユキ)の店がたびたび嫌がらせを受けていたことを知る。月に1、2回の嫌がらせのため、警察にも相手にされず、嫌がらせにも慣れつつあるという涼子と玉(羽瀬川なぎ)の代わりに寅子は怒る。その様子も航一は見守っていた。そして、「どの裁判も公平に」とはいかないとつぶやき、寅子を驚かせた。
改めて放火事件の証拠品を調べた寅子は弟・広洙に宛てて兄・顕洙が送った手紙の内容に疑問を持ち、小野に協力を仰ぐ。手紙は「わたしが完全に中を燃やしてしまった」と書かれていた。小野に聞いて「燃やす」という言葉をハングルで表してみると、確かにその文字が書かれていた。それでも納得できない寅子は東京にいる汐見(平埜生成)と香子(ハ・ヨンス)に来てもらい手紙を翻訳してもらう。すると、燃やすという意味ではなく「気をもませてしまって」と訳した。「燃やす」という言葉のうえについている「内側」という意味の言葉を組み合わせると「気をもます」という慣用句になるのだという。
そんな時、小野が尋ねてきた。小野はつい玄関先で香子が話しているのを聞いて、汐見と香子が日本人と朝鮮人の夫婦だとしり、自分は結婚することができなかったことを打ち明けた。汐見も香子も好きになった相手の国籍が違っただけだと話し、泣き出した小野を優しく受け止めた。
寅子たちは手紙の翻訳の正確性について、杉田太郎(高橋克実)ら弁護人と検察の双方に意見を求める。杉田は慣用句を考慮した訳を法廷で弁論した。手紙は証拠とならなかった。さらに他の証拠も弱く、金顕洙の事件はいよいよ判決の日を迎え、航一たちは無罪を言い渡した。
判決後、涼子の店で偶然一緒になった寅子らと杉田たち。戦争で娘と孫を亡くした杉田。彼の「戦争を止めることはできなかった」という言葉をきっかけに、航一は戦争中に経験した「ある秘密」を語り始める。それは誰もしらない「総力戦研究所」という機関で航一が働いていたという秘密だ。そこに居たことを口外することは禁じられていたという。そこはまさに日米が戦った場合にどうなるかを予想するところだ。航一達は何回も議論をして、なんども机上で想像したが、どれも日本が負けるという結果になる。そのことを報告して対戦をさけるべきと告げるが、内閣や軍に「机上の空論」と却下され、総力戦研究所はなくなる。
戦争を避けられるチャンスを逃したと航一は悔いていた。誰からも裁かれることなく生きているが、それは子どもを養育するためだけに過ぎないと話す。杉田たちは航一だけではなく国民全員がなにもできなかったのだと言うが、航一の心は晴れない。そんな航一に寅子は寄り添うとする。
【第19週(2024/8/5-8/9)あらすじ】
■第91話(月)
戦争によって航一(岡田将生)が背負った苦しみに寄り添いたいと思う寅子(伊藤沙莉)。寅子からよりどころをたくさん作ったほうがいいと勧められた稲(田中真弓)は喫茶ライトハウスで常連のお客さんと新しい関係を築き始める。そのころ、新潟市内では寅子のよく知る人物が補導される事件が起きていた。
■第92話(火)
新潟市内で事件が発生。森口(俵木藤汰)の娘・美佐江(片岡凜)がその事件に深く関わっているのではないかという疑惑が持ち上がる。赤い腕飾りのことが気にかかる寅子(伊藤沙莉)は正面から美佐江と向き合って話そうとするが、寅子の対応は完全に失敗する。
■第93話(水)
美佐江(片岡凜)への対応を間違えたと気落ちする寅子(伊藤沙莉)を航一(岡田将生)が訪ねてくる。一方、職場では高瀬(望月歩)と小野(堺小春)が「友情結婚」をすると報告する。「友情結婚」という言葉が全くピンとこない深田(遠山俊也)とは逆に、二人の結婚を自分の過去の結婚と重ねた寅子は慎重に考えた方がいいと忠告する。
■第94話(木)
予想していなかった人の突然の訪問に喜びを爆発させる寅子(伊藤沙莉)。優未(竹澤咲子)、稲(田中真弓)も加わり、4人で楽しい時間を過ごす。昔からの寅子の性格をよく知る涼子(桜井ユキ)は、おせっかいだとは分かりつつも、航一(岡田将生)にアドバイスをする。
■第95話(金)
優未(竹澤咲子)から優三(仲野太賀)の手紙の存在を教えられた寅子(伊藤沙莉)。自分のことばかりを気遣う内容に涙が止まらない寅子は、優三の分も優未を愛することが自分のやるべきことだったと改めて感じる。雨の夜。列車が止まっていて帰りが遅くなった寅子は今の正直な気持ちを航一(岡田将生)に告げる。
■スタッフ他
脚本: 吉田恵理香
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
語り: 尾野真千子
出演:伊藤沙莉,岡田将生,仲野太賀,森田望智,桜井ユキ,田中真弓,羽瀬川なぎ,田口浩正,遠山俊也,望月歩,堺小春,岡部ひろき,片岡凜,竹澤咲子,三山凌輝,高橋克実,他
<総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
<BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
(土)午前9時45分~11時[1週間分]
◇NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式サイト
◇ NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式X(Twitter) @asadora_nhk
◇ NHK朝ドラ「虎に翼」NHK-PRサイト
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