日本初放送「高麗契丹戦争」第15話・第16話:契丹皇帝まであと3歩…チ・スンヒョン壮絶死、キム・ドンジュン涙の帰還
韓国専門チャンネル「KNTV/KNTV801」で日本初放送中の「高麗契丹戦争」(原題)。今回紹介する第15話と第16話は視聴率も第10話に続いて二けたを叩きだしたドラマ前半の神回。この回のネタバレあらすじと見どころを紹介する。予告動画はKNTV番組HPで公開中だ。
「高麗契丹戦争」(原題)って?
本作は、数々の苦難を乗り越えて高麗に平和をもたらした8代王・顕宗と、彼の政治の師でもある姜邯賛(カン・ガムチャン)将軍を中心に、契丹の侵攻にさらされた激動の高麗時代を描く超大型本格時代劇。時代背景や実在人物、各話のあらすじと見どころ、豆知識などは【「高麗契丹戦争」を2倍楽しむ】でまとめている。
■キャスト
⇒【キャスト、登場人物、実在人物の紹介】
カン・ガムチャン(姜邯賛)役:チェ・スジョン
顕宗(ヒョンジョン)/大良院君/キム・ドンジュン
ヤン・ギュ役:チ・スンヒョン(ZE:A)
元貞王后(ウォンジョン)/第一王后役:イ・シア
元成王后(ウォンソン)/第三王后役:ハ・スンリ
契丹の老将ソベアプ(蕭排押)役:キム・ジュンべ
契丹皇帝ヤユルユンソ(耶律隆緒)役:キム・ヒョク
ほか
■第15話あらすじ
契丹の皇帝ヤユルユンソ(キム・ヒョク)は、ハ・ゴンジン(イ・ドグク)が届けた表文に疑念を抱き、撤退の機会を捨てて顕宗を捕らえるため南方への進軍を決意する。一方、顕宗(キム・ドンジュン)は元貞王后(イ・シア)を危険から遠ざけるため、彼女を実家に戻すことを決め、自身はチ・チェムン(ハン・ジェヨン)ら少数の臣下とともに民と同じ服装に身を変え、公州へ向かう。
苦難の末に公州に到着し、節度使キム・ウンブ(チョ・スンヨンの役所でもてなしを受ける。その夜、ウンブの娘ウォンソン(ハ・スンリ)が現れ、顕宗に服を作りたいと申し出るが、実際には自らの体と心を捧げようとする行為であると告白する。これに対し、顕宗は激怒し「娘を売って権力者に媚びるのは悪習だ」として彼女を厳しく叱責する。ウォンソンは自らの未熟さを認め、父であるウンブがこのことに関与していないことを涙ながらに訴える。
その後、顕宗とウォンソンは酒膳を前に対座し、ウォンソンは父が高麗を変えたいと常に願っていたこと、そして自らもまた父のために機会を作りたかったと説明する。顕宗はその孝行心を理解しつつも、方法が間違っていると指摘し、「あなたは供え物ではない。自分の人生を生きなさい」と助言する。ウォンソンは、自分も高麗を変えたいと考えており、もし男に生まれていれば官職に就いてその志を果たしていただろうと語るが、顕宗は再び正しい道を進むべきだと諭す。
翌日、顕宗が出立する際、ウンブが書状を差し出す。その後、ウンブは娘の行動を知り激怒し、彼女が寝室に入った事実が兵士や使用人たちに目撃されているため、ウォンソンは国王の女性になったと非難する。ウォンソンは自らの行動を認めつつも、約束通り服を作って献上すると決意を固める。
その頃、開京では強引な進軍計画に対して契丹の皇帝が疑問を持ち始め、ソベアプ(キム・ジュンべ)に確認のために出陣を命じる。するとソベアプは「兵を全滅させるわけにはいかない」と拒否し、剣を突き付けられても「撤退して好機を待つべきだ」と主張する。最終的に皇帝は撤退を決断する。ソベアプは先鋒隊に捕虜を連れて撤退の準備を命じ、開京城に火を放つ。
高麗軍の撤退を知ったヤン・ギュは亀州の道を北上し、そこで契丹軍への奇襲を計画する。亀州の渓谷での戦闘により1万5千の契丹軍先鋒隊を全滅させ、3万の高麗人捕虜の救出に成功する。この報告を受けた契丹皇帝は驚愕する。
一方、無人となった開京では、意識が戻らないカン・ガムチャン(チェ・スジョン)と妻(ユン・ボギン)が絶望的な状況にあったが…。
■感想、見どころなど
この回では、厳しい行程でも自らの足で歩き、荷物の多い者の手を引く顕宗、ウォンソンの行動を厳しくたしなめる姿に、人としての優しさが見て取れた。
