映画『1980 僕たちの光州事件』キム・ギュリ、ペク・ソンヒョンらが語った映画の裏側と想いとは?

03月31日14時00分ドラマ
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韓国現代史の闇を市民の視点から描いた『1980 僕たちの光州事件』(4月4日(金)公開)のキム・ギュリ、ペク・ソンヒョンら出演者が映画の裏側と想いを語るコメントが到着した。HPで公開中の予告動画と共にチェックしよう。



『1980 僕たちの光州事件』は、その光州事件の只中で暮らしていた「ごく普通の家族」に焦点を当てる。権力が市民のささやかな幸福をいかに踏みにじったのか、そして混乱と恐怖の中でも愛する人を守りたいと願う人々の姿を、ユーモアを交えながらも切々と描く。韓国現代史に新たな名作が誕生した。

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どんな状況に陥っても笑顔を絶やさなかったチョルスの母親役のキム・ギュリはこの映画に出演することになった経緯について、「実は台本をいただいた当時は、ラジオのDJをしていて、木浦に行って撮影するというのは負担だったのでしばらくの間放置していたのですが、台本を読んでみたら凄く面白いじゃないですか。それで出演を決めました」と語る。「最近映画の公開というものは簡単ではありません。でも『ソウルの春』が社会的なイシューとなり、好評を博したことが本作の公開を後押ししました。本作は『ソウルの春』の後を描いたものです。12.12を防げなかったから、5.18の民主化運動が起こってしまった。ですので、この作品も多くの人に興味を持っていただけました」と『ソウルの春』との関係性について述べ、「この映画が誰かに力を与えられる映画であったら嬉しい。チョルスの母親の為に誰かがたくさん涙を流してくれたら力になるし、慰めになるのではないかと思います」とメッセージを残した。

酒飲みだが父親の中華料理屋で日々仕事に励むチョルスの叔父を演じたペク・ソンヒョンは、カン・スンヨン監督と『雲から抜けた月のように』を通して関係性を築き、ドラマ「ボイス4~112の奇跡~」の撮影中に「あなたを見て、『1980 僕たちの光州事件』の叔父さん役を書いたよ」と言われ、その言葉にとても感動し出演を決めたという。カン・スンヨン監督が美術監督としての30年のキャリアをすべて注ぎ込んだというセットについては、「木浦のセットを見に行ったんですが、やっぱり監督はその分野では大御所ですので、他とは全く違いました。実際に1980年に全羅南道の路地裏にあった中華料理店に訪れた感じでした」と絶賛。さらに「素晴らしいディテールであふれていたので、演技に没入できてよかったです」と敬意を表した。

メガホンをとったカン・スンヨン監督は本作が監督デビュー作。「美術監督をしながらたまに脚本を書いていて、偶然5.18について勉強することになりこの作品を書き上げました。この映画は小さな市民の物語です。私は戦士や英雄たちを見せたかったのではなく、民主的な蜂起に参加するしかなかった普通の人々を見せたかったのです」とコメントした。

監督がこだわった再現度の高い当時の光州とキャストたちによる演技が、事件の理不尽さをより鮮明に物語る『1980 僕たちの光州事件』は、4月4日(金)よりシネマート新宿ほか全国公開。

1980■作品概要
監督・脚本:カン・スンヨン
出演:カン・シニル、キム・ギュリ、ペク・ソンヒョン、ハン・スヨン、ソン・ミンジェ
2024 年/韓国/韓国語/99分/シネマスコープ/5.1ch
字幕翻訳:本田恵子/字幕監修:秋月望/原題:1980/映倫G
配給:クロックワークス

クロックワークスHP

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