カン・ハヌル、“こんなキャラクターは初めて”…リアルタイム・スリラー『ストリーミング』韓国映画制作発表会まとめ
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2月26日、ソウル・ロッテシネマ建大入口にて韓国映画『ストリーミング』(韓国で3月21日劇場公開)の制作報告会が開催され、主演のカン・ハヌルとチョ・チャンホ監督が登壇し、作品への思いや撮影秘話を語った。映画の紹介と合わせて制作発表会な内容をまとめた。発表会の動画はYouTubeにて公開中だ。
■映画『ストリーミング(스트리밍)』とは?
チャンネル登録者数No.1を誇る犯罪専門ストリーマー「ウサン(カン・ハヌル)」が、未解決の連続殺人事件の手がかりを発見し、リアルタイム配信をしながら犯人を追跡するスリラー映画。監督を務めるのは、小説『歓喜1992』『ジャスティス』を通じて犯罪スリラーの名手として知られるチョ・チャンホ。リアルタイム配信の緊迫感を巧みに再現し、観客を映画の世界に引き込む。
画像:YouTube「BEHIND」『스트리밍』制作発表会よりキャプチャー
■制作発表会まとめ
チョ・チャンホ監督は自身がスマートフォンやYouTubeに遅れて触れたことを明かし、「最初はYouTubeを使い始めたのが遅かったが、その魅力に取り憑かれ、犯罪をテーマにした作品でこのメディアを活用したいと考えるようになった」と語った。そして、犯罪系YouTuberを多く調査し、その要素を作品に反映させたという。
『ストリーミング』では、カン・ハヌルが犯罪専門ストリーマー「ウサン」というキャラクターに大胆に挑戦する。彼はこれまで「イカゲーム シーズン2」や「椿の花咲く頃」などで実力を証明してきたが、本作ではそのイメージを一新し、リアルタイム配信を行うウサンというキャラクターを演じる。
監督は「最初からカン・ハヌルをキャスティングしようと決めていた。以前少し一緒に仕事をした際に彼の姿勢と雰囲気に感動し、この人となら間違いなく良い作品が作れると思った。しかし彼が軍隊に行ってしまい、その後彼の除隊を待ちながら準備を進めることとなった」と述べ、最終的には彼が快く引き受けてくれたことに感謝の意を表した。
カン・ハヌルは脚本を読んだ瞬間に強く惹かれたと語り、「一人称視点でストリーミングが進む構成にとても新鮮さを感じ、ぜひ挑戦したいと思った」と述べた。また、「監督が何年も待ち続けたことを知らず、脚本を読んだ瞬間に『これはやるしかない』と感じ、次のページを読み進めるたびにワクワクした」と振り返った。
ウサンは韓国で最も人気のある犯罪チャンネルのストリーマーで、長年1位の座を保持している。冷静な分析力と緻密なリサーチを駆使し未解決事件をプロファイリングするキャラクターで、カン・ハヌルの演技によってさらに深みを増している。
カン・ハヌルは「ウサンは自信を超えて傲慢な人物で、虚勢を張り周りには無関心だ」と語り、キャラクターを演じるために衣装や小道具にもこだわりがあったことを明かした。また、この役に挑戦するのは初めてで、YouTubeの視聴者目線を意識してキャラクター作りに臨んだと語った。
彼は外見のディテールにもこだわり、オールバックの髪型や目立つタトゥーなど、これまでのイメージを大きく変える演技を披露。リアルタイム配信の設定に合わせ、髪を触る自由さを活かして自然なライブ感を出したと語った。
また、カン・ハヌルのアドリブで生まれた「さあ、みなさん、本当に行きますよ!」というセリフは、ウサンのキャラクターを際立たせるものとなった。セリフが多かったが、舞台経験が活かされ、自然な会話のように演じることができたと振り返った。
チョ・チャンホ監督は「カン・ハヌルのこれまでの作品を見てきたが、今回のように素顔をさらけ出す役は初めてだと思う。この作品は新しいカン・ハヌルを見せることができる作品になる」と自信を見せた。
監督は「この映画を作る過程で1年間、毎日YouTubeを10時間ほど見ていた。そこで気づいたのは、YouTuberがいかに確信を持って話すと、視聴者もそれを信じるようになるということ。そんな自分を見つめながら、この映画を作る決意が固まった」と明かし、視聴者が真実と思い込んでしまうことに焦点を当てた作品作りの意図を語った。
さらに、監督はYouTubeで過激なコンテンツを投稿し収益を得る「サイバー・レッカー」に対する批判を指摘し、本作がそのような社会問題にも触れていることを示唆した。
『ストリーミング』は、リアルタイムで進行するスリリングな展開と、カン・ハヌルの新境地となる演技が魅力の作品。YouTubeやSNS文化を巧みに取り入れたストーリーが、観る者に強い衝撃を与える。今までにない犯罪スリラーとして、2025年の注目作となることは間違いない。韓国で2025年3月21日公開予定だ。
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