今回、父の出世のために我が身を捧げようとしたウォンソン。実際にこうした悪習は実際にあり、史書にも「第二次女遼戦争の時、若き王顕宗は契丹の大軍を避けて現・忠清南道公州市まで逃げた。この時、公州節度使の金恩賦(キム・ウンブ)が顕宗に大いに助けた」と記されており、「顕宗は金恩賦の三人の娘を王后として迎え入れた。その中の一人である元成王后は、顕宗に直接衣服を縫って献上したと言われている」とされており、実話に近いエピソードだと分かる。
■第16話あらすじ
Licensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2023 KBS.All rights reserved
ヤン・ギュは、最後の捕虜30名を救出するため、士気を高めながら高麗軍を率いていた。契丹軍がわずか10名だと聞き罠を疑ったが、捕虜を見捨てられないと救出を決断する。キム・スックンに鳴り矢を託し、救出に成功するも、契丹軍の罠が発動し、多数の敵兵が押し寄せる。スックンは鳴り矢で敵の気を引き、罠を仕掛けている場所に誘導する。ヤン・ギュはその間に捕虜を安全に逃がした。しかし、その後3万の契丹軍が迫り、ヤン・ギュと精鋭の兵士たちは「最後の戦い」に挑む。彼らは次々に敵兵を倒し、あと数歩で契丹皇帝に届くところまで進むも、無数の矢を受けてヤン・ギュとスックンは戦死する。
この悲報はヤン・ギュの腹心チョン・ソン(キム・サノ)に伝わり、彼は直ちに討伐に向かうが、すでに契丹軍は鴨緑江を渡っていた。傷だらけのヤン・ギュの遺体に縋り泣くチョン・ソンの姿がそこにあった。
一方、公州で顕宗は節度使キム・ウンブからの書状を読んでいた。そこには高麗が契丹に勝てないのは豪族の影響で民が一つにまとまらないからだと書かれており、まずは豪族の力を抑えるべきだと訴えていた。その後、顕宗はカン・ミンチョム(イ・チョルミン)から契丹軍の撤退を報告され、ウォンソンが作った御衣を受け取る。
開京に戻った顕宗は、焼け野原となった村を目の当たりにし、無残な正殿の前で涙を流す。意識を取り戻したカン・ガムチャンが顕宗の元に駆けつけ、2人は降り注ぐ雨の中で抱き合い、嗚咽する。
1011年2月、顕宗は開京に戻り、高麗再建に向けて立ち上がる。戦死した兵士たちの供養や、生計を失った家族のための対策を指示し、一日も早い復興を願った。しかし、臣下から罪を犯した者への罰を求められると、顕宗は「皆を許す」と語り、自らも民を見捨てたことを理由に誰も罰しないと宣言する。そして罪を犯した者には悔い改めるよう命じ、もう一度だけ機会を与えると告げたが、臣下たちは納得できないままだった。
一方、元貞王后は流産し塞ぎこんでいたが、顕宗は彼女に感謝を述べ、二人で我が子の死を悲しみつつ、互いを支え合って生きていくことを誓った。
■見どころ、豆知識
度々アップで映し出されたヤン・ギュの弓を引くためにつぶれた指。最後までヤン・ギュの奇策が功を奏したが、さすがに3万の敵兵にはかなわない。契丹皇帝の場所を鳴り矢で測るヤン・ギュ。300歩先、200歩と次々と押し寄せる敵兵をなぎ倒して進んでいく。あと100歩、鎧兜を壊されたスックンとヤン・ギュの体には無数の矢が突き刺ささる。契丹皇帝まであと10歩…あと6、5、4、3歩…。
実在した楊規(ヤン・ギュ)も援軍もない中、ひと月で7つもの戦いに挑み、数多くの敵を倒して3万の捕虜を救出した。第1次高麗契丹戦争の主役である中軍使・徐熙(ソ・ヒ)が江東6州を確保し、契丹の攻勢に対抗する基盤を築き、第3次高麗契丹戦争では顕宗と姜邯贊(カン・ガムチャン)が龜州大捷(クジュの大勝)で長きにわたる契丹との戦争を終結させたが、楊規はその間の最も暗黒な時期である第2次高麗契丹戦争の主役として、高麗の滅亡を劇的に防いだ国難の名将とされている。
二人の死闘は同じ時代を描いた「千秋太后」でも感動的に描かれている。詳しくは79話ネタバレで。
次回からは、顕宗と豪族との戦いが始まる。
■『高麗契丹戦争』(原題)
放送日時 8月16日(金) 日本初放送スタート
毎週(金)20:00~22:10 (2話連続)
再放送日:毎週(木)11:30~13:40(2話連続)
話数 全32話
◇KNTV「高麗契丹戦争」(原題)
■視聴方法
KNTVはスカパー!、スカパー!プレミアムサービス、ひかりTV、J:COMほか各ケーブルテレビで視聴可能。
◇KNTV視聴方法ページ
【作品詳細】【「高麗契丹戦争」を2倍楽しむ】