「照子と瑠衣」松雪泰子の歌に瑠衣が涙…“母と娘”の静かな奇跡【第7話あらすじ&最終回予告】

00時59分ドラマ
画像:NHK「照子と瑠衣」より

8月3日(日)に放送されたNHKプレミアムドラマ「照子と瑠衣」第7話では、照子(風吹ジュン)と瑠衣(夏木マリ)が八ヶ岳で過ごす最後の日々が描かれた。娘・冬子(松雪泰子)との再会、母と娘の感情の交錯、そして静かな別れ。感動的なシーンが続いた第7話のあらすじと見どころを紹介する。最終回の予告は番組公式サイトで公開中だ。(ネタバレあり)



「照子と瑠衣」の原作は井上荒野の同名小説で、人生の後半を迎えた女性ふたりが、自分らしい生き方を見つけようとする“シスターフッドドラマ”だ。⇒【全話あらすじと見どころ】【キャスト紹介】

■第7話あらすじ

クリスマスイブ、母娘が再会する日
12月24日、依子(福地桃子)夫婦のガソリンスタンドに、母・冬子(松雪泰子)が再婚相手(アルベルト・ピッツォ)と共に現れた。孫の誕生を控え、久々に帰国してきたのだ。一方、瑠衣(夏木マリ)は照子(風吹ジュン)が勝手に冬子と連絡を取ったことにまだ怒りを残していた。

照子は瑠衣をなだめつつ、別れの準備を進めていたが、隠れていた別荘の場所を夫・寿朗(大和田伸也)に知られてしまう。寿朗は1500万円を盗まれたと怒るが、照子は強引に離婚届を突きつけ、車の鍵を返して追い返した。瑠衣はその姿に「よくやった」と励ますも、照子は「お金は戻さない。私のお金だもん」と笑った。

冬子の歌にこらえきれず…
その夜、照子と瑠衣は初めてこの別荘に来た日のことを語り合い、最後の夜を過ごす。翌日、2人は最後のご馳走を作る。そして照子は占いの師匠であるバルベルデ(安斎肇)先生に勝手に別荘を拝借したことを謝罪する手紙と、宿泊費をテーブルに置いた。二人は別荘を後にし、照子が現金で購入した青いオープンカーに荷物を積み込んだ。

街中をドライブした後、瑠衣のライブのために向かったた譲二(山口智充)の店で、歌っていたのはなんと冬子だった。冬子が歌ったのはSuperflyの「愛をこめて花束を」。その歌声に、瑠衣は言葉を失い、静かに涙をこぼした。

「母譲りかも」…知らずに語られる生母の記憶
歌い終えた冬子が近づき、「娘が世話になったお礼に来た」と話す。照子たちに向けた「素敵な歌声でした」という瑠衣の言葉に、「母譲りかも」と笑う冬子。そして「母はシンガーだったらしい」と語り、生みの母と離れたままの人生を語り始めた。

自分と母の誕生日がクリスマスイブと語る冬子に瑠衣は、「おめでとう」と静かに声をかける。冬子は「母と一緒にロウソクを消した記憶がある」と話し、瑠衣は一筋の涙を流しまだって聞いた。

旅立ちの朝、次の目的地へ
ライブの終わりには、瑠衣の手作りクリームシチューがふるまわれ、照子と瑠衣からクリスマスプレゼントが配られた。冬子は受け取った手編みの贈り物を見つめながら、そっと瑠衣に視線を送った。

翌朝、二人はエンジン音を響かせて、青いオープンカーで九州へと旅立った。



■第7話見どころ
冬子が歌った「愛をこめて花束を」は、2008年のSuperflyの名曲。歌詞に込められた“愛”が、母娘の再会を優しく包み込んだ。冬子が瑠衣の正体に気づいていたのか、あるいは照子が密かに伝えていたのかは語られなかったが、どこか確信をにじませた歌声が、視聴者の胸を打った。

また、照子が現金で購入した青いオープンカーは、前回(第6話)のオープニングにも登場した1966年型。国内に2台しかない希少な車で、サザンオールスターズの楽曲「希望の轍」とともに、人生の再スタートを象徴していた。


■第8話(予告)
舞台は九州・長崎。進路に悩む女子高生・由奈(藤﨑ゆみあ)が、町に現れた2人の女性の噂を聞く。ひとりは元歌手、もうひとりは占い師。由奈が訪ねたのは、照子と瑠衣だった

照子はタロットで由奈を占い、未来への勇気を与える。人生の“最後の旅”の地で、照子と瑠衣は再び誰かの背中を押していく。

【放送】 2025年6月22日(日)スタート〈全8回〉※予定
 毎週日曜22時~22時45分(BS&BS レミアム4K)
【原作】『照子と瑠衣』 井上荒野
【脚本・ディレクター】 大九明子(『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 ほか)
【脚本】 フルタジュン(1 話~3 話共著)
【出演】風吹ジュン 夏木マリ 、大和田伸也、福地桃子、山口智充 他

NHK「照子と瑠衣」HP

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