【最終回ネタバレ】「しあわせは食べて寝て待て」桜井ユキが団地に笑顔と居場所を残す、心温まるラスト

05月28日08時00分ドラマ
画像:NHK「しあわせは食べて寝て待て」HPより

5月27日に放送されたNHK総合「しあわせは食べて寝て待て」(火曜22時)第9話(最終回)では、さとこ(桜井ユキ)が団地に住む高齢者のために働ける場所を作ろうと、真摯に取り組む姿が描かれ、山に行った司(宮沢氷魚)が団地に戻ってくる姿を見せた。最終回のあらすじと見どころをご紹介しよう。



ドラマ「しあわせは食べて寝て待て」は、水凪トリの同名小説が原作。日々の食事と暮らしをテーマにしたハートウォーミングな作品で、心温まるエピソードが展開される。⇒【キャスト・各話あらすじと見どころ】

■キャスト
主人公・麦巻さとこ役:桜井ユキ
鈴の同居人・羽白司役:宮沢氷魚
大家・美山鈴役:加賀まりこ
パート先「唐デザイン」代表・唐圭一郎役:福士誠治
さとこを理解する編集者・青葉乙女役:田畑智子
唐デザインのグラフィックデザイナー・マシコヒロキ役:中山雄斗
 ほか

■第9話(最終回)ネタバレ
団地を出た司(宮沢氷魚)が山に向かってから2週間。。さとこ(桜井ユキ)と鈴(加賀まりこ)は団地の高齢者と交流する中で、団地の中には働きたくても働く場所がなかなか見つからない高齢者がいることを知る。

「ギンナン舎」編集者の青葉(田畑智子)から、ウズラ(宮崎美子)が取材を受けてくれることになったと聞いたさとこ。青葉から取材協力のお礼にラーメン店に誘われたさとこは、団地の高齢者のために、働ける場所を作ったらよいのではないかと思いつく。

一方、鈴(加賀まりこ)は、司がいなくなってからソーイングマーケットをやめてしまっていた。さとこはイラストレーターの高麗(土居志央梨)に鈴のスカートのことを相談し、格安で借りられる店舗がないと採算が取れないのではとアドバイスを受ける。

さとこは団地の中の集会所が共有スペースであることを思い出す。そこで集会所を共有レンタルスペースにして、高齢でも働いたり出来るように、ハンドメイド店や、リサイクルショップにカフェなど、様々に活用したいとパート先の「唐デザイン」で話す。

共有レンタルスペースの案を鈴と高麗に話したさとこは、鈴から団地の住人に費用を負担してもらってはどうかと言われる。さっそく団地理事長の岩見(渡辺哲)に相談しに行くが、岩見は理事会で提案してくれたが受け入れてはもらえず、案は駄目になってしまった。

「唐デザイン」グラフィックデザイナーのマシコ(中山雄斗)は、さとこの共有レンタルスペースの案に協力しようと、熱心に調べてくれていた。代表の唐(福士誠治)は、レンタルスペースが街全体のためになるなら、地域の補助金が使えるかもしれない、もう一度企画を立て直してみないかとさとこに話す。さとこは「やってみたいです」と返事し、唐はマシコに、デザイナーとしてさとこを手伝うよう言うのだった。

一方、山に入った司はケアハウスから抜け出した認知症らしい老人男性と出会う。怪我を負った男性を背負って歩く司は、認知症だった祖母の介護を思い出す。自分には誰かの面倒を見る資格はないと話す司。「気にすんな。いいんだよ、“一郎”、お前は悪くない」と男性の言葉に司は救われる。

ケアハウスからの迎えが来た後、司の電話が鳴る。さとこからだった。さとこは、やっと自分を大切に出来るようになったこと、やれるだけやった、そう思うことにすると司に話す。電話を切った後に司は「やれるだけやった…か…」と、ひとり呟き、司もまた前を向く。

ベランダで梅干しを作る鈴とさとこ。そろそろすき焼きをしようかと話していると、司の姿が。胸がいっぱいになって泣きそうになる鈴。二人の「お帰り」の言葉に「ただいま」と答える司は、手に持っているネギを見せる。三人は笑いあい、優しい再会の時間が流れた。

■見どころ
第9話(最終回)では、最終回では、さとこの「誰かのためにできることをしたい」という思いと、それに共感し支える仲間たちの絆が丁寧に描かれている。未来への不安を抱えながらも、一歩ずつ前に進む登場人物たちの姿が、静かに心に響く。

「唐デザイン」の協力を得ることができたさとこ。レンタルスペースの実現を夢見て、マシコの描いたデザインを見ながら「未来は不安ばっかりじゃない。今よりもよくなることがあるんだって思えますから」という、さとこの前向きなセリフが心に残った。

また、大学進学した弓(中山ひなの)とのやりとりや、びわゼリーのエピソードなど、細やかな人間関係が温かさを添えている。人と人の縁が、未来を照らす力になることを教えてくれるエピソードだった。

司が団地に戻ってきたラスト…3人の笑顔が「しあわせは、食べて寝て、そして人とつながって待つことでやってくる」というメッセージを優しく伝えてくれた。心あたたまる素敵な薬膳ドラマだった。

6月17日からのドラマ10は、NHK BS・NHK BS プレミアム4Kにて2024年池田エライザ×野田洋次郎共演で放送した「舟を編む〜私、辞書つくります〜」を地上波放送する。

ドラマ10 「しあわせは食べて寝て待て」
【放送予定】2025年4月1日(火)~5月27日(火)〈全9話〉
 総合 毎週火曜 22:00~
[再放送]総合 毎週木曜24:35~(金曜 午前0:35~1:20)
【原作】水凪トリ「しあわせは食べて寝て待て」
【脚本】桑原亮子、ねじめ彩木
【演出】中野亮平、田中健二、内田貴史

NHK「しあわせは食べて寝て待て」サイト

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