NHK「気になる家」第2回は“同潤会住宅の記憶”を特集 石丸謙二郎の語りで描く名建築と人々の物語

古い民家に眠る歴史とそこに生きた人々のドラマを徹底取材で解き明かすNHKのドキュメンタリー番組『気になる家』、その第2回「同潤会住宅の記憶」が、7月21日(月・祝)18:05からNHK総合で放送される。
今回番組が取材するのは、東京・江古田の駅近くに佇む、大正時代そのままの趣を今に残す日本家屋。現地を訪ねると、朝ドラのセットのような台所や五右衛門風呂まで残され、まるで時が止まったかのような空間が広がる。この家は、かつて「同潤会アパート」で知られる同潤会が建設した戸建て30軒のうち、唯一現存する1軒だったことが分かる。
築約90年を誇るこの家は、東京帝国大学教授だった初代当主が住んでいた。しかし2005年、跡を継いだ長男夫妻も高齢で施設に入居し、無人となった。取り壊してマンションにする計画も浮上するが、専門家の調査により「住宅遺産」として極めて貴重で、奇跡的な保存状態であることが判明する。初代当主の孫にあたる姉妹や近所の人々を巻き込み、家を保存・再生する新たな物語が動き出す様子を、番組では丁寧に追う。
昨年放送された第1回「姉妹が守り抜いた洋館」も再放送が決定しており、こちらは東京・国分寺市の林に埋もれるように建つ洋館が舞台。築90年の家は、かつて海軍少将の一家が住み、ステンドグラスや暖炉を備えた華やかな洋館だったが、戦後は2人の姉妹が懸命に守ってきた。荒れ果てた家と庭園を、隣人一家との交流が思わぬ形で再生させていく人間ドラマを描く。
語りを務めるのは俳優の石丸謙二郎さん。番組への思いを「街を歩いていて《気になる家》を見つけると、暮らしを想像してにんまりしてしまう。きっとその暮らしは…変」と独特の感性で語る石丸さんは、幼少期から全国を転々とし、武家屋敷や温泉旅館など数々の“変わった家”で暮らした経験を持つ。その目線で語られる家の記憶は、単なる建物紹介にとどまらず、住んだ人の人生を深く想像させる。
新作の第2回とともに、第1回「姉妹が守り抜いた洋館」の再放送も同日13:05から放送する。ぜひ2本続けて楽しんでほしい。
『気になる家~同潤会住宅の記憶~』は、7月21日(月・祝)18:05〜18:34 NHK総合で放送する
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『気になる家~姉妹が守り抜いた洋館~』は、7月21日(月・祝)13:05〜13:34 NHK総合で放送する。
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