「相棒23」復讐するは元警官にあり…和泉元彌を水谷豊が一喝【第13話ネタバレ・14話予告】
1月29日に放送された「相棒season23」(テレビ朝日、水、21時)第13話では性犯罪にあった女性の復讐を女性が頼りにしていた元警官が実行するという内容だった。ドラマのラストは右京(水谷豊)の一喝が炸裂した。第14話「中園照生の受難」は2月5日(水)21時から放送する。レギュラーの中園参事官(小野了)が監禁されてしまう?予告動画は番組公式サイトで公開されている。
「相棒23」とは?
「相棒」は捜査権がないはずの特命係の杉下右京(水谷豊)と相棒が巨悪事件から、どうしても気になるささいなことまで調べ上げる1話完結型の刑事ドラマだ。その第13話が29日に放送された。
■第13話ネタバレあらすじ
5年前、23歳の青年・為永祐希が公園で何者かに殺害された事件は未解決のままだった。美和子(鈴木砂羽)は右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)に改めて調べてほしいという。被害者の母親・彩子(赤間麻里子)から事情を聞くが、そのかたわらに元警察官だったという平井(和泉元彌)がいた。平井は、思うところあって未解決事件の被害者を支援しているらしい。また、ボランティアの“ミヨ”という女性も手伝っていた。
ところが、右京が事情を聞いていると、平井が突然、自分が彩子の息子の祐希を殺したと言い出した。さらに、驚くことに、祐希を殺害する前、すでに3人もの人間を殺めているとい言い出した。
平井は警察官時代から児童養護施設をボランティアで訪れていた。祐希の部屋にあった漫画を描いたのは、そこに入所していた少女・北原莉央だとわかった。その漫画を見てもらうと、平井が警察官のモデルとして登場している。施設の人の話によると大賞を受賞して将来有望だったらしい。ただ、以前、自殺未遂をしてしばらく意識不明の重体のままで過ごし、その後、奇跡的に回復したもののそれ以降はマンガは描いていないという。
聞いた住所を右京と薫が訪れると、そこにいたのは“ミヨ”と名乗っていた女性だった。実は祐希とは小学生のころの同級生だといい、そのころ、彩子が「ああいう子とは付き合わないで」と言っていたので、偽名を使ってボランティアをしていたのだという。20歳のころに再会したとき、漫画を見たいと言われて渡したままだと莉央はいった。
右京たちが彩子に会いにゆくと、確かに若い頃は人を見た目などで判断していて、養護施設の子に酷いことをいったかもしれないという。ただ、息子が殺され、離婚し、病気になっても救いの手を差し伸べてくれる人がいることで、自分も優しくしようと思い始めたのだという。ただ、一緒に犯人を捜していると思っていた平井が犯人で、“ミヨ”はミヨではない…。自分は何を見ていたのだろうと思ったという。3人で証拠を探しに1日歩いた日のことを思い出すと、とても“楽しい”日々だったのだと昔を懐かしんだ。
右京の元に莉央から電話が入った。自分が殺したのだという。平井に殺人を示唆する漫画を描いて渡したといい、右京たちがその内容を確認すると、4件の殺人は確かに漫画の通りに行われていた。そのことを平井に聞いてみると、平井は「少年係をする中で、レジリエンス(人間に自然に備わった回復力のこと)を見ることがあった」といい、困難を乗り越えてゆく姿が救いだったという。養護施設の莉央と出会い、莉央が悲惨な家庭環境を乗り越えてゆく姿を見ていた。そして「自分が何があっても莉央を守る」というと、莉央は瞳を輝かせた。
実は莉央は祐希のことを小学校のころ、“いい”と思っていた。そして20歳で再会すると二人は恋人同士になった。祐希はなにがあっても守るといってくれたのだが、不良少女二人に取り囲まれた時に、莉央を置いて逃げてしまった。少女たちは通りかかった無職の男性に莉央を襲わせた。平井殺したのは現場から逃げた祐希、少女2人、男性の4人だった。莉央の“復讐相手”だ。
平井はまず、4人のその後を調べた。少女達は改心していた。男性は転職して女性にプロポーズしている。祐希は新しい恋人ができていた。平井はレジリエンスが罪悪感に対しても働くことに唖然としてしまったという。そして、復讐を開始した。漫画では彩子の信用を得た後、罪を告白するという流れだったが、平井は彩子といる時間に幸せを感じ、彩子が好きになっていたので、そこまでのことはできずに右京に罪を告白したのだった。そんな平井に右京は厳しい言葉を投げた。
莉央は殺人教唆の罪には問われず、細々と漫画を描き続けてゆく。その漫画は“一歩”を踏み出す内容だった。美和子はそんな莉央のことも記事にした。
ゲストの和泉元彌は「大変な役」と感想をもらした
児童養護施設で働く元警察官・平井の役を演じた狂言師の和泉元彌。放送を前に「「平井という男は、本当に複雑です。とても純粋で、かつ正義感の強い人物で、純粋が故にこんがらがって、とんでもないことになっています。そして、表に見える感情以外に、常に複数の考えや感情が流れている役でした」と話したという。人間のレジリエンス(人間に自然に備わった回復力のこと)を見るのが好きだというが、回復力が罪悪感に対しても働くことに唖然としてしまう。複雑な感情の役どころだった。
レギュラーの中園参事官(小野了)が主役の第14話
特命係の二人にいつも厳しい言葉をかけつつも、内村刑事部長(片桐竜次)よりはずっと特命係の力を信じている。「杉下~」ときつい言葉をかけたかと思えば、「で?」という感じで右京の力を頼ってくる。そんな中園が監禁されてしまう。私人逮捕系動画配信グループの恨みをかっているようなのだが、右京は違うことが気になって仕方ない。中園が引退した後の趣味を探して盆栽教室に行っていたことを掴むが……。レギュラー陣の活躍が楽しみな2月5日の第14話となる。
毎話雰囲気の違う「相棒」
相棒はシリーズとして長く放送されている。その回によってかなり雰囲気の違うドラマとなっているが、実は毎話、脚本家が違うのだ。細かいところが気になって仕方ない“安楽椅子探偵”もどきの右京が見られた第12話、右京お決まりの一喝で犯人を振る挙がらせる第13話は真野勝成、中園参事官の謎が見られる第14話は岩下悠子となっている。
■第14話あらすじ
中園参事官(小野了)が突然、音信不通になった。内村刑事部長(片桐竜次)は、特命係に捜索を指示した。聞き込みから始めた右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、中園が最近、老後の趣味を見つけようとしていたという情報を掴む。
そんな中、内村のスマホに、中園が監禁されている動画が送りつけられてきた。犯人の要求は、私人逮捕系動画配信グループのリーダーの解放だった。実は中園は会見で、問題のグループを悪しざまに非難しており、それを逆恨みしての犯行と思われた。
が、右京は別の可能性を視野に、中園が通い始めていた盆栽教室を訪問。主宰の結城江梨子(西山繭子)に話を聞くと、中園は教室の人気者で、トラブルはなかったという。ただ、さらに捜査を進めると、中園と江梨子の間に不穏な噂があることが分かる。
テレビ朝日 2024年10月16日スタート。毎週水曜日21時放送「相棒23」。出演:水谷豊、寺脇康文、鈴木砂羽、森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、神保悟志、小野了、片桐竜次、杉本哲太、仲間由紀恵、石坂浩二ほか。番組公式X(Twitter)アカウントは「@AibouNow」。
◇テレビ朝日「相棒season223」番組公式サイト
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