【最終週ネタバレ】伊藤沙莉が法服姿で、さよーならまたいつか、と口ずさんだ「虎に翼」

08時55分 
(08時56分 更新)
ドラマ
©NHK

23日から最終週・第26週が放送され、原爆裁判、尊属殺人裁判など重いテーマや女性活躍の問題点など深掘りされて話題となった「虎に翼」もついに幕を閉じた。確かな演技で寅子を演じた伊藤沙莉のクランクアップの様子は今後、番組公式Xに公開されてゆく。見逃しはNHKプラスにて配信されている。

※30日からは、橋本環奈主演の青春グラフティ、朝ドラ111作目「おむすび」を放送する。



朝ドラ「虎に翼」最終週放送での話題
日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ三淵嘉子をモデルにした「虎に翼」の最終週・第26週が9月23日から放送され、無事に最終話130話までの放送を終えた。

最高裁でのよね(土居志央梨)の主張が心に響いた


小さな弁護士事務所の轟(戸塚純貴)とよねだったが、世界に大きな反響をもたらした原爆裁判に続き、今度は最高裁での尊属殺人が憲法違反かどうかの裁判で弁護を担当した。よねの弁論は淡々としながらも大きな説得力を持って進められ、視聴者の心も打った。そして、なんとよねたちの主張が認められ、尊属殺人の規定が憲法違反であることが認められた。

美佐江(片岡凛)の娘・美雪(片岡凜/二役)も母と同じ罪を犯す

新潟時代に助けられなかった美佐江の娘である美雪も人に売春を強要したり、金品を盗らせるなど同じ犯罪に手を染める。母の生きた意義を考えての行動なのだが、寅子(伊藤沙莉)は「母親」の気持ちではなく「自分」の気持ちを大事にするようにと説得する。裁判官である寅子に刃物を向けるほどの美雪だったが、寅子の説得に涙を流した。27日に放送された最終話で、普通に働いている様子も見え、寅子の思いが美雪に通じたこともわかった。今回、二役で話題になった片岡凛は、2024年10月から放送となるTBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」への出演も決まっている。



寅子を囲む人々の幸せな笑顔で幕が閉じられた

23日から放送された第26週は寅子の家族、友人たちのその後が描かれ、笑顔で幕を閉じた。寅子自身も横浜家庭裁判所の所長に登りつめ、女性裁判官として皆を引っ張る立場となった。娘の優未(川床明日香)とも本音で語りあい、義姉であり親友でもある花江(森田望智)と今までの人生を振り返ることもできた。最終話は寅子が亡くなって15年がたった平成11年を描いた。寅子が亡くなっても法律に触れると母を感じる優未やひ孫たちに囲まれて幸せな生活を送る花江、そして老人ホームに入って余生を送っている航一(岡田将生)が寅子を思い出しながら暮している。エンディングはこれまでの主要キャストの思い出シーンで幕を閉じた。



【最終週・第26週(2024/9/23-9/27)ネタバレあらすじ】

寅子(伊藤沙莉)の名前を知る少女の祖母・佐江子(辻沢杏子)が寅子を訪ねてくる。佐江子は孫・美雪(片岡凜)を助けてほしいと寅子にすがる。母親の美佐江(片岡凛)を助けられなかった寅子は美雪のことをどうしようか悩む。

朋一(井上祐貴)は法律の世界から離れることを航一(岡田将生)と寅子に報告しに星家にやってくる。朋一は手先の器用さを生かして家具職人になることを決めていた。

桂場(松山ケンイチ)たち15人の最高裁裁判官が見守る中、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純貴)は大法廷での弁論を始めた。尊属殺人の規定が現在の憲法に合わないのなら、それが適用された高裁の判決は違法だと訴えた。

窃盗教唆と売春防止法違反で送致されてきた美雪の調査に寅子と調査官の音羽(円井わん)で調査に入る。美雪はすべての罪を認めるが、寅子に「なぜ人を殺してはいけないのか?」と美佐江と同じ質問をする。すべての行動が美佐江をなぞっている。寅子は人を殺してはいけない理由について自分の考えを話す。美雪は寅子に刃物を向けるが、寅子はそのままで話に応じる。そして、母親の意見ではなく、自分の考えで行動するようにと諭した。半年間施設に入り観察処分を受けた末、美雪は少年法での審判を受ける。寅子は美雪の本心を引き出し、処分はなしにした。

音羽と寅子はそれぞれ考え方の違いはあるものの、お互いのやり方について率直に話せる間柄になる。

最高裁大法廷では、いよいよ美位子(石橋菜津美)の事件の判決が出されようとしていた。寅子は早朝、よねと轟の事務所を訪ねる。緊張が走る中、桂場が判決を言い渡す。それは尊属殺人を規定している刑法を憲法違反と認める内容だった。つまり、よねや轟の主張が受け入れられたのだ。美位子は執行猶予をもらい、新潟にいる涼子(桜井ユキ)の店で人生をやり直してゆくことを決めた。

一方で、少年法改正を議論する法制審議会少年法部会は結論が出ないまま平行線をたどっていた。寅子は久藤(沢村一樹)らと「愛」について語り合う。それは多岐川(滝藤賢一)の口癖だった。総理も法務大臣も替わり、少年法については改訂はされないこととなった。

優未(川床明日香)は寅子にやりたいこと、好きなことがたくさんあると話す。それは幸せなことで、心配することではないという。その言葉を聞いて寅子もうれしくなる。そんな寅子は、横浜家庭裁判所の所長に昇進した。知らせをもらった寅子は花江(森田望智)の元に真っ先に報告に行く。ちょうど直治(今井悠貴)がアメリカから帰ってくるタイミングとなり、集まった猪爪家の面々。ひさしぶりににぎやかな食卓となる。寅子を祝うために、女子部のなつかしい面々も「笹竹」に集まってくれた。皆、寅子の昇進を自分のことのように喜んでくれた。

そこに桂場がやってきた。寅子は「法律とは何か」について、自分の意見を話し始めた。寅子は法律は船だと思うという。桂場は今でも女性が法律を学んだり、その仕事につくことに反対だという。女性が社会の不平等に気がつき、自身が傷つく地獄の道だからだと。寅子、よねたちはそれに反対した。そんなみんなをみて、「失敬」をいって桂場は前言を撤回した。

寅子が亡くなって15年が経った。老人ホームに入っている航一のことはのどか(尾碕真花)、朋一、優未が三人で気にかけていた。優未は法律に触れると母親を思うといい、自分にとっての法律は母なのだと航一に話す。航一はそんな様子を亡き寅子に向かって話して、自分はもう少し余生を楽しむと笑った。その様子を天国の寅子は微笑みながら眺めていた。



■スタッフ他

脚本: 吉田恵理香
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
語り: 尾野真千子
出演:伊藤沙莉,岡田将生,土居志央梨,戸塚純貴,石橋菜津美,井上祐貴,片岡凜,辻沢杏子,円井わん,松山ケンイチ,他

 <総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
 <BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
   (土)午前9時45分~11時[1週間分]



NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式サイト
NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式X(Twitter) @asadora_nhk
NHK朝ドラ「虎に翼」NHK-PRサイト

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