NHKBSプレミアム「照子と瑠衣」第3話:占い師・風吹ジュン爆誕、夏木マリ『花の首飾り』を歌う

7月6日(日)、NHKプレミアムにて放送された「照子と瑠衣」(TERUKO & RUI)第3話では、照子(風吹ジュン)と瑠衣(夏木マリ)が逃避先で自分たちの居場所を模索し、互いの価値観の違いにぶつかりながらも、本音を語り合うことで絆を深めていくエ様子が描かれた。次回第4話予告動画は番組HPで公開される。
「照子と瑠衣」の原作は井上荒野の同名小説で、人生の後半を迎えた女性ふたりが、自分らしい生き方を見つけようとする“シスターフッドドラマ”だ。⇒【全話あらすじと見どころ】/【キャスト紹介】
照子はタロットカードを忘れたのに気づき、依子(福地桃子)夫婦のガソリンスタンドを訪れる。そこで偶然、八ヶ岳で暮らしている(らしい)妖精のような謎の老女・静子(由紀さおり)と出会い、彼女がカードを見つけてくれる。その流れで待合室でタロット占いを始めることになる。照子の占いは地元の人々に好評で、彼女は新たな自分の一面を見せる。
一方、照子が家に戻ると、瑠衣が電気やガスを使えるようにしていた。瑠衣は生活を便利にしようと善意でインフラを復旧させていたが、照子にはそれをしない理由があった。照子はこの場所を正式に借りる手続きをしていなかった。さらに“逃げ場”として現実から距離を置くために、あえて不便な暮らしを選んでいたことを打ち明ける。
翌日、照子がタロット占いに出かけている間に、頼んでいた煙突掃除をしに譲二(山口智充)がやって来る。瑠衣は惣次の様子を興味深く見守る。
その後、照子と瑠衣は譲二が経営するカリー屋&ライブBARの店を訪れる。瑠衣は照子が聞きたがっていた歌を歌う。楽曲は懐かしい「花の首飾り」。
別荘に戻ったふたり。瑠衣は、「もう歌うのはいいかと思っていた」と打ち明ける。歌手としては賞味期限切れで、需要がないと自虐する瑠衣。否定する照子に、これが現実と打ち消す。それでも瑠衣は「歌うのが好きだ」気づいたと言い、照子は「瑠衣の歌が好き…ありがとう」と答え、また聞かせてほしいと話す。これでお互い隠し子なしだねという瑠衣の言葉に照子は曖昧な表情をする。
今回もふたりの中学時代の様子が描かれた。照子は友たちから瑠衣を仲良くすると不良になると言われる。それを聞いていた瑠衣は照子と距離を取ろうとするが、放課後の校庭。照子は逃げようとする瑠衣を隣に座らせる。瑠衣がそっと歌う「花の首飾り」を聞きながら涙する。
今回夏木マリが歌った『花の首飾り』は、1960年代後半から1970年代にかけて一世を風靡した日本のグループ・サウンズ、ザ・タイガースが1968年に発表した楽曲。幻想的なメロディと「花の首飾りを君にあげよう」という印象的なフレーズで知られ、淡い恋心や青春の切なさを表現した名曲である。
一方、この曲の前に他の客がカラオケで歌ったのも平浩二が1972年に発表した『バス・ストップ』。バスを待つ間に別れを決意する女性の心情を描いた切ない歌である。どちらも主人公、照子と瑠衣と同年代にとっては懐かしい名曲だ。
次回は7月13日放送。
■次回(第4話)予告
徐々に八ヶ岳の生活にも馴染んできた照子と瑠衣。二人が親友になったのは、20代の同窓会がきっかけだった。照子(久保田紗友)と瑠衣(光宗薫)は、かつての同級生との会話に馴染めず会場を抜け出し、二人だけで誰にも言えなかった心の傷を打ち明け合ったのだ。その思い出を胸に、瑠衣は今日もステージで歌う。一方照子が依子(福地桃子)のガソリンスタンドに行くと、驚きの報せが待っていた。【放送予定】 2025年6月22日(日)スタート〈全8回〉※予定
毎週日曜22時~22時45分(BS&BS レミアム4K)
【原作】『照子と瑠衣』 井上荒野
【脚本・ディレクター】 大九明子(『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 ほか)
【脚本】 フルタジュン(1 話~3 話共著)
【出演】風吹ジュン 夏木マリ 、大和田伸也、福地桃子、山口智充 他
◇NHK「照子と瑠衣」HP
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